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ゼノブレイド3を20時間遊んだ感想-シリーズ最高傑作、JRPGの最高到達点(ネタバレなし)

先日発売したゼノブレイド3をプレイ中で、2日で20時間程度プレイしました。

ゼノブレイドシリーズは、かつてスクウェアにてゼノギアスを発表後、独立して、ゼノサーガシリーズなどを展開し、現在は任天堂傘下にあるモノリスソフトによるRPGです。

昔ながらのリニアなストーリー展開と、オープンワールドレベルの広大なフィールドなどが好評の、RPGとして任天堂の看板タイトルと言っても過言ではないでしょう。

ゼノブレイドシリーズの良い点は、キャッチーなキャラクター、映画のようなカットシーン、奥深いバトル、面白いやりこみ要素が豊富と、たくさん上げることができますが、一方でユーザーインターフェイスや、チュートリアルなどのUXの部分が、信じられないくらいクオリティが低く、この点だけが、僕にとって大きなマイナスポイントでした。

 

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以前のレビューで、酷評していると、中には「その程度の文句をいうならスマホゲーでもあそんでろ」 みたいな反応をもらうことがありました。

いつものようにラーメンで例えると、ゼノブレイドシリーズは、味は最高なんだけど、店が不衛生で、頼み方がよくわからない、スタッフがメチャクチャ不親切な店という感じです。もちろん、そういう店が好きって人もいるでし、そのやり方で成功を収めている店もあります。それは否定しません。

でも僕は、それを直したほうが、きっともっと遊びやすいし、ユーザーの満足度を増して、売れますよ。そうしたら、売上が伸びて、きっと開発予算も増大して、次回作はもっとリッチなものになりますよ、って言いたいんです。けっして、ゼノブレイドが嫌いではないんです。スマホゲーが遊びたい訳ではない。

自分が初めてプレイしたゼノブレイド2、続いて遊んだゼノブレイドDEと、この欠点は少しの改善もみられなかったため、開発スタッフの能力がないのではなく、これが総監督の意向で、ゼノブレイドシリーズの方針なんだ、と落胆しました。

そんな訳でゼノブレイド3のユーザーエクスペリエンスに関しては、全然期待してなかったし、今回も叩く気満々でした。

最初に端的に感想を言うと、今作はシリーズ最高傑作であり、JPEGにおいても最高到達点の一つと数えて間違いない作品だと思っています。シリーズ未プレイの人にも、過去作プレイしてなくても、まずこの作品からオススメしたいです。

 

ゼノブレイドシリーズの根本には、ある種のオタク気質的な作り込みがあり、それがゲームの複雑化とボリュームに直結していました。その一方で、オタク同族には以心伝心できるが、一般社会とはうまくコミュニケーションできないような感じ、初めてこのゲームに触れる人が、どこがわからないか、どこで躓くか、という予想がまったく立てることができておらず、その点がUXの欠点として現れている感覚がありました。

 

本作においても、根本的に、コミュ障的な気質が解消している訳ではないです。もしかすると、そうじゃないゼノブレイドはゼノブレイドじゃないのかもしれません。

ただ、今回は、他者の気持ちがわからないなりに、手当たり次第に前作の不備を改善しようとしてくれています。きっとユーザーの声が届いていることの証左なのでしょう。

チュートリアルは画像付きですし、読み直すことができます。そのチュートリアル項目の数が半端ではなく、そんな項目まであるのかよ、と苦笑いしてしまうレベルで充実しています。こういう点で、相手の気持ちを想像してるんじゃなくて、手当たり次第に全部やればよい的な思考なんじゃないかな、と勘ぐってしまいます。

 

メニューの改善が顕著で、ゼノブレイドシリーズでは、階層構造に一貫性がなく、コントローラにあるボタンを全部つかって、メニュー項目ごとに異なる操作を要求するという伝統がありました。

今作は、基本的なボタンを絞り、特殊操作はインフォメーションを追加表示するという、一般的かつシンプルな操作体系になっていて、少なくとも現段階で、誤操作でイライラするようなことは皆無で、非常に快適にプレイができております。

 

地図の見やすさも改善として大きいです。

ゼノブレイド2において、絶望的に見にくかった地図との差は歴然です。

高低差がきちんと描かれており、マップデザインもそれに即した迷いにくい構造になっているように感じました(反面、地形・情景で驚く点がないということもないです)。

 

相変わらず、説明せずにアイコンだけをいきなり表示するような、そういう人の気持ちがわかってない部分は残ってますが、ゲームプレイ上致命的な欠陥があるというところは、今の所ないです。

上のキャラクターステイタスでは、クラス特性をアルファベットの5段階で評価しているんですが、剣、盾、ハートはわかるとして、チェスのルークのコマは何をしめすんだろ……。説明はだいぶ後になってからです。

その下のスキルの項目はどうでしょう。……このアイコンだけで何をセットしたのか把握できるやつは、ゼノブレイド開発してる中の人か、数百時間遊んだあとになるでしょう。

 

メニューのショートカットキーが自分で設定できます。

開発者自身たちで適切なキーマッピングが設定できないなら、ユーザーに自由に任せる。これも一つの答えですし、ゼノブレイドの開発スタッフにおいては正解だと思いました。

 

ただ、このUXの改善やサポート強化が、シリーズ経験者においては、悪い作用を起こしている点があるのが皮肉です。

バトルは、徐々に要素が解禁されていき、理解度が追いつくように親切になっています。その点、シリーズ初心者に嬉しい配慮です。

しかし、ゼノブレイドの作法や面白さを理解しているユーザーにとって、バトルシステムが複雑になっていかないと、面白くないと感じてしまい、序盤はすこし退屈に感じていました。

ストーリーの一つの山場も同時に迎え、いまではすっかりハマってますが、エンジンが本格始動するまでは、シリーズ最長だったかもしれません。

 

今後はバトルがより複雑に、派手になっていくでしょう。

今作、キャラクターのビジュアルはシリーズの中でも、一番好きなんですが、すこしセリフが臭いのが気になります。美辞麗句をやたらと並びたて、そういうのは心の中に秘めて行動で示せば良いと思ってる僕は、少々過食気味ですが、ようやくいい感じで「壊れた」キャラも出てきたし、伏線も張り巡らせてきた感じがあります。

 

グラフィックに関しては、スイッチの中でもトップクラス。特にキャラクターは、他のゲームが霞むレベルです。スイッチ自体の性能の関係で、物足らなさを感じる面は否定できませんが。

リップシンクや、カットシーン以外の固定モーションのつなぎなど、改善された点は多いです。

 

ゼノブレイド1と2の世界の要素の融合が色々なところに見受けられますし、シリーズファンにも目が離せない展開になるでしょう。

 

敵対勢力同士によるパーティーが、どんなふうに絆を育んでいくのか。

10年という寿命の中で、育たなかった情緒が、今後どうなるのか。

ウロボロスという設定によって、ベストカップルが決まってるんで、過去作みたいに朴念仁主人公がハーレム展開でフラフラみたいなことにはならんでしょうから、ロマンス要素も期待しています。

 

こいつフィギュア化しないかなー。

書き忘れたこともあるかもしれませんが、そんなところでファーストインプレッションは終わりです。

はやくゲームに戻らねば。

 

追記:コメントどうもありがとうございます! 現在中盤にさしかかったくらいですが、コメントにて、現在のところご配慮いただけていますが、万が一のネタバレの恐れが感じられるため、一旦返信をしないようにさせてもらいます。

すみません! いやー、面白いぞ!

 

クリア後のネタバレ感想書きました!

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