中国の大ヒットSF小説三体の最終巻がついに刊行されました。
1巻の三体にて、これまで見たことのないような驚異の「未知との遭遇」を描き、夢中になりました。
2巻は、東洋世界最後の魔境中国VS三体世界の構図で、日本にとっての厄介な隣人である中国が、自分たちの奇妙さをちゃんと理解していること、他の国々についても我々よりもずっと深い造詣があることが伺い知れて、すごく興味深い内容でした。評価としては、メッセージ性は強く残るものがあるものの、前半のストーリー展開のダルさから、個人的に1巻ほどではなかったです。
最終巻となり、僕が危惧しているのは、僕の中で悪童日記三部作の法則と呼んでいる、三部作は結局、最初の巻が一番新鮮で面白いというものです(あくまで個人の経験則です)。
まだ読み勧めて2割くらいのところなんですが、前の2巻にくらべると、一番導入がスムーズで読みやすいと個人的に感じました。三体のクセをある程度学んだせいもあるかな?
頭の全巻までのあらすじが秀逸なので、一年前の内容を思い出すのに読み直す必要がなかったのも嬉しい。
この小説、SF好きなら読み進めればハマること間違いなしなんですが、結構クセが強いので、これから読む人向けに、ちょっとコツを書いておきます。
登場人物が中国名で、馴染むことができず、久しぶりに出るたびに、「こいつ誰だっけ?」 ってなります。名前の文字の形で覚えるなどすると、スムーズです。また、弟はオーディブルなどの音声コンテンツで読むとすんなり内容がわかりやすいと言ってましたよ。
伏線が張り巡らされており、全容がわかりにくいです。特に前半部分では、この場面は必要なのだろうか? とイライラすることがあります(僕の場合)。ちょっとその部分は忍耐が必要ですね。
特におすすめな人
- SF好き
- 中国に興味ある/危機感を感じる/存在意味がわからん
- テクノロジー好き