お題「#買って良かった2020 」
そんなに彼らが悪いのか。
個人的に絶賛プレイ中のサイバーパンク2077、まだ終わりが見えないので、雑感考察コラム的な記事を書いております。
第一回は、サイバーパンクというジャンルについて、僕の個人的な想いを書いてみました。
第二回は、最近の一部メディアの報道が、ネガティブすぎるんじゃないかって話です。
CDプロジェクトREDに非があるのは認めましょう! 彼ら自身、それを認めている(認めたからといって許されることでは無いけれど)のに、「よっしゃ、裁判で儲けたろ!」とばかりに集団訴訟を起こそうという動きや、メディアもメディアで、不倫した芸能人へのバッシングのごとく、あの会社は悪い会社だから何言っても許されると思って、ページビューが稼げるよう、注目度の高い極端なタイトルを付けているんです。
ポーランドの会社に対して、ヒトラー呼ばわりとか、もう人間性疑いますわ……。もしかしたら、歴史的な教養のないメディアなのかも知れません!
しかし、そういうネガティブな記事を、ついつい気になってクリックしてしまう我々も、少し反省すべきなのかもしれません。
おそらく、今までCDプロジェクトREDの人気や信頼が高かった反動なのかもしれません。愛が深けば、感情的になって批判をぶつけてしまう。結果、炎上させて拡散させてしまう。それは相手の思うつぼです。その心理に付け入る非常さ・ずる賢さが商業メディアたる所以ですかね?
ワイアードの記事で、サイバーパンク2077に登場するキャラクターには「魂が込められていない」というタイトルが付けられていて、思わずカッとなってしまいました。
参照:「サイバーパンク2077」の最大の問題、それは“魂がこもっていない”点にある:ゲームレヴュー | WIRED.jp
コメント欄(ヤフーニュースのほう)も荒れてましたけど、冷静になってみると、残念ながらこの記事は、その行動を先導するために書かれたものですね。
ゲームプレイも冒頭数時間の内容ですし、皮肉なことにゲームの物語は、魂(自我)についての話になるので、もしかするとかなりハイコンテクストな意図が込められて……いや、それはねぇーな。
とにかく、記事ライターが言いたいのは、バグによって感情移入ができないこと、サイバーパンクという舞台設定が気に入らないということ、好きなキャラクターが居ないということです。
記事の内容とはてんで食い違う、ファン心理を逆撫でする(PVが伸びる)「魂が込められていない」というパワーワードがタイトルに付けられたってだけです。
ゲーム専門ライターじゃないって言っても、好きなキャラが居ないから嫌いって、ちょっとおこちゃますぎませんか……。「WIRED」最大の問題、それは"魂のこもっていない"記事にあるんじゃないかな。
このゲームのキャラクターには、描写は素晴らしいですよ。
プレイヤーの選択によって、キャラクター達は千差万別の反応をしてくれます。面白い奴、癖のある奴、嫌な奴、心に弱さを抱えた奴。セリフは完璧にローカライズされ、日本語で吹き替えされています。それは名前のないNPCに至るまで!
そして、多言語吹き替えで、表情や口の動き(リップシンク)に違和感がないように、機械学習によって言語別でモーションが違うという、凄まじいこだわりなんです。
なにより、このゲームには、開発者の魂がこもっています。
ナイトシティという、ゲーム史上類を見ない密度の濃い舞台で、キャラクターたちは生きています。
僕は、このゲームを通して、何度もリアリティで感情が溢れる瞬間がありました。最善の選択をしたつもりが、意図しない最悪の結果になった時。一生懸命モーションかけた相手にアッサリ振られてしまった時。なかなか出席に踏み切れなかった、友達のお葬式に参加した時……。
一年後、バグフィックスが終わり、世間の評価が高まったとき、今ネガティブな報道をしているメディアが、どういった反応をみせるのか……僕には既に見えてます。そのときになって手のひら返ししたって、一度出した記事はネットに刻まれ、一生消えない汚点となるのです。
このゲームが気に入ったファンとしての僕ができることは、こうしてこのゲームの良いところを書くこと、記事タイトルで釣られないようにしようと思うってことです。