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gone home - 一人旅から帰って来たら……家探しウォーキングシミュレーター

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デス・ストランディングをプレイ中なので、しばらく書き溜めておいたゲームの感想が続くと思います。

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gone homeは、2013年に発売した、ウォーキングシミュレーターというジャンルを代表するタイトルです。数々の賞を獲得し、 PlayStation 4、 Nintendo Switch、 Xbox One、 Microsoft Windows、 Linux、 Classic Mac OS、 iOSなどでプレイすることができます。

わずか3名で作り上げたゲームですが、洋館という限定されたミニマルな舞台で、残された日記やメモ、状況などから、一体何がこの家で起こったのかを推測していくストーリーテリングが秀逸です。

物語のあらすじはこうです。

父と母、姉と妹の家族構成の一家は、とあるいわくつきの洋館に引っ越しするのですが、姉は新しい家に引っ越す前に、海外へ一人旅に繰り出します。


f:id:smoglog:20191102180504j:plain一年後、やっと帰ってきた新しい我が家。家族の顔がやっと見れる……そんな風に思っていたのに、家族の出迎えはありません。

一体、家族の身に何が起こったのでしょうか?

 

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我が家なのに、ここは一度も入ったことがない姉のケイティ。誰も居ない洋館は不気味な雰囲気です。家探しの後なのか引っ越しで荷解きができていないのか、とっちらかっています。

 

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設定が上手いのは、主人公もプレイヤーも、この家の間取りもスイッチの位置も知らないということ。主人公=プレイヤーの構図がバッチリ嵌っています。

 

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残されたメモを頼りに、洋館の中を調べていきます。

古い洋館は入り組んでいる上、家族の秘密が隠されています。

 

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改めて思うのは、ウォーキングシミュレーターというのは、3D表現を手に入れることで別方向へと進化したテキストアドベンチャーなのだということ。かつてはテキストで説明するしかなかった状況説明を、舞台そのもので端的に表すことができます。

 

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自分がプレイしてきたウォーキングシミュレーターより古い作品なので、演出面ではシンプルですし、ボリュームも2時間足らずでエンディングを迎えてしまいます。しかし、このゲームでの体験はまさにゲームならではのものでした。

すこし古いタイトルですが、今遊んでも新鮮に感じると思いました。おすすめです。

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クリアした人向けネタバレ

 

 

 

 

 

 

同性愛者であった妹を受け入れられなかった父と母。ぎくしゃくしていた夫婦関係。知ってか知らずか、その問題から逃れていたかのように旅に出ていた主人公。家という家族の住処を舞台にしながら、家族がバラバラになってしまっている状況が淡々と描かれます。

結果的に一家離散をつなぎとめる可能性があったのに、その場にいることが出来なかった姉であるプレイヤーは、物語が悲しい方向へと確定していくと、後悔の気持ちを抱きます。洋館には能天気にも旅先から送った絵葉書が残っています。これが届いた時、家族の状況はどうだったのだろう? どうしてもっと旅を切り上げなかったのだろう? 考えても仕方のないことなのに……。この感覚は、このゲームだけの体験でした。

 

 

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