※この記事では、公式サイトの写真を引用しています。
途中おやすみしていた時期もありますが、僕の登山スタイルは長らくウルトラライトハイキングスタイルになっています。
ULというと、トラディショナルなスタイル(ULの対極として、UHとも言われますが、自分は現代の最新素材をつかえばウルトラヘビーと言うほどではないと思います)な人からすると、弱い素材に高いお金をだして道楽的、性能よりもファッション性に傾倒しているという否定的な見方もあります。
しかし、ULというのは、そういう上辺だけの道楽やファッションではなく、体の負担なく早く・長い距離を歩くための方法論であり、どこか修行めいた求道的なスタイルなのです。
日本においては、舶来の最新・最先端スタイルという華やかさ・ガレージメーカーによる少量受注・抽選販売による熾烈な購入難易度など、チャラチャラした風に見えてしまうのは致し方ない面もあります。
ただ、何度も言うように、ULの本質は、アウトドアをより身近に、手軽に楽しむための一つの方法論です。それなのに、ULを始めるには、どんな道具を集めればよいのか、そもそもどんなメーカーがあるのか、知識を得てからしか始められないというのは、ちょっとハードルが高すぎる気がします。ザックひとつとっても、ガレージメーカーのものは少量生産なので高価だし、なかなか買えないというのは、機会損失甚だしい。
そこで、個人的におすすめな(使ったことないけど……むしろ自分が欲しいんじゃい)ULザックを5つ紹介します。
選定基準としては、今すぐポチれて、価格も2万円前後(送料含まず)にしました。
初めて買うULザックは40L前後をおすすめする
初めて購入するULザックは40リットル前後のものをおすすめしたいです。
40リットル前後なら、デイハイクから2〰3泊程度のテン泊にも広く対応できるのが理由の一つです。
ULザックの多くは、ペラペラの袋なので、自立しません。パッキングにコツ(超簡単に綺麗にパッキングできるので、その方法は後述します)があるため、大は小を兼ねると言っても、それ以上の超大型ザックは、少なくとも最初はおすすめしません。
逆にディハイク用の小さな20リットル以下のザックは、ナップサックやマスプロメーカーのアタックザックで事足ります。高価くても五千円程度で買えますよ。
ガレージメーカーや小ファクトリーメーカーのザックを買うのは、他とガブリたくない、とか自己満足の世界だと個人的には思っています。
パッキングのコツ-デイハイクでもマットを入れよう
ULザックはペラペラの袋のため、荷物を詰めないと自立しません。
デイハイクの荷物量の場合、40リットル前後だと荷物がすくなすぎてヘニャヘニャのかっこ悪い姿になってしまいます。
そのため、不要な荷物を詰め込み、ULなのに重量を加算してしまう本末転倒になってしまいます。
そこでスリーピングパッドを使用します。クローズドセルマットと呼ばれる、軽量で空気を入れなくてもよいタイプを使用します。
山と道やフリーライトのもの、マスプロメーカーだとエバニューのものが入手性良いと思います。元は建築用素材を転用しているので、モノタロウなどで売っているEVAフォームをカットして使用するのもアリです。
必要な量を自分でカットして、ザックの内室に沿うように丸めます。
よく、ザックの外に丸めてつけるスタイルを目にしますが、多くの場合、ファッションであのスタイルをしたいがためにやっているみたいに僕は見えます(こんなの言うの大きなお世話だよな、好きにやればいいです)。ああやるのは、本当にザック容量ギリギリになって、荷物が詰めないときの最後の手段なんです。僕の中では。
こうやって、マットを入れることで、ザックは自立し、パッキングしやすくなります。
たとえ空荷であっても、カッコいいザックの形を保ってくれます。
写真はマットだけ入れて空っぽです。
デイハイクなのに、スリーピングマット持ってくの変に想うかもしれませんけど、100グラム程度の重量アップですし、かさ増しように無用な道具や衣料を持つよりは軽量です。山頂でマット広げて眠ってもいいです。どうしても嫌なら、デイハイク用のピッタリサイズのザックを購入しましょう。これであなたもUL沼の立派な住人です。
前置きが長くなってしまいました。以下、ULザック5選です。
国内
FREELIGHT S35
日本でも最初期からULアイテムを販売しているファクトリーメーカー。
ザックだけでなく、カトラリー、テント、ストーブなどあらゆるカテゴリーを網羅しています。
S35は、35~45Lの容量をもっていて、重量は340グラムと超軽量。
製品の作りに自信が伺えるのは、耐荷重について無制限を謳うところ。もちろん、これは登山として常識の範囲内で、とのことですが。もしものときの故障のさいも、修理対応できます。
写真は至極という色なんですけど、珍しい紫色のザックでカッコいいです。
価格は18,800円(税込20,680円)と、お値打ちです。
Trail Bum Bummer
ハイカーズデポプロデュースのブランド、トレイルバム。トリプルクラウン達成(アメリカの3大ロングトレイルを踏破した人)したハイカー舟田 “Yas ヤス”氏の自作バックパックをベースにしたバックパック。
バマー(浮浪者)は、ULハイクの祖であるレイ・ジャーディンが作ったザックの形に酷似しているため、ULハイカー名乗るなら、一度は背負いたい(背負ったことない)。
本体30L、ポケット5リットルで、重量は389グラム。
価格は16,000円 (税込17,600円)。
強度の高い素材を使ったバージョンも有り。
ハイカーズデポのサイトは、テキストが充実しているので、道具漁りがたのしい。
参照-Steady | Hiker's Depot|ハイカーズデポ
海外
海外通販のハードルの高さ(言語・発送時間)がありますが、国内の並行輸入品などは、結構業者の上乗せがあるので、個人輸入がおすすめ。
Zpacks Nero 38L Backpack
youtu.be一本締めザックの見た目とはどこか異なるスポーティーな無骨な見た目が特徴的。
メイン素材は、強靭なハイブリッドキューベンファイバーです。それでいて、価格は200ドル。ハイブリッドキューベンファイバー製のザックで有名なのは、ハイパーライトマウンテンギアですが、あちらは40リットルのザックが320ドルからなんで、コスパで選ぶなら断然こっちです。また、ハイパーライトマウンテンギアと違って、日本の山で被ることはほぼ無さそう。
38リットルで、301グラム。
発送には3週間〜4週間必要となります。
価格は日本円で約22,000円。
参照-Ultralight Frameless Backpack | Lightest Backpack | Zpacks
Mountain Laurel Designs BURN 38L
名門マウンテンローレルデザインの中型ザック。
ULザックとして少し重たいですが、縫製箇所の作りが堅牢で、信頼性の高いモデル。
38リットルで467グラム。
価格は約24000円。
ハイブリッドキューベンファイバーモデルは60ドル増し。
余談ですが、ULのさらに上の超変態カテゴリ、SubULザックのHELL27Lというモデルが欲しいです……。
MLD Hell Pack 27L | Mountain Laurel Designs
フルオーダーメイド(国内ですが、英語です)
5つめは、世界に一つだけの自分のザックを、フルオーダーメイド可能なガレージメーカーを紹介。日本に住んでいる海外の人なので、サイトは英語になっています。
KS ultralight gear KS packs 40
KSウルトラライトギアのおそらく一番ベーシックなザック。
アルパインザックのような細身の形が特徴的です。
豊富なサイズ展開、メインファブリック、ポケット生地、ピッケルホルダーやサブポケットなどフルカスタム可能です。
カスタムオプションは多岐に渡るので、ザックそのものの知識も必要になってくると思います。
通常4〜5週間で発送。
38リットルで370グラムからで、価格は17,300円からとなってます。
参照-KS ultralight gear: KS packs
〆の文
自分で使ったことないのに、おすすめしてみました。
ってか自分がほしいブランドまとめました。
ULザックが今すぐ欲しかったら参考にしてみてください。