初代プレステを代表するRPG幻想水滸伝シリーズのクリエイターたちが再結集。精神的続編と言うべき作品の開発費の出資者を現在キックスターターで集めています。
2012年を最後にシリーズ展開はなくなり、新しいタイトルを渇望するファンが沢山いたのでしょう、国内外を問わずすごい人気で、目標額を3時間で達成。アクセスが集中しすぎてキックスターターのサーバーもダウン。当初29日までだった出資可能期間が一日延長されました。
現在、締切まであと20日ほど残した状態で、目標額の600%に迫る三億円に達しようとしています。
ちなみに、僕自身は熱いファンの方には申し訳ないんですけど、幻想水滸伝は未プレイ……。リワードは一番安い4000円のデジタル版ダウンロードを選択しました。ゲームのクラウドファンディングは、成功しても紆余曲折して途中で開発中止になってしまったり、延期に次ぐ延期を繰り返してしまうことが多いようです。僕もブログで偉そうに批評してますけど、ゲームってとっても作るの大変で、技術も精神力も試されるようなのです。デジタル版ダウンロードなどのリワードの場合、プロダクト系のように一般販売より早く手に入れられるというわけでもありませんし、おそらくすごく安く手に入るというものでもないでしょう。本当にその作品が発売してほしい、という純粋な気持ち、ある意味クラウドファンディングとしてもっとも純度の高いプロジェクトなのかもしれません。
日本語サイト:百英雄伝 by Rabbit & Bear Studios - Kickstarter
「幻想水滸伝」シリーズのクリエイターによる新作RPG『百英雄伝』ティーザー映像
ゲーム自体について、にわかなりに語ると、グラフィック自体は、オクトパストラベラーを彷彿とする2.5Dスタイルです。ミニチュア撮影のような印象のこのグラフィックスタイル、僕はとっても好きです。
でも結局オクトパストラベラーは買いませんでした。なぜか。
体験版のトレサ編をプレイして、セリフの生っちょろさに辟易しました。言わなくても察することのできることをタラタラと……。JRPGの若手シナリオライターは、育っているのでしょうか?
百英雄伝で、ベテラン勢がみせるシナリオライティングに注目しています。
「幻想水滸伝」シリーズのクリエイターによる新プロジェクト『百英雄伝』Kickstarterトレーラー
物語設定を抜粋。
多くの価値観、文化を持つ国が集まる場所、
オールラーン大陸、その一地方から物語が始まる。
剣とそして、神秘的な力を秘めた魔導レンズ(ルーンレンズ)が力を振るい
人、獣人、エルフ、砂漠の民、それらが時に協力し、時には覇を争い合っていた。その中で魔導レンズの力の研究で一日の長を持ち、その力を引き出す技術を習得した
帝国、ガルディアは更なる魔導レンズの力を求めて各地に捜索の手を広げていた。その捜索の任にあたった帝国の若き俊才士官セイ・ケースリング、
そしてその捜索隊に加わりセイと友情を交わす事になる辺境の村出身の少年ノア。二人は運命に導かれ、新たな戦乱の世で探し求めることになる。
それぞれの正義と真実を。
百英雄伝というタイトルの通り、100人のパーティーメンバーと冒険できるRPGのようです。
その中でも、物語設定にでてくる帝国の若き俊才士官セイ・ケースリングと辺境の村出身の少年ノアの二人がストーリーの主軸となってくるように思いました。幻想水滸伝シリーズでも一番の傑作と目される幻想水滸伝2を連想する二人ですね。
おそらくセイとノアのどちらかが主人公でどちらかがライバルとなるのだと思いますが、ノアが主人公の場合、よくある強大な独裁軍事国家に立ち向かう反乱軍という何番煎じだよ、っていう構図がミエミエで正直萎えてしまいます。
帝国の若き俊才士官セイが腐敗した帝国を粛清しつつ、ある意味正義でもあるがテロリストでもある反乱軍のリーダーノアと戦うという展開の方が、現実の世相ともリンクして良いのではないか、と思っています。
それぞれの正義と真実を……ってあるので、主人公選択できるのかな?
リワードの4000円という金額からみて、ボリュームは結構期待できそう。一番はシナリオに期待。
百英雄伝のクラウドファンディングは始まったばかり。いくらまで出資をあつめるのか。大手デベロッパから独立したクリエイターが成功を納めることができるのか。作品の出来栄えは。2022年10月の発売が楽しみです。