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メタファー:リファンタジオ ‐ 約20時間遊んだ感想 ペルソナと比べて(ネタバレなし)

※ストーリーのネタバレは極力控えますが、体験版~序盤までのネタバレ要素、パーティーメンバー四人目までの画像のネタバレを含みます。


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アトラスの完全新作ファンタジーRPG『メタファーリファンタジオ』の体験版の引き継ぎなしで製品版を最初から初めて、現在20時間程度プレイしています。体験版から製品版にデータ移行できるみたいですが、実績解除が反映されない模様(アップデートありそうですが。もうあったのかな?)。

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発売初日で売上100万本達成とアトラスゲームでも最速のヒットを飛ばし、メタスコアも90点超え、ゲームオブザイヤーも十分狙える高い評価を得ている本作ですが、一方で長期開発期間の新規IPということで、その割にペルソナに似すぎているのではないか? という不満も散見されます。

そのどちらの意見にも自分は賛成で、面白く遊べている一方、ここまでペルソナライクになっていたのは、すこし意外でした。ペルソナ5の時、シリーズのマンネリ化を避けて大きく変化させようとしたが、断念して従来どおりのペルソナを作った、という話を聞いたことがあったので、その時できなかったことを、本作で実現しようとしたのではないかと予想していました。

今回のレビュー記事では、ストーリーのネタバレを避けて、主にシステム面をペルソナと比較していきたいと思います。

 

最も序盤は微妙だったが、どんどんおもしろくなる

システム面のレビューと書きましたが、軽くストーリーについての寸評を。

体験版のレビューにも書きましたが、本作の冒頭は正直、過去作のペルソナ3から5と比較すると、流れが悪く掴みが不十分に感じました。

後の展開を考えると、グライアスと主人公の関係性は、もっと深く描写しておいたほうが良かったように思いました。昔からの知り合いで、剣の師匠だった、世の厳しさを教えるつもりで、かなり辛く指導していた(エルダ族への差別なのでは? というミスリード)など、よりテーマ性が際立つ物語になったように思いました。

本作、完全に事前情報を絶って、発売を楽しみにしていたので、選挙が始まる展開には度肝を抜かれました。今の政治に関心の薄い時代だからこそ、ゲームの中にこのテーマを選ぶ意味があると思いました。幻想に意味があるのか? その問いかけの意図が感じられます。

パーティーメンバーについても、誰が仲間になるのか、まったく知らないので、こいつが仲間? こいつが支援者? と毎回驚いています。

ストーリー展開も、とても新鮮で、新しい舞台が登場するたびに、どんな場面がまっているのかワクワクしています。今日もブログ記事書こうか、ゲーム進めようか、めちゃくちゃ悩みました……。仕事終わったら、睡眠時間削って遊ぼう……。

 

基本はペルソナライクなストーリー進行

カレンダー期日までに中期目標を達成(ダンジョンクリア)するため、支援者(ペルソナのコミュ)イベントを進行、各種イベントで基礎能力を高め、サブクエストをクリアして成長させる、というストーリー進行の流れは、ペルソナ3から5と同じです。ペルソナ外伝と銘打っていても違和感ありません。

カレンダーシステムが嫌いな人には、まったく向いていませんが、ペルソナファンには馴染みあって、遊びやすいですし、このシステムが受け入れられるなら、初めてプレイした人は新鮮に感じられて面白いと思います。

 

ペルソナシリーズと大きな違いは、鎧戦車という移動手段で、街の移動が可能ということです。移動には日数が必要で、より綿密なカレンダー計画が必須、鎧戦車の中でしかできないアクティビティなどあって、新鮮に感じました。

 

アムロ……。

 

UIはビジュアル面は強化されたが、使いにくくなった

毎度驚かされるUIの作り込み。

アトラスのUIは、見た目のインパクトもさることながら、ちゃんと使いやすい、どちらも両立されているのが、凄いところですが、本作は画作りが勝っていて、少し使いにくく感じました。

例えば、アーキタイプの付け替えに伴い、自動で装備が更新されますが、単純な数値に現れない能力があるため、そのまま任意で付け替えしたいのに、メニュー階層の移動を余儀なくされます。

 

フィールド移動中、ダッシュをすると煩いエフェクトが生じて、大変見づらい。

ファストトラベルが簡単にできる街の中で、剣に乗ってさらに移動スピードが強化されるのも意図が不明です。今後もっと広いフィールドが用意されるのかもしれませんが、その時開放したら良いのでは? ダンジョンで使えないのもよくわかりません。

序盤展開がイマイチ乗り切れない感じとか、システム関連の開放要素など、開発長期化に伴う迷走具合が若干うかがえる部分です。

 

いつものプレスターンバトル

ターン制バトルの基本システムは、いつものプレスターンバトルです。

もはや新鮮さはありませんが、安定の面白さ。一回の判断ミスで、おおきな戦局の不利を招きます。今回、防御ボタンが誤爆しやすい……。

レベル補正が緩めなので、低レベルでもジャイアント・キリングできるのが嬉しい。

高難易度のサブクエストを誤って受注してしまっても、道中の雑魚敵から逃げまくって、ボス戦では補助魔法マシマシして、弱点をついて、辛勝という手に汗にぎるバトルが堪能できます。

本作、ゲームオーバーしても直前で復帰できるもの、弱々メンタルの僕には嬉しい配慮でした。

ちなみにノーマル難易度で、この場面ではレベル11でした。オンライン機能で、他プレイヤーの攻略レベル帯確認したら、レベル18くらいでした。

 

今作では、フィールド上で攻撃して、ターン制バトルの有利不利を決定するシステムを継承しつつ、弱い敵はそのままフィールド上で勝利することができます。

このシステムの画期的な点は、不要なバトルをスキップできる点もありますが、カレンダーシステムにおいて、大事な1日でダンジョン攻略したい=弱点攻撃ためのMPを温存して、継戦能力を高めることができます。バトルがめんどくさくなって、雑魚敵に魔法を使っていたら、MPが尽きてしまい、ボス戦に挑めなくなってしまった、なんてありますから。

 

ペルソナとアーキタイプの違い

本作のペルソナ的ポジションはアーキタイプです。

JOJOのスタンド的ポジションだったペルソナに対して、アーキタイプはジョブシステムに近い感覚。

ペルソナシリーズでペルソナを付け替えできるのはワイルドの能力を持つ主人公だけでしたが、本作ではパーティーメンバー全員がアーキタイプの付け替えできます。ここが大きな違いです。

このシステム変更について、最初心配したのは、メガテン・ペルソナシリーズにおける、「あと1レベル上げれば、あいつが仲魔にできる、バトルやめらんねぇ~」 という中毒性がなくなるのではないか? ということです。

これは杞憂で、アーキタイプを成長されて、新しい能力を獲得すること、マスターして新しいアーキタイプを開放することなど、仲魔を次から次へと合体・開放していくメガテン・ペルソナになかった、じっくり育てる楽しみがあります。

 

また、パーティーのアーキタイプは、組み合わせによって、協力技ジンテーゼが開放されて、組み合わせを考えるのも面白いです。

 

個人的なオススメ(ネタバレ注意!)は、砲兵 or 道化 or 召喚士が使えるフリージャグリング。

MP消費なしで強力な万能属性の全体攻撃が放つことができるので、MP温存しつつ、雑魚敵処理・レベルが上げに最適です。あと主人公を砲兵にしておくと、フィールドで遠距離攻撃できて、バトル回避が楽です。

 

ちょっと変えても良かったのではと思った点・細やかな不満点

不満点としては、同じにしてももうちょっと新規IPなのだから、細かい要素を変えてもよかったのでは? と思いました。

技の名前(一部はメガテン・ペルソナと共通)。バトルにナビ役がいる、パーティーに動物枠(どちらもキャラ的には好きです)がいる。エフェクト(ガリカの羽のキラキラエフェクトがポップすぎん? 弱点突いた時のWeakの文字)がペルソナまんまに見える。

既視感が強い部分が多いので、ガワだけ変えたペルソナという印象がどうしても拭えません。そういえば、ペルソナもアーキタイプも心理学用語なので、開発者はわざと似せてる?

 

当初、reファンタジーというプロジェクト名で本作を発表するとき、ファンタジーを再定義するというような告知をしていたため、もっと重厚なハイファンタジーを予想していましたが、近代要素があり、スチームパンク風味ありのごった煮ファンタジーで、ちょっと期待していたのとは違った点も否めません。

 

あと、グラフィック・モーションなどのクオリティが定価に対して低く感じられました。約1万円の超AAA級プライスでありながら、準A級くらいの開発予算規模の感じがします。新規 IPという賭けの部分もあったせいかもしれませんが、本作がペルソナ6だったら、もっと大予算で作られていたのではないでしょうか。これで完全版商法されたら憤死ものです。

とは言うものの、アトラスのRPGは100時間くらい遊べることが多いため、コストパフォマンスは高いですが。できればDLCでデータ引き継ぎで2周目という形ができるようにしてほしいものです。

 

こんな人にオススメ

アトラス・ペルソナファン

ペルソナが気になっていたけど、今まで遊んだことがなかった人

昨今の強行的・狂乱的なポリコレ旋風に辟易した常識人

完全版商法を覚悟した者

 

 

 

 

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