お題「#買って良かった2020 」
3度の延期を経て、ついに発売を迎えたサイバーパンク2077。
開発したCDプロジェクトREDのビックマウスとウィッチャーシリーズの評判から、かなり期待されたタイトルでしたが、大量バグや前世代コンソール機で期待していたパフォーマンスが出ないことと、フリーズやクラッシュの頻発などが大きな問題となり、ダウンロード版が配信停止、返金対応という前代未聞の事態へと発展してしまいました。
- 状況説明
- コンシューマ機:PS4、Xbox One版はオススメできない
- RTXグラボを未所持ならクラウドゲーミング:HDまでならアリ
- QHD1440pでは:公称推奨RTX3070だけど……RTX2080SUPERで問題なかった
- 4K:RTX3080でも足らない気がする
- 結論:基本はPCゲーミングをオススメ。バグが気になるなら待とう。
状況説明
僕の推測ですが、どうしてこんな事態になってしまったかというと、CDプロジェクトREDは、巷で噂されるように、金儲けのためにコンソール機のデモプレイ映像を隠したとは思っていません。返金対応も早かったですし。おそらく、史上最高のゲームにしたかったという気持ちは本物だったのだと思います。
ただし、その環境は、全ユーザーの数%しか所有しない最高スペックのPC上でしか再現されなかったのです。本来ならこれ以上は次回作に持ち越しにしようとする部分まで、ギリギリまで改良され、多くの人がプレイするであろう前世代コンシューマ機のことは、最適化が後回しなってしまったのではないでしょうか。
延期となりあわてて、コンシューマ機の最適化作業に優先度が割り振られ、そのせいで全体のクオリティアップ(バグフィックス)の優先度が下がってしまった。ゲームの規模が大きすぎるあまり、結局のところ時間が足らず、どちらも中途半端な状態で、もう延期は無理になってしまった。
これが顛末のような気がします。マルチ同時発売を避け、最初はPC版、もしくはコンソール版から、というスケジュールにすれば、ある程度回避できたかもしれませんね。後の祭りですけど。今、必死で後処理に対応しているスタッフの方が不憫でなりません……。
僕個人の感想としては、すごく楽しめているのですが、楽しめる人を選ぶ内容かなぁ、と思っています。
サイバーパンクという舞台設定が好きなのかどうか、に全てが懸かっていますね。
サイバーパンクが好きなんて、こんな破滅的な未来になってほしいの? みたいな感想を目にしますが、そういうことじゃないんですよね ……。
例えば、ホラー好きな人は、実際に心霊現象にあって、霊に取り憑かれたいっていうかというと、一部の特殊な訓練を受けた人はそうかもしれませんけど、フィクションとしてスリルを楽しみたいだけじゃないですか。サイバーパンクも同じ。僕は、電脳化やサイバネティックス手術を実際したいとは思いませんけど、フィクションとして、そういう体験をしてみたいのです。そういう人にとって、バグは気になるけど、現状でもメチャクチャ楽しいゲームです。
今すぐやりたい人向けに、各環境別でオススメの環境とスペックをご案内します。あくまで僕の独断でしかありませんが、CDプロジェクトREDが言う推奨環境が、ちょっと信用できない感じなので、ご参考になれば幸いです。
コンシューマ機:PS4、Xbox One版はオススメできない
ダウンロード版は販売停止になりましたが、パッケージ版はまだ販売していて、今価格がやすくなっているうちに購入しておいて、最適化を待つというのはアリかもしれませんけど、基本的に前世代機はオススメできないと思っています。
特に初期型のPS4、Xbox Oneでのプレイは、現状まともに遊べないレベルみたいです。次世代機のPS5、XboxシリーズX|Sの場合は、PC版くらい安定して遊べるそうですが、このゲームの一番のウリはグラフィックスなんです。レイトレーシングありなしで、かなり違います。夜のネオンがガラスや水たまりに反射しているビジュアルは圧巻ですよ。
前世代ハードと今世代ハードでは、グラフィックパフォーマンスに最大5倍ほど差がありますので、だいたいPC版のグラフィック低品質が妥当かと思い、この比較となりました。ぱっと見で、映像の説得力がぜんぜん違うと思います。
今世代ハードのPS5、XboxシリーズX|S版では、レイトレ対応しているので、そちらの発売を待った方が良いと思います。
RTXグラボを未所持ならクラウドゲーミング:HDまでならアリ
PCゲーマーで、レイトレ非対応のグラボで、まだRTXを購入していない人は、HD1080pまでの画面サイズ限定で、クラウドゲーミングサービスがオススメ。
グーグルのスティディアがまで日本上陸していないので、GeForce NOW限定となりますが、レイトレ有効で平均フレームレート60が安定して出るそうです。
参照:全キャリア対応のクラウドゲームサービス「GeForce NOW Powered by SoftBank」
サイバーパンク2077のソフトと、サービス利用料月1800円(一ヶ月無料)でプレイ可能です。RTX3000番台を買おうとして、品切れで買えていない人なんかは、プレイデータも引き継げるので、無料一ヶ月の間だけツナギで利用するというのも大いにアリだと思います。
クラウドゲーミングだけの利点として、環境を選ばないというのもメリットです。使えるかどうかは別として、スマホでも遊べるし、旅先の他人(ネットカフェ等)の端末でもプレイできます。
4K画質などでは、フレームレートが30を下回ってしまうようです。
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QHD1440pでは:公称推奨RTX3070だけど……RTX2080SUPERで問題なかった
ここからは、僕の実機プレイでの考察が生きてくるのですが、CDプロジェクトREDが言うには、HD1080pにおいて、推奨グラボがRTX2060、QHD1440pにおいて、RTX3070、4K2160pにおいて、RTX3080となっています。
ここで疑問なのは、最初に告知された発売日の時点で、RTX3000シリーズは発売しておらず、そんな最新グラボを推奨してくるってことです。
僕にとって、CDプロジェクトREDへの不信感は、バグ問題よりこっちが強い。僕自身、去年の10月に、このタイトル用にわざわざグラボを新調したのに、延期の末にスペック足らないなんて、憤死ものですよ。
こんなキャンペーンもしていたのに、これが推奨ではない? そんな馬鹿な。
この件について穿った見方をすると、RTX3070って性能的には、ほぼRTX 2080Tiなんですよ。つまり、推奨グラボをRTX 2080Tiにしておいてもオーケーなはず。
どうしてこんな表記にしたかというと、レイトレ環境開発において、CDプロジェクトREDとエヌビディアは協業していて、それで新しいグラボを売るためにも、旧品番ではなく、新しいRTX3070を掲示したのではないでしょうか。
RTX 2080TiよりもRTX3070が安いのは事実ですが、グラボの性能比に詳しくないユーザーのためを思うなら、「RTX 2080TiもしくはRTX3070」という表記にしてくれたほうが納得できました。
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さて、僕の肝心の環境ですが、QHD1440pでRTX2080SUPERを使い、グラフィックはレイトレ有効で、全て最高にしています(DLSS有効)。フレームレートについては、平均して40fps前後。もっとなめらかにじゃないとプレイできないという人もいると思いますけど、僕は十分プレイ可能でした。
ちなみに、RTX 2080TiもしくはRTX3070だと平均フレームレートは50くらいらしいです。この10fpsの違いを体感できるでしょうか……? 60fps安定だからRTX3070を推奨グラボとして据えるのなら納得だけど、ただグラボを販売促進したいだけの表じゃないかと僕は思っています。
ギズモードの記事のスライドを読むと、2070SUPERでも40fps出ていて、大丈夫そう……?
参照:『サイバーパンク 2077』をプレイするならハイエンドPCよりクラウドが快適説 | ギズモード・ジャパン
4K:RTX3080でも足らない気がする
フルHDの4倍の解像度である4Kって、めちゃくちゃ処理が重い。今世代グラボもまだまだ、4Kにきちんと対応できていないと思うんですよ。
前項のギズモードのリンクによると、50fps程度出ているようです。
下の動画は3090で8Kです。サイバーパンク2077がいかに要求スペックが高いか。おもしろい。
結論:基本はPCゲーミングをオススメ。バグが気になるなら待とう。
レイトレーシングはオンにしたほうが楽しいよ!
フルHDまでなら、クラウドゲーミングもあり。またはRTX2060のグラボを用意しよう。
フルHD以上ならRTX2070以上のグラボを用意しよう。