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DEIはゲームを殺すか

直近で、開発8年間、噂で二億ドル(日本円で約280億円)かけて、10日でサービス終了&返金対応(時間とお金ドブ)したソニーのファーストパーティタイトルのコンコードが話題です。


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DE&I、DEIは、ポリコレ思想の台頭とともに、注目された言葉で、ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(社会的包摂=性別や人種、民族や国籍、社会的地位、障害の有無など、持っている属性によって排除されることなく、生活することができる状態)を意味します。

コンコードは、DEIを邁進して、全ての人間に配慮した素晴らしい思想で作り上げられたソニー渾身の作品でしたが、ローンチ時の同時接続者数が振るわず、オンライン対戦ゲームとしては、ゲームプレイを成立させる以前の問題でした(ゲームとしての出来は8年かけたとだけあって、一応まともらしい)。

結果、膨大な時間とコストをかけた作品が、返金対応となりました。

会社が傾き兼ねない空前絶後の非常事態です。ここまでなるまで、会社の上層部は何をやっていたのか? 最近DEIシフトを強めると発言したバンダイナムコゲームスは大丈夫なのか? 今でも会議で「これからのグローバル社会……」 云々の眠たい枕詞を今でも言ってるのか?

言ってることは、まともに聞こえるけど、やってる連中が正しいのかは、疑問が残るのはポリコレ思想家と同じなので、近年この思想を慢心している企業やゲームタイトルが物議を醸しています。

自分は、社会的テーマを盛り込んだ作品が出てくるのは、結構好きなんですけど、これだけ失敗・炎上が続いても、目覚めた企業がどんどん出てきて、この思想病の感染力の高さに恐怖を覚えます。

どうして、企業がDEIを邁進するのか、どうして失敗してしまうのか、考察してみました。

 

企業がDEIを推進する理由

これはどうやら投資目的らしいです。

言ってることは正しいため、DEIを邁進しているというと、投資家から資金調達がしやすいようです。

近年台頭してきたスイートベイビーなどのポリコレコンサル企業の採用が増えている要因もそのひとつ。コンサル企業の中の人の発言が、レイシストそのものであっても、問題になってないのがそのためです。投資家はレッテル貼りされたものしか見ていない。

年々開発費が巨額になっているゲーム開発。独占タイトル化や、サブスク配信タイトルになるなど、配信プラットフォーム側からの資金提供の他の手段として、会社をクリーンで社会貢献しているように見せる必要があるみたいです。

ただ、出てきた製品が売れてない・炎上しているということに加え、コンサル企業の中の人の発言が問題視されメッキが剥がれてきたこと・炎上などによって全然コンサルできてないことがバレているなどで、この流れは終わっていくのではないでしょうか。

投資家もリターンのない企業に投資はしないでしょう。

噂によると、ポリコレコンサル企業へのコンサル料は700万ドル(10億円)ほど必要らしいです。ホンマかいな。これだけ支払って、UBIのアサクリ騒動の対応ってひどくない?? 本当にコンサルしてるのかな(笑)。

対して、コンサルを蹴ったとされる黒神話:悟空の大ヒットは、投資家たちの目を覚ませることになったでしょうね。

 


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開発者がどうしてDEIにモチベーションを持てるのか

コンコードの大失敗は、近年のポリコレゲーの炎上・失敗からも予想できるものでした。企業がそれを予期してキャンセルしなかったのは、すでに資金を投資によって集めていたからだと思われます。こういうゲーム作ってます、と言って資金集めたからには出さざるを得ない(宣伝にお金がかけられてなかったようです)。

一方で、ゲームのトレイラーを見ていると、不思議でしかたがないのですが、ゲーム開発者たちが、どうしてこれほど魅力のないキャラクター達に8年間もの月日をかけて情熱が注ぐことができたのか、という疑問です。

それは、ポリコレ思想に感染してしまった者へドラッグ的な快楽がもたらされ、ゲーム開発のモチベーションになってしまっているようです。

ポリコレ思想、DEIは、一見言ってることは正しいです。人間、だれしもが平等で、だれにも差別されず、ハッピーに生きれたら、それは最高です。でも、人間社会はそれほど単純ではないのです。誰かの幸せが誰かの不幸になりうる。問題は山積みなんです。目覚めた者たちは、重積する問題を無視して、自分の正しさに酔ってしまいます。

どこかの小学校で、白人と黒人の子供達が、平等に楽しく学び、遊んでいました。ところが突然、目覚めた大人達が、「白人は生まれながらに特権階級。過去には過ちを起こしたが、今後は特権階級として自覚して持たざる者たちには優しくしていかないといけない(こういう発言は、正直者、よく懺悔した、と称賛されるらしい。ひどい)」 と言ってきて、イデオロギーを押し付けてきて、無垢でなんの瑕疵のない両者に大きな溝を広げてしまいました。

開発者の中にも、こういう傲った考えがあるようで、自分たちが特別で恵まれた者なのだから、懺悔して恵まれない者に施さなければならない、という使命感があるようなのです。高潔なボランティア精神(はた迷惑な)に基づくため、儲けがどうのこうの、ではないようなのです。

 

どうして消費者が買わないのか

単純明快、大多数のユーザーが求めているものではない、というのが購入に至らない理由です。

企業は資金調達目的、開発者は自分たちの自己満足のために、ゲームという娯楽にたいして、魅力的ではないプロダクトを作っています。

一方で、声高にゲームにポリコレ、DEIにを求める人もいます。

その人たちが購入した結果が、今回のコンコードの大爆死なので、要するに不満の声は大きく聞こえるということなんでしょう。小さなiPhoneが欲しいという要望と同じ(これは悲しい……)。

何度も言いますが、自分は社会的テーマを描いた作品は好きですし、もっと出して欲しいと思っています。

現状のいわゆるポリコレゲーの不満は、理想とするポリコレ社会に対して、今現状の問題点をすっ飛ばして描いている点です。もっとしっかりとドラマを描いて、来たるべき素晴らしい未来を表現して欲しいと思います。

これら一連の騒動を描けば、面白いポリコレゲーができそうです。

 

ポリコレ思想、DEIは、コンコードの大コケで、おそらく騒動は最終ステージに来ているとみました。見返りのないものに、いつまでも投資するとは思えません。

最近、DEIチームを解散させたマイクロソフトの例もあります。

どうするスウィートベイビー!! どうするバンナム!!

 

 

 

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