ターミネーター2以降に作られた数作を無かったことにして、正当な続編として、シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンが制作に関わった作品になります。同じく、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンも同役に復帰……とファン待望の作品になるか! ……と思いきや、全米公開時の観客動員数は芳しく無く、赤字のようです。2以降のターミネーターも2本ほど鑑賞していますが、ちょっと怖いなぁ……と思いつつも見てきました。
良かったです!
「大将、ターミネーター一つ!」
「あいよ、ターミネーター一丁!」
「おー、これこれ!」
……って感じ。
過去作より矛盾がありまくりのヘッポコ科学理論が繰り広げられておりましたが、今作もそこはかわりません。でも、これがターミネーターなんだって思いました。2から30年以上たち、当時よりも無駄に知識を得た我々に向けて、もっと複雑かつ粗の目立たない設定も作ろうと思えば作れたと思いますが、娯楽映画としてわかりやすさを優先したものとなっています。
アクションシーンは圧巻で、最近良く見るマーベルヒーローモノほどの超人的・ファンタジー的なド派手な演出を使わず、殴り合い・銃弾・爆発・落下・カーアクションなどの昔ながらのガチムチなアクションが楽しめます。
今回は3人の女性を主軸に描かれるのですが、3人の旅の様子が良かったです。一人は言わずもがな、サラ・コナー。彼女の登場シーンには度肝を抜かれました。ババア強ぇぇぇ!!!
二人目は未来からやってくる人体強化戦士のグレース。背が高くて凄く綺麗でした。人工的に強化された強さと、狂信的な使命感の裏に、どこか脆さを感じるのが印象的でした。
3人目は、今回ターミネーターに狙われるダニー。か弱い彼女が、ターミネーターから逃げるうちの成長が心を打ちます。あまりにも立派になりすぎで、ハラハラ感は後半薄れてしまいましたね(笑)。
心に傷を抱えた、過去、現在、未来の女性たちが、数奇な運命によって交錯しあうことになります。この映画は、女性にこそ見て欲しい映画なのかもしれません。
今回登場するターミネーターの一人は、ご存知のT800。彼のかっこよさは、もう語らなくても良いと思います。ダース・ベイダー、エイリアン、プレデターなど、ハリウッド映画史に永遠に残るアイコンです。
残念だったのは今回登場する新しいターミネーターですね。アイディアとして、目新しさはありませんでした。斬新アイディアを期待したのにな。悪くないんですけど、偉大すぎる先代に並び立つには役不足すぎでしたし、影響受けすぎ。スカイネットの後釜が、リュージョンって、どうしてそこまでAIを敵にしたがるのか……。
ひとつ気になったのは、カールに対して、犬はなんで吠えなかったんでしょうか? 子供のころから飼ってると慣れるの? もしかして設定忘れてない?
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