今週のお題「元気を出す方法」
シチズン・スリーパーは、テーブルトークRPG・ゲームブック風(語り口がそれだ!)のテキストアドベンチャーゲームです。
あなた(プレイヤー)は、自分の記憶を機械の中に複製したスリーパーという疑似生命体です。人権は企業に帰属していて、社会は人間とは認めてくれません。
あなたの現在の肉体は、機械のボディでありながら維持に必要な食料を必要としています。
また、企業はスリーパーの技術が流出しないように、安定剤なしでは徐々に肉体が崩壊する防護策が施しています。
企業の管理化から逃れたあなたは、宇宙の辺境の荒廃したステーションに流れ着きます。自由を得たあなたですが、このステーションは半ば崩壊しかかっていて、得られるリソースは僅かです。
生身の人間ですら、日々食うに困る者もいるなかで、人以下のスリーパーの扱いたるや、というもの。情報漏洩を危惧する企業の追跡者も迫っています。誰があなたを裏切り、奪うのか。そんな渡る世間に鬼ばかりな殺伐世界でも、人情があるものです。
一日(サイクルとこの世界では言います)の中で、ステーションの各所で起こるイベントをダイスロールによって成否を委ね、自分の命を明日へと繋ぐ日々の糧と薬を得つつ、そこに暮らす人々と交流していきます。そして、自分自身とステーションの謎が解き明かされていきます。
異なる部分も多くありますが、ディスコエリジウムを彷彿とする作品に感じました。
ゲームメカニクスはディスコエリジウムよりも簡単に感じました。ボリュームもディスコエリジウムに比べると小ぶりかな? 約10時間プレイして、実績を27個中16個開放。
リソース管理と無限プチプチをしていく? クロスワードパズルの空いたマスを埋める? ような妙な中毒性があります。もちろん、物語も興味深いです。真に社会的な後ろ盾がなく、迫害されている者が、逞しく生きようとする姿に感動します。
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