
『存在/しないあなた、と私』は、235円という低価格で、日本語(及び中国語)のボイスにも対応の短編ヴィジュアルノベルです。
主人公は、心が病んで自室に一人引きこもっています。そこへオタサーの姫仕様の童貞を殺す服を着た、なんだか不穏な雰囲気の美少女リリスが寄り添います。
メタ要素とサイコスリラー要素を含むとあったので、ドキドキ文芸部みたいなお話かな? と思いましたが、もっと内省的でアングラな雰囲気でした。
演出面でびっくりする場面もありましたが、基本はとてもシンプルなテキストアドベンチャーゲームで、マスクデータになっているリリスの好感度を選択肢で上げて、グッドエンディングに突入するというゲームです。
価格を考えると、とてもコストパーフォーマンス高いと思います。
一周だいたい1時間程度で、さくっと遊ぶことができます。

自分はテーマ性がなんか刺さらなかったかも。
心が病んでる俺カッコいい主人公と、妄想の理想の嫁との甘くも切ないお話的な?
ドラゴンクエストのユア・ストーリーみたいな?
自分はそこまで現実世界で不幸背負ってないからなぁ。
2次元世界の女の子に救い求めてないからなぁ。

リリスがずっとドヤ顔で小難しい話をしている。
なんか微妙に鼻声なんだよなぁ。
説教ズラがイラっとする。
主人公もリリスも正直、ぜんぜん好きじゃない。

主人公の妄想なのか、物体が支離滅裂に喋ってモノローグになっている演出は、ディスコエリジウムみたいで面白かったです。

ちょいちょい第四の壁を破ってくる演出も良かった。


選択肢を選ぶという部分が、プレイヤーに委ねられた自由なんですけど、そこもおもしろい演出がありました。

途中ライブシーンがあって、豪華やん! と思いました。
曲は普通に好きじゃない……。
個人的にイマイチに思ったのは、エンディングが決まると、選択肢が提示されているのに固定になってしまう点でした。
いや、別に相手の首なんて締めたくないんだが……。主人公は病んでる俺カッコいいマンかもしれんが、自分は普通に暴力嫌やわ。
じゃあ、グッドエンディングに進むとなると、攻略ページ見て、相手が気に入る選択肢をポチポチ選ぶってことでしょ? ますます現実と虚構のあやふやさが無くなっていく感覚になりませんか。
リリスというキャラクターが好きになるかどうかが、刺さるか刺さらないかの分かれ道な気がします。
立ち絵ビジュアル見て、可愛い! と思ったら、買ってみると良いかもしれません。