MYOGというのもおこがましい程の小ネタです。
山に単眼鏡を持っていくのですが、積極的に使っているという感じがしませんでした。光学系は破損が怖いので、ポケットに入れるとはいかないので、アクセスの悪いところに仕舞ってしまって、使わないことが多かったのです。
もっと手軽に使えればと思い、ネックストラップを付けることにしました。
◯材料
こちらは、ウルトラライトハイキングの更に上のカテゴリーであるサブウルトラライトハイキングのためのガイラインです。
詳しいメーカー名はわからないのですが、経1ミリで、1メートル辺りの重さは1グラムを切って、なんと0.75グラムです。破断強度は90キログラム。普段使っている2ミリのガイラインが確か120キログラムだったので、細さの割に強度は高いと思います。
15メートル分でこの重さ。高価いが、軽量です。
◯工作
……といっても切って、切り端をライターで炙って、結ぶだけです。
60センチ程度切っただけなので、重量増加はほとんどなし。
この綿のように見えるのがコア材となるダイニーマです。
超高分子量ポリエチレンという合成樹脂の一種で、同質量の鉄の8から10倍の強度を持ちます。わずか1センチの経のロープで20トンの重さを吊り上げることができるそうです。この計算でいくと、このロープは20キログラムを吊ることができるってことなんでしょう。
コシがあって解きやすいです。
破断したところをライターで炙って解けないように溶かします。
◯完成
▲こんな感じです。このままブラブラ下げるのは重たいし、傷つけそうです。
▲ケースに収まるので、ループにカラビナを付けて、ザックの肩ストラップにでもつけておくと納まり良さそうです。
◯どんどん軽いが当たり前に
サブウルトラライトハイキングのカテゴリーは、時に変人扱いされるウルトラライトハイキングの人でさえ、目を見張るキワモノの領域です。軽いけれど弱い、そのピーキーさを知識と見切りで何とかするという楽しみがあります。
しかし、どんどん技術革新していけば、そんな軽さも普通になっていくかもしれませんね。現在、普通に道具を集めたらライトウェイト装備になるように、強さと軽さが両立されていくようになっていく。例えば、人工スパイダーシルクの量産化が研究されていますが、クモの糸で1センチ経のロープを作ったら、ジャンボジェット機(約150トン)が吊れるそうです。そんな新しい素材がアウトドア用品に転用されたら、と思うとワクワクします。