smogbom

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ディスコエリジウムをクリア……したけど、多分ほとんどわかっちゃいない

Disco Elysium - The Final Cutを約25時間でクリアしました。2周目になにか引き継げる要素あると勝手に思っていて、最後はかなり雑にプレイしてしまいました。

ネタバレなしの感想にも書いたとおり、自分はあまり賢い人間ではないので、地理や政治や人種の話とか、深く理解できない部分も多かったですが、そんな僕でも素晴らしいエピソードや、キャラクターが多数ありました。とんでもない作品でした……とてつもないということはわかる……が、正直、自分はこのゲームの一端すら掴めていません。

なので、この記事は、レビュー記事としてはあまり参考になりません。

具体性のあるレビューとしては、下のネタバレなし記事のほうが参考になると思います。

smoglog.hatenablog.com

ネタバレなしの感想では、自由に歩けるフィールドは広くないものの、NPCの会話・選択肢が膨大で、どこから手を付けていいのかわからなくなるような、途方もない深みを感じました。この感覚が、オープンワールドゲームに似ていると感じました。しかし、こんな風に、一つの世界に浸れるような作り込みをするゲームのジャンルをイマーシブシムと言うことを、この後知りました。

イマーシブとは、没入感があり、その状態に浸れる様子。 劇場演出等エンターテインメントの分野で使われている言葉。

ディスコエリジウムは公式にはRPGとありますが、世界設定とキャラクター造形の作り込みは、まさしくプレイヤーがその世界に転生して生きていく体験でした。

酒に溺れて記憶喪失の男という設定の妙で、突拍子もない行動や、矛盾するようなハチャメチャな選択肢もできるし、まわりの人間も結構引かずに付き合ってくれるのも良かったです。

次第にNPCとの関係性が理解できてくると、自分が次に発するに相応しい言葉はどれか? という感じで選択肢を選ぶようになりました。思ってもいないような情報や展開が待っていました。

赤スキルチェックで成功率の低いものでも恐れず挑戦してみること。

 

特に印象的だったのは、カラオケのシーンで、とにかく失敗して音痴な歌を思いっきり歌って気まずい雰囲気にしてやったこと。

 

傭兵たちとハーディー・ボーイズの乱闘騒ぎに、適当な気持ちで介入したら、なにもできずに半数ぐらいを死なせてしまったこと……キムとも会話ないままお別れしてしまいました……。

火炎瓶は不発に終わったので、趣味の悪いネクタイってなんだったのかよくわかってません。

 

昆虫学者のお話がとくにお気に入りで、奥さんの無邪気な嘘(幼かったころの自分に自信が持てなくなったのでしょう)の告白のシーンは胸に刺さりました。そして、ナナフシおるやん!!!! ってなって、めちゃくちゃビビりました。

 

最初に書いたとおり、最後は駆け足で終わらせてしまったので、教会のイベントが手つかずのまま。ハードコア! な連中とダンスしたかったぜ。

開放に20時間を要する思考があと数時間残しているのも心のこり。

 

一応、真犯人を自白させ逮捕して、前途ある少年を警察見習いにすることができましたが、ハリーはこのあとクビになるんですかね? そもそもマルチエンディングなのかな?

引き継ぎ要素がないのはちょっと予想外でした。

最初からプレイするには、ちょっとヘビーすぎるゲームですからね。能力値を変化させれば、かなり違ってくるんでしょうか?

攻略情報やプレイ動画が充実してきたら、もう一度遊んでみようと思います。

 

ちょっと愚痴になるんですが、ディスコエリジウムの発売日は、ソウルハッカーズ2のSteamでの発売日でした。どちらを先に遊ぶかずっと悩んで、ディスコエリジウムにしました。おそらく、その判断は世間の評価からして正しかったんだと思います。

僕個人の感覚ですが、日本のゲームって一時期よりも、かなり盛り返して来ているとおもっていたんですよ。でも、最近の日本のゲームってちょっとヤバいんじゃないかな、と思っています。洋ゲーと和ゲーの関係って、映画の洋画と邦画の関係以下に感じてきました。洋画は、予算たっぷりで、絵面も派手ですが、邦画は予算がかけれない以上、設定やシナリオで勝負という感じでしょう。しかし、日本のゲームって、設定に野心も感じられないし弱腰のテンプレばっかりだし、最近遊んだゲームでこのシナリオすごいな、と感心したものがあまりない(見逃しているだけ、すごいものあるってなら教えて欲しい)。

 

なにより悲しいのは、ディスコエリジウムは、作り手が作りたい物を作っている感覚をヒシヒシと感じるんですけど、日本の(特に企業)のゲームに、そういう強い想いを感じることが少なくなってきました。ターゲットした売りたい層向けに、かなりズレたセールストークをしている印象を感じます。その訴求も、実はユーザーに対してではなく、決裁権を持つ上層部を騙すためのもののように感じてしまいます。

ソウルハッカーズ2、起動する日はくるのでしょうか。やってないのに評価するのか、って思われるかもしれませんけど、かなりの数のレビューを参考にして、それが全部ウソってことはないでしょう。老い先短い人生、面白いゲームだけやりたいです。がんばれ、アトラス! あれ、これディスコエリジウムのレビューなんだけど……。