7月18日にリリースのSCHiM(スキム)デモ版を遊んでみました。
スキムとは、オランダ語で「精霊のようなもの」や「目の端に見えるチラチラしたようなもの」などを意味するそうです。となりのトトロのまっくろくろすけみたいな?
子供のころは、はっきりと見えていたのに、大人になるにつれて見えなくなってしまうそうです。まるで妖精みたいですね。なんか良いね、そういう儚い感じ……。我名はスキム。影に潜み、影に生きる者……。
ゲームの特徴として、スキムは影の中しか動けません。ジャンプして一瞬だけ影から影に飛び移ることができます。子供の頃、影しか踏めない遊びをしたことあるかもしれませんね、あんな感じ。
目的地に向かって、影から影へ、ルートをつなげていきます。
動く影に対して、シビアなタイミングでジャンプしたり、ときにはオブジェクトを操作するパズル要素もあります。
印象的なビジュアルと音楽、テキストのないストーリーテリングがミニマムで素敵です。
想像以上にカジュアルなゲームで、どちらかというと雰囲気ゲー寄りの作風だと思いました。
デモ版はだいたい30分から一時間の内容です。
開発段階の、この特徴的なビジュアルを見て、すごく良いな、と思ったんですが、実際プレイしてみると、すこし密度が薄いように感じました。手書きのグラフィックと思っていたら、動いているのを見ると、トゥーンシェーディングされたポリゴンでした。
いい感じのフィルターを噛ませて欲しい感じ。
また、ゲームオーバーがないため、ゲームプレイに緊張感は皆無です。
パズル要素としては薄めで、割と似たような感じのシチュエーションが繰り返されます。レベルデザインされたカチカチの、もっとゲームゲームした内容と思っていたら、かなり雰囲気ゲーでした。
もっとピタゴラスイッチ的なギミックの面白さや、タイトなゲームプレイを要求されるなどを予想していました。
意図したコンセプトだと思いますが、物語が、本当にどこでもある、普遍的な内容なため、ゲームプレイの繰り返し感、緊張感の無さと相まって、個人的には退屈を感じことがありました。
ビジュアル面で圧倒される要素があれば、それでも良かったのですが(デモ版以降に期待)。
オープニングの少年が大人に加速度的に成長していくシーンはとても良かったです。
想像してたのとなんか違ったな、というのがデモ版の体験で感じた感想でした。
ミニマムなビジュアルや、言語がないストーリーテリング、ゲームプレイよりもアート寄りな作風などに関心がある人向けかと思います。