各所で高い評価を得ている、パズルを主体とした探索型横スクロールプラットフォームアクション(メトロヴァニア)アニマル・ウェルをプレイして、ノーマルエンドまでクリアしました。
直接、パズルの答えになるような攻略情報は調べませんでしたが、アクション操作が下手くそなので、12時間くらい必要でした(アクションゲームが得意な人は半分くらいでノーマルエンドクリアできるそうです)。
実はこのゲームは、次遊ぶゲームまでの繋ぎとして遊ぶ予定でした。途中で辞めるつもりでしたが、予想以上の面白さだったのと、期待していた次に遊ぶゲームがイマイチ期待していた感じではなく、引き続きプレイすることになりました。
まず、この手のジャンルが好きか嫌いかを置いておいて、とにかくゲームとしての出来がべらぼうに良いです。
キャラクターの操作感、アクション後のサウンドエフェクトの心地よさが、レスポンスの良さとして、単純に触っていて気持ちが良いです。
ピクセルアートはキュートですが、サイケデリックでダウナーで不気味な雰囲気が尖っていて、ビジュアルがめちゃくちゃ良い。
何気ないオブジェクトの相互作用にハッとさせられる。めちゃくちゃ賢いです。
ゲームの容量がたったの34メガバイトということも話題になっていましたが、そのプログラマーのミニマリズムな設計思想が、作品全体の雰囲気や出来として現れていると感じました。
舞台は、アニマルウェル(動物の井戸? 洞窟?)の名の通り、様々な動物が登場する幻想的な井戸の底です。主人公は謎のスライム? です。
基本テキストによるストーリーと呼べるものはありません。環境ストーリーテリングのようなものも無いように思います。
自キャラは、移動とジャンプが基本です。
ゲームとしては、基本4つのエリアをクリアして、キーアイテムを入手して、最後のエリアを踏破する、という探索型プラットフォームアクションです。
メトロヴァニアというと、二段ジャンプやスライディングといった単純なワンアクションで次のエリアへ、という感じですが、このゲームでは、先に進むには、フィールドの各所で手に入るガジェットを手にいれて、新たなアクションでフィールドのギミック(パズル)を解いていく必要があります。
これらのガジェットは、昔懐かしい子供の玩具がモチーフになっていて、そのアクションをどう使うか? というチュートリアルはありません。
アイテムの使い方は一つではなく、複数の驚くべき使い方が隠されていて、それを発見して利用していくのが面白いです。
ガジェットの使い方のヒントは、フィールドそのものから得られるため、新しく手にしたガジェットの仕様を一つ一つ確認していきましょう。
ノーマルエンドまでのパズルの要素は、試行錯誤というより閃き重視です。解き方がわかっても、テクニックを必要とします。
この部分が人を選ぶところだと思いますが、パズルを解くためのアクション操作がめちゃくちゃ難しい・シビアです。
しかも、奇跡の一回だけでなく、そのテクニックを何度も要求して、安定して出来るようにしろ、という設計になっています。レビューによっては、リスタート地点が遠いのが面倒などありますが、これがこのゲームのメッセージです。ここがセレステとは違う部分ですね。
レビューによっては、バトルがないゲームと書かれていますが、正確には常時使用可能な攻撃手段がないゲームが正しいと思います。数は少ないですが、敵対的な動物もいますし、ボスのような動物も登場し、自キャラを攻撃してきます。
なかなかの難敵もいて、これは無理だー! と諦めかけるシーンもありましたが、そういうときは、最大ライフがアップする果物をマラソンして集めてドーピングして、クリアしました。
謎解きについては詰まることはありません(タツノオトシゴエリアの後半、落下するところで詰まりましたが)でしたが、アクションが個人的には大変でした。
地図は結構正確なので、壁が描画されていないところが怪しいと思って回ると迷わずクリアできると思います。
このゲームは、ノーマルエンドまではチュートリアルと言われており、いくつかの収集要素があるようです。
まだまだ明かされていない謎もあるようで、しゃぶり尽くすのは、かなりの時間遊べそうな予感がします。
自分は腕的にもここで一旦井戸から出ようと思います。
難点を上げるなら、画面端から次の場面へ移るとき、パッとカメラが切り替わるような仕様なので、ジャンプ中などだと切り替わるタイミングが急すぎで、コントロールを失います。この仕様は最後まで慣れませんでした。
一応ノーヒントで集めた卵の数です。
プレイ時間は結構あるので、それなりに集まったんじゃないだろうか。
アニマル・ウェルは、パズル好きとアクションゲーム好き両方の素養を必要としますが、間違いない傑作タイトルと思いました。