マザーシリーズを作った糸井重里氏が主催するほぼ日より、『MOTHER』にまつわるさまざまなコンテンツや商品を展開する、ほぼ日『MOTHER』プロジェクトが始まりました!
第一弾は総勢35名の作家さんによるコミックアンソロジー『Pollyanna ポリアンナ』が、6月12日ほぼ日ストアにて先行発売されました。一般書店発売日は6月25日。
参照-Pollyanna - ほぼ日『MOTHER』プロジェクト - ほぼ日刊イトイ新聞
ポリアンナとは、初代マザーシリーズのフィールド曲、「POLLYANNA(I BELIEVE IN YOU)」から取られていると思われます。サントラにてボーカル入曲にもなっています。
「底抜けの楽天家」という意味の英慣用句であり、エレノア・ポーターの小説「少女ポリアンナ」が由来するそうです。また、ポリアンナ症候群という現実逃避の一種で、楽天主義の負の側面を表す心的疾患にも通じていて、マザーのちょっと不気味な側面を連想させてくれます。曲調や歌詞にその片鱗もないんですけどね。
ペーパーバックの結構大きなムック本でした。
書籍の価格の割には、ちょっとしょぼいかな……。
装丁は、正直もう少しアメリカンな感じにして欲しいと思いました。
フォント選びとかもちょっと微妙に思ってしまいました。
イラストは良いんですけどねー。こんなグラフィックでリメイクされたら素敵かも。リメイクを特に希望しているわけではないんですけど。
関係なくはないけど、裏表紙にはどーんとスマブラの宣伝が載っています。うーん、コレクタブルアイテムとしては、ちょっと微妙……。マザー過去作の宣伝とか載っていたら、タイムカプセル的で良かったのになぁ。
本体はディスってしまいましたが、内容は素敵でした。
正直、（マザーファンとして）特別好きな作家さんは居なかったんですけど、一番おもしろいと思ったのは、「僕が思っていたキャラクターと違う！」ってことでした。
マザーシリーズって、オムニバス形式で章ごとに主人公が変化するマザー3以外は、主人公たちが喋らない方式になっています（それで３は何だか不自然に感じた）。そのためか、主人公たちがその時どう感じたか、はプレイヤーそれぞれの心次第。
コミック中では、なんだか頼りなかったり、ずる賢かったり、いいヤツだったり、作家のパーソナリティが反映されたキャラクターになっていました。
僕の場合、ニンテンはすぐにマジカントに逃げ帰る臆病なキャラクターだったし、ネスは「ぼくのばしょ」開放後に逃げる雑魚敵の背後から襲いレベル上げ、産みたてたまごを黄色いリュックいっぱいに詰めて鶏にして荒稼ぎする打算的な少年でした。
もう１点指摘したいのは、ポーキーについてのエピソードが多かった点。
ポーキーについて、僕も思うところがあります。ポーキーは、影の主人公というか……マザーは誰もが世界を救うヒーローになれるゲームでしたが、本来はほとんどみんなポーキーなんですよ。だから妙に肩入れしてしまうというか、どこかで救いを求めてしまうというか。
マザー３は、発売日にアマゾンレビューでネタバレ喰らったこと、本来の構想からかなり端折った内容であったことなどあり、かなり複雑な想いが自分にはあります。
特に、ポーキーのラストは、自分には受け入れがたいものでした。自らやったこととはいえ、世界から分断されたところに永遠に存在し続けること、臭いものに蓋をしろ的な最後は、これが解決なのか？ と僕は今でも悩んでいます。データ解析により、ポーキーが死ぬという結末もあったそうです。そちらに比べたら……と思う自分もいます。
マザーは三部作で完結していますが、マザー4を妄想するなら、ポーキーを主人公にしてほしい。世界が滅びたあと、ポーキーはぜったいあんぜんカプセルから出て（出られないって設定だけど）、世界を再建するんです。なんてね。
今後も書籍やグッズ展開が目白押しのようです。
12月に発売決定しているマザーシリーズの言葉をすべて収録した書籍は購入予定。
今回の書籍にも一部収録さていた、ほぼ日上のマザー関連のコンテンツも改めてまとめて欲しいし、マザー3の完全版シナリオの本も開発中だった画像といっしょにまとめて発表して欲しいと思っています。
