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FORSPOKEN(フォースポークン)所感-いつになったら本気でゲームを作るんだ?(1時間で返品)

注意!!! なるべく冷静に書いたつもりです(読み直したら全然冷静ではなかった)が、酷評レビューです。自分と真逆の絶賛もありますので、個人のレビューを鵜呑みにせず、体験版が配信されてますので、まずプレイしてみることをおすすめします。

追記:序盤のプレイ中に、約一万円という金額には見合わない・時間がもったいないと感じ、返品しております。そういう内容のレビューですので、自分以外のレビュー・感想に客観性が持てない人はスルーしてください。嫌いなブログのPV増やして肥やしになりたいですか? あなたの時間の無駄です。それでも文句言いたいだけなら、コメント欄は開いてます。警告したので、そういう感じの返信になるのを覚悟してください。

スクウェア・エニックスのFF15主要開発スタッフで構成されたスタジオ「ルミナスプロダクション」による、新規オープンワールドアクションRPG、フォースポークンをプレイしました。

まだ一時間もプレイしていませんが、めちゃくちゃ期待していて、前情報をシャットアウトして、デモもプレイせず、昨年からSteamにて、予約注文していたタイトルです。

 

ルミナスプロダクションは、賛否両論のあったFF15主要開発スタッフで構成されたスタジオです。

ホスト4人旅、突然始まるバイオハザード、「やっぱつれぇわ」などのメインストーリーについては好みの問題ですが、「ここまでやるのがFFだ」と言ってのけた発売前のキャッチコピー、ゲームを起動する度に表示される「すべてのファンのために」の言葉は、虚しさを通り越して強い不快感を覚えました。初期のバグのオンパレード、開発の紆余曲折の混乱によりシナリオは破綻した上に、DLCの切り売りによる不完全版販売などは「むしろ、現状のFFはここまでしかやれねぇのか」 と擁護しようがありませんでした。

一方で、当時としては数世代を先行くグラフィックスと、超AAAタイトルらしいリッチさと、新しいものを作ろうとする冒険心、チャレンジング性を感じました。

ですから、FF15における負の側面は、退社したディレクターの咎であるということにして、スタジオそのものにはポテンシャルがあるんだ、と信じて、本当に久々にスクウェア・エニックスの新作ゲームを予約購入で、割引なしで、定価での購入に踏み切ったのです。

 


www.youtube.com

 

序盤をプレイするかぎり、悪くないゲームです。

魔法を主体としたTPS戦闘は爽快ですし、エフェクトが美しい。売りのパルクールアクションも爽快です。まだオープンフィールドに達していないため、想像ですが、魔法パルクールを使って、広いフィールドを駆け巡るのは、きっと楽しいことでしょう。

プレイするまでもない駄作と断ずるには惜しい要素はたしかにあります。

(ウルトラワイドスクリーン対応しているのは嬉しい!)

 

そして、序盤をプレイするかぎり、このクオリティで、この価格設定は購入を後悔するレベルです。

価格から鑑みて、AAAタイトルとして期待したのですが、海外タイトルは元より、エルデンリングは言わずもがな、デスストランディング(比較対象として、ルミナススタジオよりも新興スタジオによる小規模タイトルであると言いたい)よりもしょぼいです。

ゲーム起動から、リッチさを感じるよりも、予算や人的リソースが足りてないと感じることが多いです。開発者は、このゲームに初めて触れるプレイヤーを、どうやっておもてなしして、夢中にさせるかって考えて作ってるのでしょうか?

 

どこから話せばよいでしょうか。

序盤一時間でツッコミどころのオンパレードなので、ネタバレになってしまいますが、流れで書いていくのが一番のような気がします。

 

今回の主人公は、写真の女性フレイです。黒人女性ということで、いわゆるポリコレによる配慮というやつでしょう。個人的にダイバーシティは大歓迎本当の意味でのポリコレも賛成しておりますが、ディズニー映画のような、作品の面白さの雑念になるような強引な要素は不要であると思っています。

残念ながら、一部の過激派のせいで、有色人種やLGBTが登場するだけで、拒否反応が出てきてしまうような状況なので、もうちょっと上手なやり方があったような気がします。。ペルソナシリーズでも、もっと多様な人種を出して欲しいと思ってたぐらいなんですから。正直、ポリコレを語りたいなら、それそのものを主題とした作品を作ればいいと思うんです。中世ヨーロッパファンタジー作品に有色人種がいないと問題提起するんじゃなくて。

そんな訳で、ゲーム外の雑念が予想外に作品への没入感を阻害します。

また、この配慮は海外でも売るためであるということが疑いようがなく、いつものスクエニの守銭奴ムーブのようにも感じられ、これも雑念を生んでしまいます。

 

彼女は、ニューヨークに住む貧困層の女性で、孤児でした。糞みたいなこの街から逃れるため、ギャングの下っ端になってお金を稼いでいました。

チュートリアル的に、ニューヨークの街を闊歩するのですが、いやーな予感がするんですよ。

あれ? モーションがぎこちなくない? キャラクターと比較して、街の風景がのっぺりしてない? って。Steam版なので、描画設定を確認するのですが、問題なさそう。

梯子を上り下りするモーションなんて、急に主人公のキャラクター性が抜けて、ロボットになったような違和感を覚えます。

 

今回のシナリオは、スターウォーズ・ローグワンの脚本を担当した人らしいのですが……ゲームシナリオは初めてなのか、ローグワンの成功は偶然なのか、それとも名前だけ貸しただけなのか(追記:これが真実だったとはwww)……序盤をプレイする限り、うまいシナリオとは感じられませんでした。近年のJRPGのゲームシナリオには、残念に思っていたので、非常に期待していた部分でした。

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例えば、足抜けしようとしたギャングにニューヨークの自宅を襲撃されて、アパートの自室が火事になります。足元には街から出るための札束の入ったバッグ。火に取り囲まれている状況、バッグを持ち出そうとしたら、飼っている猫の安否を確認するのが先よ、と心の声がでて、持ち出すことができません。

ベッドルームから出る導線の先にバッグがあるのですから、ついでじゃん、って思うのですが、できません。

キッチンの下の猫を確保した瞬間、さっきまでいたベッドルームが火に飲み込まれ……お金の入ったバッグの回収ができなくなりました。このままでは、自分も猫も生活できません。自分はともかく猫は……せや! 人の良さそうな赤の他人にまかせよう! いつか絶対、迎えにいくからね!!!

……そうはならんやろがい!!!!

 

主人公は、路上に捨てられた孤児で、そのあと数々の里親にたらい回しにされた過去があるんです。そんな女性が無責任にペットを他人に預けるのでしょうか??? 今までさんざん悪行をしてお金を稼いできたくせに、そんなに簡単に猫を捨てるの? 

主人公自身が批判した親や里親と同じことをしています。他人に厳しく、自分に甘いってこと? クソ主人公じゃないか。

バッグが最初から燃えていて、回収不能だったのなら、少しは納得できます。街から抜け出すための軍資金ですから、フレイにとって唯一の希望だったはずです。それに愛猫を生かせるためのお金だった訳です。未来と猫、どちらもフイにしてしまうこの行動は、開始すぐに主人公への共感を失うきっかけになります。

 

失意の中、一人街を眺めてチルってると、不思議な光に誘われて、黄金の腕輪を見つけます。腕輪に触った瞬間! 光に包まれ、気がつくとそこは滅亡に瀕した異世界「アーシア」でした。

鬱屈した地球からチート能力を得てイージーモードで異世界を謳歌する……という最近の異世界転生・転移モノのようなあらすじなのですが、フォースポークンでは、地球でも異世界でもフレイという人間は「私は不幸」と思っていて、大逆転のカタルシスがありません。こんなストーリーに、誰が惹き込まれるんだろう。テンプレストーリーと言われても、盛り上がるポイントがあるし、そこを踏み外して、面白いお話が書けるならいいんですが、序盤においては、完全に失敗しています。

ディテールが欠如しており、舞台設定の状況が紛い物のように感じられます。他の人のレビューで、「世界が生きてない」って感想を目にしたんですが、まさしくそのとおりで、予算的・開発的都合によって、手抜きされているように感じる箇所が目立ちます。

 

フレイを異世界へ導いた黄金の腕輪には意思が宿っていて、フレイに「どうしてお前は元の世界へ戻りたがる? 元の世界でも不幸そうだったではないか?」 と問います。フレイは帰りたい理由をちゃんと答えれません。

おい!!! さっき迎えに行くって言ってた猫がいるだろ!!!

猫 を 忘 れ る な !!!!!!

 

途中、遠景シーンが挿入されるのですが、オープンワールドのゲームで、こういう遠景シーンはとても重要です。世界の広大さや、探索欲求をもり立ててくれます。

この遠景を見て、誰が「わー、あそこ行ってみたい」 って思うでしょうか?

異世界は、瘴気が満ちており、フレイ自らが名付けた現象「ブレイク」によって人の住める土地が限られています。

それにしたって、もうちょっと魅力的にできたんじゃないでしょうか。

グラフィックスもひどい。遠くの奇妙な形の岩山ですが、ローポリ感があって、ミニチュアのようです。

FF15から進歩どころか退化しているように思いました。

Switchのゼノブレイドシリーズのほうが、グラフィックス良いと感じたぞ。

マシンスペック以前に、魅せ方が下手くそなんですよ。

※PC版の最適化不足という話もあるようです。

……にしても、建造物のテクスチャの解像度が足りてないし、繰り返しパターンが露骨で不自然に感じました。木々と建造物の高さが同じで、ランドマーク・目標の意味を成してません。

 

追記:他の方のレビューをみて、拠点の街以外では「完全に」友好的NPCが無人であることを知りました。何が問題かというと、瘴気のせいで拠点の街以外に人はいないという設定が、面白いという感想よりも、手抜きするためと感じることです。

瘴気というありきたりな設定が、デスストランディングにおける「時雨」や、エルデンリングにおける「砕かれた黄金律」のような、作家性が溢れていてユニークな設定だったら、どれほど良かったか。

重ねてまずいのは、瘴気のビジュアルです。紫色のガスがせっかくの景観を台無しにしています。美しくも残酷な世界と謳いますけど、これじゃあ醜く悲惨な世界です。

例えば、瘴気のかわりに、人間の生氣を吸収する花(テーマカラーに合わせて紫色とか)にするとかどうでしょう。桜みたいな見た目だったら、日本色が出るんじゃないでしょうか。

見た目は美しくも、人が生きることができない世界に主人公たった一人。ちゃんと美しくも残酷な世界が描けるんじゃないでしょうか。

 

フレイは、瘴気への耐性があるため、瘴気から満ちた土地からやってきた彼女は警戒されて、捕らえられてしまいます。魔法の力に目覚めた彼女がどうして戦うことはしなくても、逃げなかった(逃げれなかった)のかは不明。暗転という魔法のパワー(シナリオの強制力)による……。

 

陪審員がダイバーシティ高めな男女比50:50の裁判にかけられて、幽閉されたフレイですが、この判決に不服の意を表した女性によって助けられます。

見張りを躱すため、木箱の影に隠れてやり過ごすシーンがあるのですが、このコピペされたのがバレバレな木箱は、どうしてこの場所にあるんでしょう? 何が入っているんでしょう? まるで、フレイが物陰に隠れてやり過ごすためだけに木箱が存在するような配置なんです。そういう細やかな配慮がこのゲームにはないです。グラフィックスはフォトリアル志向なのに、現実感がない。

見張りの巡回の仕方も、あまりにもやる気がないため、これは陪審員の一人がフレイを逃がすためにやっているのでは? とシナリオをミスリードしてしまったほどです。

こういう時こそ、暗転でばっさりカットしろよ……。

こういう敵から逃れるシーンがゴーストオブツシマの冒頭にもありました。プレイ当時、まるで映画のワンシーンの中に入り込んだかのようだと感じましたが、それ以上の現実にこの場面があったかのような没入感でした。

映画的なゲームといえば、スクウェアが最先端だったのになぁ。

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この後、脱出の手引をしてくれた女性の事情を聞くため、酒場へ向かいます。

女性からリンゴを渡され、フレイはリンゴを齧るのですが、まるでパントマイム‼ たしかに、3Dポリゴンで食事するシーンを描画するのは大変なのですが……カメラワークで口元を隠して、リンゴを咀嚼する音をさせればいい。演出下手すぎたろ……。

話し合いの席について、お酒を交わします。

現代のニューヨークで飲むお酒よりも美味いそうです。

えーっと?? この世界って瘴気で滅亡に瀕してますよね? お酒の材料を作る土地あるの? 醸造施設あるの? 悠長にうまいお酒つくる時間あるのかな???? 

おーい、舞台設定を考えたやつー、息してるかー????

 

女性の父は、この不可解な現象ブレイクを研究していました。父の研究施設は、瘴気に汚染した場所。瘴気に耐性のある主人公を、元の世界への返還する情報を交換条件にして向かわせるのでした。

さあ、異世界アーシアでの胸ワクワク☆ドッキドキの大冒険が……始まるわけがない。

設定厨の僕には、もおマヂ無理、限界だよぉ……。

 

一時間しかプレイしてないので、返金しました。ありがとうSteam。

 

たった一時間で評価を下すのは早すぎると思う人もいるかもしれません。

Steamではプレイ時間が2時間以内に返金ができます。飽きて返金されないように、少なくとも2時間だけは、先が気になって仕方ないように、まともな(あるいは卑怯な)メーカーは、スキがないように真剣に作り込みます。それさえ出来なかった(問題を意識できなかった)スクウェア・エニックス、ルミナスプロダクションは、そうとうな問題を抱えているように感じました。

日本ではSteam販売数一位を獲得していて、それはこの会社にみんなまだ期待しているんですよ。

単に自分の好みでなかった作品を叩いてるだけ、と感じる方もいるかもしれませんが、これが自分の偽ざる正直な感想となります。

開発には苦労がつきもので、やれるだけのことをやったのかもしれませんが、現状、完成度100%のところを70%の作り込みで妥協して、宣伝は120%の出来で吹聴しているという感じです。

良い部分も感じられましたし、プレイフィール自体は悪くなかったので、半額とかになったら書い直すかもしれません。

 

改善点をいくつか書きます。

  • ルミナスエンジンを捨てるべき。売りであるグラフィックスがこのクオリティなら、使う意味なんてない。自社製ゲームエンジンを使い続ける優位性はどこにあるのか。そんなに自己承認欲求を満たしたいか? これまでの投資分を回収したい? 優先すべきなのは、作りやすい環境で面白いゲームを作ることじゃないか?
  • 演出、見せ方が下手くそ過ぎる。上手に隠して手を抜いていいところ・隠さないなら手を抜いちゃ駄目なところが目立ち、結果的にクオリティが低く見える。
  • 予算や開発リソースに見合った作品つくりを心がけよう。その上、AAAオープンワールドを作るには、君たちには情熱も気概も足りていない。例えば、Controlなどの中規模感だったら面白いゲームが作れたのではないだろうか。
  • まともなワールドクリエイターとシナリオライターを採用すること。自身が想像した物語世界を愛し、心血を注げ。「有名なスタッフをクレジットする」ことで満足するな。
  • フォトリアル路線では、今の予算規模では戦えない。ニーアオートマタや、FF7リメイクくらいの2.5D路線なら、多少の背景のショボさも目立たない。リアルな人物だからこそ、悪目立ちしている印象。
  • プライドを捨てろ。過去の栄光にすがらない。君たちは落ち目にある。崖っぷちと言っても良い。魂を削るような、全身全霊をかけるような、それこそ、このゲームが売れなかったら会社は終わりだ、という気持ちでつくったような作品じゃなければ駄目だ。それが君たち(スクウェア、ファイナルファンタジー)の出発点だったはずだ。

 

このレビューにちょっとだけ思うところがある、という記事です。

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さらに衝撃の報道

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スタジオ消滅! の考察

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