ウォーキングシュミレーターとホラー、間違い探しを組み合わせて、話題沸騰の8番出口を遅ればせながらプレイしてクリアしました。
8番出口は、個人ゲーム開発者の KOTAKE CREATE氏による、無限に連続する地下通路から脱出を目的とする一人称視点の短編ウォーキングシミュレーターです。
途中、全然わからなくて心折れかけましたが、Steam版の実績2つをアンロックして、2時間で完全クリアです。
開発中の動画がSNSで公開されるやいなや、アンリアルエンジンで開発された駅通路のリアリティに注目され、発売されてもスマッシュヒットしました。実況動画などでも目にする機会が多いです。スイカゲームと同じように水平展開がまだされていないこともあって、スクショだけを借用した詐欺ゲームやクローンゲームが多く出回ってしまった経緯があります。
本作は最初に開発していたタイトルの完成が長期化しそうだったため、半年程度でサクッと完成できそうな手頃な短編作品として開発されたそうです。それがここまでの人気・知名度をもたらしたのですから、インディーゲーム開発者としては、最高の滑り出しですね。
動画でご存知かもしれませんが、このゲームのルールは、ループするZ型の地下通路に異変がなければ進み続け、異変があれば引き返す。これだけとなります。
ループの入り口部分の案内板がカウントになっていて、これが出口8になるまで、異変があるかないかの間違い探しを続けます。
どんな異変が起こるのかは、是非ゲームの中で体験してもらいたいので、本レビューでは画像を載せません。かなり怖い(人を突然脅かすような怖さは少なく、異変にフォーカスが合って始めてジワリとやってくるような恐怖体験です)です。
クリアと同時に、全ての異変を見つけたという実績をアンロックしました。
このゲーム、異変を見つければ見つけるほど、わかりにくい微妙な異変が発生する仕様となっています。
つまり、プレイすればプレイするほど難易度が上昇するのです。
本作が公開されて間もないころ、「異変が無いのに、カウントが0に戻った」 とするバグの報告がありました。
これに対して、作者の答えは「ゲームの設計上、それがバグなのかどうかは判断できないから、セーブを消して欲しい」 でした。
この答えって凄くクレバーだと思いませんか。
これってやんわりとした表現で、実質ギブアップ促しているだけでは? と思いました。
僕も最初は、絶対見逃してないって思いました。
実際は、「異変が無いのに、カウントが0に戻った」 って思ってるけど、実は見逃しているだけだと思うんです。作者が「たぶん、見逃してるだけですよ」 と言えば、絶対カチンと来て怒るはずじゃないですか。
騙されるものか、ギブアップしてたまるか、と決意してからは、とてもキツかったです。
どう考えても見逃してない、とする自分との戦いでした。
自己評価が高すぎる人間には難しいゲームです。
見逃してない、バグだ、ってことにして、セーブデータ消して、わかりやすい異変が発生しやすい状態に戻したほうが絶対に楽です。
僕の場合、クリア後に異変のパターンを調べてみると、全部の異変を出現させているのに、ゲーム中では見たことのない異変がありました。それはつまり、異変を見逃しているということなんでしょうね。
ただし、バグなのか、仕様なのか、カウントが8になっているのに、余分に3回ほどループが発生しました。
結構早いプレイタイムに一度は8まで進んで、ループしてしまって、「これも異変か?」 と引き返してしまったことで、カウント0に戻ってしまったことがあり、異変が分かりにくくなってプレイタイムが伸びた要因となりました。
バグじゃなくて仕様だとしたら、11番出口に改名してほしいです。
僕も発売してすぐにプレイしていたら、きっと異変を見逃してるのに、「異変が無いのに、カウントが0に戻った」 って文句言ってしまっていたと思います。
自分を過大評価してるかもしれん、と内省できる良き機会でした。
おやおや、何やらお怒りのあなた。
いや、あなたもきっと異変を見逃してるとは言いませんよ。
あなたの場合は……たぶんバグですよ、たぶんね……。
こんな8番出口ライクゲームが遊びたいという記事を書きました。