ソフビそのものについて、僕の浅い知識と独断と偏見でアレコレ勝手に語る、ソフビ雑記のコーナーです。
今回は、最近ソフビで嬉しい出会い方をしたので、こういう感覚って久しぶりだなぁ! と感じて筆をとった次第です。
いわゆるインディーズソフビを集めだして、10年近くなりました。なんでも知ってるとは口が裂けても言えませんけど(知ってることだけ、ってな)、普通の人よりも今まで発表された作品や、作家さんなどを知っているつもりです。
そうなってくると、新しく出てくる作品が、既に発表済みの作品と代り映えしないと感じて(往々にして、実物を見ると発見があることが多いのですが)、集めだしたころに感じた、何を見ても新鮮で、驚きに満ちた感覚を失ってしまっていることに気づいてしまいます。
最初は、これは自分が単に、この趣味に飽きつつあるのではないか? と不安になりました。
先日、インスタグラムに投稿されていたソフビを初めて見て、これは! と思って購入しました。久しぶりの感覚でした。周囲の評価が高いとか、価値があるとか、絶対にこれはいいヤツだとか、レアリティが高いとか、そういう気持ちもなく、詳しくないけど、わからないけど、純粋に欲しいな、と思って購入しました。
贔屓の作家さんが、僕にもありますが、ときどきコレクターの皆から認められたいから・羨望されたいから欲しがってるのではないか、と周囲に思われていないか、奇妙に不安になる時があります。
そんな時、わからないけど、周囲の目をきにせず、自分の感覚だけで、欲しいか欲しくないかを純粋に選べるって、とても贅沢な瞬間です。
インディーズソフビ収集って、偏屈な趣味だと思ってます。日陰者、マイナーなままでありたい欲求が自分にはあります。たくさん集めていることを称賛されるよりも、むしろ馬鹿にされたい、みたいな。その価値を真に理解できるのは、自分とごく一部の人だけでありたい、みたいな欲求が自分にはあります。
ですが、世間はソフビがブームにあって、メディアへの露出も多くなっていって、市民権を確実に得ています。希少度や価値が喧騒され、作品の良し悪しよりも資産として所有しようとする人も出現してきました(ヴィンテージソフビなどは昔からあったのかもしれませんが)。それが、心の弱い僕にも、少なからず影響しているように感じます。例えば、値段が高いけど万が一当たっても、それ以上の価値がある……とか、そういうしょうもない打算です。
メディアの紹介や、インスタグラムのリポスト、ブログなどでのレビューが、どんどんソフビの謎めいた魅力の部分を削りとって、純粋な気持ちを貶めてしまっているのではないでしょうか。自分もこうしてブログにしているので、完全なる矛盾なんですけどね。自分は、ブログ・写真投稿すれば、作家さんの宣伝にもなるし、なーんて自己擁護しております。
おそらく、買ったソフビをSNSに一切出さず、自分だけの楽しみにとっておく、みたいなストイックな人はそういう思考なのではないでしょうか。中には転売するつもりだから、って人もいると思いますけど。
発売も秘密で、SNS投稿も禁止という契約をして、ソフビを売るってやりかたは面白いでしょうか? いや、売ってもらえたら嬉しいけど、話が来なかったら恨んじゃうな笑。しかもブロガー的にも嫌だなぁ。
話をまとめますと、自分は恐れずに、新しい作家さんの作品にもどんどん手を広げていきたい、と思ってます。……自分の財布に相談して。