約10年前にWiiで発売したゼノブレイドのリマスター版『ゼノブレイド・ディフィニティブエディション』の本編完結後を描く、完全新規追加ストーリー『つながる未来』を5時間ほどプレイしたので、その感想記事です。
本編はクリア済みなので、本編感想は以下のリンクよりご覧ください。
本編の感想(ネタバレなし)
本編の感想(クリア後ネタバレ)
以下、本編のネタバレを含みますのでご注意ください。
- 本編の感想(ネタバレなし)
- 本編の感想(クリア後ネタバレ)
- 独立した追加シナリオ
- 操作キャラクターについて
- 新エリア巨神肩について
- システム面ではむしろスッキリして遊びやすい
- 未来視の喪失
- ノポンジャーについて
- ボリュームについて
- 追加ストーリークリア後の感想
独立した追加シナリオ
つながる未来は、本編とは独立しており、本編クリアをしていなくてもプレイすることが出来ます。オリジナル版をプレイ済みのプレイヤー向けの配慮と考えられます。
一方、本編の続きの話なのに、経験値やアイテムなど何一つ引き継ぎ要素がないのが驚きでした。レベルが下がって弱体化してしまうのは、平和で訛ったから? 本編をアニメのTVシリーズ、追加ストーリーをOVAとしたら丁度いい関係に思えました。
ストーリーは、ラスボスを倒し、めでたしめでたしの1年後。巨神海崩壊後、行方不明になっていたハイエンターの皇都が発見され、シュルクとメリアがマシーナの飛空艇ジャンクスで、未だ浮遊石の力で宙に浮かぶ本編未訪の地、巨神肩へ向かいます。
物語の主軸は、戦争の爪痕の精算と言えます。本編の5000年争っていた関係が、共通の敵の出現によって、急になかよしこよしになるなんて、なんて平和な世界なんだ……と本編エンディングで、ちょっと幼稚な部分をフォローする形になっています。そりゃそうだよね、親しい人の仇だった人と急に仲良くなれるなんて思えない。
操作キャラクターについて
本編のパーティーメンバー全員が続投するわけではない、という点が驚きでした。たしかにフィオルンなんかはストーリー的に難しそうですが……。パーティーメンバーのその後も知りたい気持ちがある(ライン×カルナのその後とか、僕の妄想ではダンバンとヴァネアがいい感じになるとか思ってたので)一方、予算的に新しく声優さんのアテレコを録るのが難しかったのかも知れません。追加ストーリーのエンディングに本編メンバーが登場しないかな……?
今の所(メニュー画面のレイアウト的に増えそうにないですが)、本編より続投するキャラクターは、シュルクとメリア。メリアは本編の扱い的に、いわゆる負けヒロインな感じだったので、こちらで面目躍如でしょうか。シュルクもメリアも新衣装が良い感じです。シュルクのR・EX装備は、ゼノブレイド2をプレイしていると、そのネーミングにニヤリとしますね。どこらへんがレックスなのかは不明だけど。
新パーティーメンバーは、本編パーティーメンバーのリキの子供であるネネとキノです。こいつらぁ……めっちゃカワエエェェーーーーー! 役職的には、そのままラインとカルナとほとんど同じアーツを使います。アーツ名にノポン訛りの語尾の「も」が付くだけで、破壊力抜群です。性格も健気だし、ノポン好きの人には最高! ストーリーが人種問題にかかわるシリアスな内容なので、それを良い感じにコミカルに中和してくれます。
新エリア巨神肩について
フィールドは、本編の10年前オリジナル版準拠のローポリ感はなく、ゼノブレイド2イーラ編を思わせるレベルにグレードアップしています。
岩や木、廃屋などのオブジェクトのディテールもアップしています。
歩行スピードが上がったように感じました。また、浅瀬を歩いても遅くならないため、回収系のサブクエストなどで、フィールド散策がよりスムーズで楽しいです。
ジャンプで飛び越えようとすると引っかかる微妙な高さの柵が無くなりました。ユーザーエクスペリエンスは確実に向上していますが、本編も追加ストーリー準拠に直すことができなかったことが、少し疑問です。
システム面ではむしろスッキリして遊びやすい
メニューを開くと、項目が少なくなったことが一目瞭然です。普通ならやりこみ要素が少なくなったと落胆するところですが、ことゼノブレイドの場合、システム要素が少なくなったおかげで、UIの煩雑さが皮肉なことに抑えられました。
スキルツリーやジェムクラフトなど、無くなったところでゼノブレイドの面白さは、いかほどにも減じることはありませんでした。
一方、キズナグラムの消失は個人的に残念に感じました。生活する人々の関係性など、オープンワールドを感じる部分だったからです。キズナグラムが喪失することで、友好度などの値を上げる要素もなくなり、キズナトークの代替としてナカマトークが登場。会話の選択肢が無くなり、フルボイスのカットシーンになりました。少々冗長に感じるエピソードもありますが、本編キズナトークよりもリッチです。
未来視の喪失
未来観システムがなくなったのは、ストーリーの整合性を考えて仕方ないですが、手に汗握るバトルの面白みが減じてしまいました。
攻めるべきか守るべきかの判断がつかないため、防御系のアーツの常用、HPを増・回復重視の安定思考の堅実なパーティ構成になってしまいます。ゼノブレイド2で、ストーリー上ありえないブレイドが仲間になったように、ゲームとしての面白みを優先してほしかった。本編でザンザモナドを失っても使えたんだし、虫の知らせ的な感覚で使えても良かったのではないでしょうか。
ノポンジャーについて
追加ストーリーの大きな要素のひとつ。フィールド上に散らばるノポンジャーを仲間にしていきます。フィールド上で、ひょこひょこ連なって歩くノポンの可愛らしいこと。実際戦闘に参加してくれますし、連携技は専用のものに切り替わります。
ボリュームについて
ボリュームは結構大きいようですが、フィールドの広さやシステム的な作り込み共にゼノブレイド2のイーラ編ほどでは無いように思います。でも、この世界の行く末に想いを馳せるには、蛇足と断ずることのできない素晴らしい追加ストーリーと感じています。
追加ストーリークリア後の感想
Xenoblade Definitive Edition Collector's Set(ゼノブレイド ディフィニティブ エディション コレクターズ セット)-Switch
- 発売日: 2020/05/29
- メディア: Video Game