エヌビディアがソフトバンクとタッグを組んで、正式リリースを予定しているゲームストリーミングサービス「GeForce NOW」。とても期待しているんですが、先日第二次ベータテスターの落選が確定してしまい、気落ちしています。
ゲームストリーミングサービスといえば、グーグルが4K60FPSを強調し鳴り物入りでリリースされたにも関わらず、いまいちパッとしない状況の「STADIA(ステイディア)」を連想します。
ネットワーク通信速度依存、通信ラグで不利なストリーミングサービスで、しかもGPUを販売するエヌビディアがこの分野に投資していこうという狙いはどこにあるのでしょうか?
STADIAとの大きな違いは、自分の所有するゲームを利用できるということ
STADIAでは、現状、基本使用料プラス個別にゲームを購入しなくてはいけません。ゲームを購入といっても、基本使用料を支払わなければゲームはプレイできず、イメージとしては自分のゲームライブラリは自分の家にあるのではなく、グーグルに預けている状態になります。ゲーマーというのはコレクター気質があると思っていますから、ゲームを所有しているという感覚になれないSTADIAの微妙ポイントがここにあります。
一方、GeForce NOWは対応ソフトのみという縛りはあるものの、Steamなど既存のストアで購入した自分のゲームをプレイすることができます。GeForce NOWを使用しなければ、自前のマシンでローカルで遊べることができるんですね。
エヌビディアの狙いは未来への投資
ゲームストリーミングサービスが現行の超ハイスペックPCの能力を上回るのは、ネットワーク環境を含めて、まだまだ時間が必要であることがSTADIAの一件で立証されたと思います。
ですが、今後ハードウェアの進化は大きなパラダイム転換がないかぎり頭打ちになっていくだろうし、事実開発期間も長くなってきています。
誰も彼もがハイエンド構成でPCを組む訳ではありません。せっかく莫大な資金と期間をかけて開発したゲームを一部のマニアだけが遊ぶなんて勿体ないので、ハードウェアにそれほどお金をかけない人も気軽にリッチなゲームを楽しめて、ユーザーの裾野を広げようという狙いがあるのではないでしょうか。
ヘビーゲーマーにメリットあるか
プレイしているゲームのジャンルによりけりだと思われます。
数千時間と長期で遊ぶ場合、ネットスピードが重要で僅かなラグさえ死活問題の競技性の高いゲーム、ゲーム実況を投稿するクリエイターなどは、やはり自前のハイエンドPCが必要だと思います。
一方、普段はインディーズタイトルなど軽量なゲームを遊び、時々100時間までのAAAタイトルを集中して遊ぶ場合などは、GeForce NOWを利用するメリットはありそうです。
通常は安価なビデオカード構成にしておき、要求スペックが高いリッチなゲームを遊ぶ時だけGeForce NOWに加入して遊ぶというスタイルです。
ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 6GB GDDR5 グラフィックスボード VD6918 ZTGTX1660-6GB
- 発売日: 2019/03/14
- メディア: Personal Computers
PCを構成するパーツでビデオカードは特に高価なので、ここの価格を抑えることができるのはメリットが大きい。その分CPUやメモリにお金をかけることができます。しかも、グラフィックス性能は勝手にアップデートしてくれて、常に最高の環境で遊ぶことができます。
参照:あなたのお持ちのデバイスで PC ゲームをプレイするための「力」。
GeForce NOW、なかなか期待できるサービスだと思いました。