久しぶりに発売日にゲームを買いました。
ソニーから発売されたフリーダムウォーズです。簡単に言うと、モンハンみたいなゲームです。後方視点から敵を剣で殴ったり、銃で撃ったりして倒すアクションゲームです。ネットに繋いで8人同時でプレイしたり、アドホック通信(vita本体同士によるネットワーク通信)で4人までプレイ可能となっていて、協力プレイができます。
実は、このゲームは購入するつもりがなかったんですよ。友人に買えって言われて購入しました。その友人からは、ファンタジーライフ、ファンタシースターオンライン2と誘われたのですが、やっているゲームがあったり、メモリーカードの容量が足らなかったりして、尽く断っていたので、今回は乗ってみようかと思いました。
こういうモンハンっぽいゲームって初めてで、それほど期待していませんでしたし、最初は面白いとは全然思ってなくて、2つ3つステージをクリアして放置していました。
その後、一緒に購入した友人とアドホック通信プレイして印象がガラリと変化して、一気にプレイ時間が伸びました。
現在は、難易度が異様に高いステージで進行が止まっていますが、クリア済みのステージでアイテムを稼いでいます。
以下、ストーリーや、面白い点、改善して欲しい点を書いていきます。
ストーリー序盤ということもあり、大きなネタバレは無いと思いますが、一応ご注意ください。
◯生きる罪
フリーダムウォーズは、現代から少し未来の時代を舞台にしています。地球の資源は枯渇しかかっており、残り僅かな資源を巡って、パノプティコン(PT)という都市国家・共同体同士で苛烈な争いを繰り広げています。
PT内の人間のヒエラルキーは明確に分けられています。
研究者など人類に恩恵をもたらす有用な人材を”シビリアン”と言います。PT間で簒奪しあう資源でもあります。
▲画面左がシビリアン。手前右は僕が作った最初のプレイヤーキャラ。背中のあみあみデカールは、玩具蒐集趣味として思わず。
対して、プレイヤーを含め、人類の進退に何ら影響を及ばさない一般人は、”咎人”と呼ばれ、誕生と同時に刑期100万年を架せられます。自由を手にするには、自分が人類にとって有益な人材であることを示さなくてはいけません。現在、シビリアンになった人は、研究者等になって刑期を免除されたのです。
研究者でもなんでもない一般人はどうするのでしょうか。答えは、人材・資源を確保するためのPT間の戦いや、第3勢力にしてPTよりもテクノロジーレベルの高い”天獄”による攻撃”天罰”からPTを守ったりすることで刑期を減らします。この刑期免除のためのミッションのことを”ボランティア”と言います。
咎人の一人であるプレイヤーは、とあるボランティアで敗北を喫します。監視システム兼サポートアンドロイドの”アクセサリ”を壊され、自身は記憶を失ってしまいます。
気を失っている間、プレイヤーは預言者とも言うべき不思議な少女と邂逅します。彼女は、プレイヤーが世界の変革を遂げる存在であることと、その鍵となる”彼女”との接触が近いことを告げます。
目覚めたプレイヤーは、新しく支給されたアクセサリに、記憶のロストは PTでは重罪であることを告げられます。刑期軽減・権利獲得のための”恩赦ポイント”は全て没収され、減刑されていた刑期は再び100万年になります。
PT内ではあらゆる自由は制限されています。例えば、異性に話し掛ける、横になって眠る、5歩以上歩くなど違反すれば、数十年という刑期が加算されます。
プレイヤーは、咎人の中で最下層に属する”第1情報位階権(コード)”となってしまいました。
ボランティアに参加し、手にした恩赦ポイントで権利を開放し階位を上げ、シビリアンとなって自由を手にすることができるのか!? そして、彼女とは? 変革とは!?
レッツ貢献!
……というのが簡単なあらすじとなります。
◯協力プレイが楽しい!
オッサン化の弊害でしょうか。操作や武器の改良など、複雑な部分がぜんぜん頭に入ってきません。なかなか熱中できずにいると、購入を薦めた友人がアドホック通信しようぜ! とお誘いを受けました。
カラオケボックスで遊びましたよ。いい大人が。
音量爆音でくっちゃべりながら遊ぶと楽しいですね! 操作方法も聞けますし。大都市に行けば、駅前で辻アドホック通信できたりするのかな? オンラインサービスがなぜか停止中でオンラインプレイできません、現在。
◯楽しいキャラメイク
権利を獲得していくと、プレイヤーキャラ、アクセサリ共に自由にキャラメイクすることができます。
▲趣味丸出しの褐色肌・銀髪のねーちゃんから……
男に変更。
極端なルックスにはまだできませんが、結構たくさんのパーツがあります。
服装も変えれます。
▲これは失敗。色がジミだと、倒れたアクセサリが判別しずらいです。
現在は、一番上のタイトル画面の写真の状態です。
◯不満点
アンドロイドであるアクセサリと同じくらいキャラクターに生気がありません。イベントモーションもそうなんですが、戦闘で接近戦を仕掛けた時、横切りするればヒットするのに縦斬りをして空振りというパターンが多くて、結構ストレスになります。ロックオンは、カメラ視点の固定しかしてくれなくてもいいですが、もっときちんとプレイヤーの意思をキャラが反映して補正してくれないと、イライラして仕方ありません。場合によっては、巨大ロボットのアブダクターよりも、咎人を相手にするほうが困難なんですもの。
こういう部分で難しいと感じる場合は、難易度設定というより、設計の問題だと思います。
もう一つは操作性。ダッシュしながら視点変更が難しいです。どうして背面パッドを活用しない! 一本指で視点変更できればクールじゃないでしょうか。誤操作が増えそうですが、2本指スワイプで武器・アイテム変更、更にピンチでズーム/ズームアウト等もできると思うのですが、いかが?
最後にロードの長さ! 戦闘前はともかく、ストーリー進行のために、行ったり戻ったりする度にあのロードの長さはゲンナリします。
幸いなことに、アップデートは積極的にするとの事なので、今後に期待したいです。
◯語句の意味を調べる
パノプティコンとは哲学者のジェレミ・ベンサムが考案した刑務所の監視システムのようです。劇中ではカマボコ型に区画が区切られていましたが、パノプティコン型刑務所の構造は、円形の刑務所の外縁に房を置き、中央に監視室を置くというもののようです。
ウィキペディアを参照にすると、ゲームとリンクして面白いです。
アブダクターは誘拐者という意味。
will'o(ウィルオー)は、多分ウィル・オ・ウィスプから来ていて、魂を指すのでしょうか。有限の世界の中では、魂(想像力)こそが無限の力を持っているということでしょうか。僕は、有限(と人の心)が悪の元凶であるという考えなので、納得いくなぁ。
◯舞台設定の妙
資源を巡って争い、大多数の人間が人間としての権利を失い隷属されているディストピアを舞台としたゲームとなっています。星新一ショートショートのような舞台設定とシニカルな言葉選びのセンスがいいですね。
パルスのファルシのルシがパージでコクーンなんて言葉を使わなくても、十分新しい世界を描くことは可能ということです。アートワークが、結構中高年向けって感じなんですが(そもそもビデオゲームがその年代向けなのでしょうが)、前衛劇の設定みたいで興味深いです。
主人公たちの奇妙な能力を気持ちよくぶっ放す為に、正体不明の敵を用意するというジャンプ的物語設定から脱却し、人類の根源的な欠陥問題を突いていると思いました。
悪と罪はどこからもたらされるのか? という疑問をゲームの中で思考実験することができます。願わくば、ファンタジーっぽい、魔法のような回答ではありませんように。
レッツ貢献!