次世代機バトルが始まろうとしている昨今、ハードウェア性能で直接的ライバル関係にあるソニーとマイクロソフト陣営ですが、PS4で獲得したシェアで国内外でPS5が優勢と見ていましたが……?
少し前のニュースですが、マイクロソフトがゼニマックス・メディアを買収し傘下にしたと、業界に激震を与えました。Zenimax MediaはBethesdaのほかにid SoftWare、Zenimax Online Studios、ArkaneMachineGames、Tango Gameworks、Alpha Dog、Roundhouse Studiosを子会社に持ちます。特に有名なベセスダは、フォールアウトシリーズやエルダースクロールズシリーズ(最新作はスカイリム)の開発会社です。日本では「洋ゲーなんて興味ないワ、PS5一択」 という人もいると思いますが、この2タイトルだけでも、半端ない売上と人気を持ちます。
仮にこの2タイトルがXbox独占タイトルとなった場合の影響は計り知れません。例えるなら、かつてFF7でファイナルファンタジーナンバリングタイトルが、任天堂からソニー陣営に移ったくらいのインパクトです。これが覇権ハードがソニーの初代プレステになる決定打だったといっても過言ではないので(任天堂の次世代機開発の遅れや、開発の難しさからくるサードパーティ製のソフト供給の少なさ、映画のようなリッチなムービーシーンがもてはやされた当時のトレンド、それを可能にした大容量ディスクメディア採用など他にも要因があるかもしれませんけど)、こう言えば、このニュースの凄さが伝わるかと思います。
この買収で、マイクロソフトが支払った金額は7830億円という途方も無い額となっていますが、ビジネスにおいてかなり有効な一手だと感じました。PS5を購入予定で今回参加になったメーカーのタイトルを楽しみにしていたユーザーからしたら大迷惑ですが。
そもそも、次世代Xboxではローンチタイトルがかなり貧弱という意見も多かったので、賢いやり方だと思いました。マイクロソフトは今後もゲームスタジオの買収を積極的にすると言います。でも、ゲームを開発しないで、ライバル陣営の玉を潰すという方法は、ちょっと批判されそうです。
フォールアウトシリーズやエルダースクロールズシリーズの次回作がPS陣営に登場しないかどうかは未知数です。傘下のスタジオで、すでにPS5限定と予告されているものは、そのまま時限発売になる予定です。僕の予想としては、売上的にも時間限定でPS5版を発売しないという感じじゃないかな、と考えています。
ベセスダって「バグの多さがお家芸」 なんて不名誉を持つ開発会社なので、見ようによっては、アップデートでバグ取りが終わってからPS5版をプレイできるとなるとメリットとなるかもしれません。MODも充実しているだろうし。
PS5をいずれは購入予定なのに、えらく余裕じゃん、と思うかもしれませんけど、多分マイクロソフトなんでWindows版は出してくれると思うんですよね。その点、ソニー傘下にならなくてよかったとは思います。