パニック・プレイデートは黄色いキュートな本体に、高精細のバックライトなし(!)モノクロスクリーン、格納式のクランク付きという尖った仕様の最新の携帯ゲーム機です。
このゲーム機は、ゲーム配信方法もユニークで、毎週決まった日に2本、計24本のゲームが届く仕組みです(その他にもゲームは自由にインストールできますし、自分で開発もできます)。
シーズン1のゲーム紹介が終わり、外部サイトや公式オンラインストアのカタログで購入したタイトルを紹介していきます。
今回紹介するのは、バージェス・ヴォシェル制作のDYG。クランク操作で日が沈むまでに穴を掘り続け、その深さでスコアを競うというシンプルで難しく、中毒性の高いゲームです。
荒野にスコップを手にした人物が立っています。
BGMもなく静寂が場を満たしています。
クランクはスコップの操作に連動しています。
所定位置に構えると、自動でスコップが振り下ろされ、指定したタイミングと位置までクランクを回します。ちょっとでもタイミングがズレると、スコップの刃先は硬い地面にカァンと弾き返され、一ミリも掘ることができません。
写真は振り下ろす速度がぜんぜん遅い。
下のマーキングが点滅した瞬間に、クランクを振り下ろす。
タイミングが合えば、すくった土を捨てる動作が追加されます。
めちゃくちゃヘタなのでよくわかってませんが、ミスすると大きく時間が進んでしまうのかな?
私の実力はこれくらい……めちゃくちゃしょぼいです。
前回の自分の到達点が骨として出てきます。
ゲームオーバーでタイトル回収。
シンプルなゲームですが、グラフィックや演出がとても美しい。
どうしてこの人物は自分の墓穴を掘っているのか?
考えを深めるととてもドラマチックです。
このゲームの異常な難しさは、穴を掘ることへのレスポンスの無さです。
スコップを持つ重みもなければ、土に刃先を入れる感覚もなく、頼りないクランクを操作する所在なさ。リアルなサウンドエフェクトと異常な乖離をみせます。
ハンターハンターでクラピカが鎖の念能力を習得するため、鎖の重さが幻視するほど鎖について考え、感触を確かめたように、このゲームではスコップそのものをまるで本当に持っているかのようになるまで修練せねばなりません。
トップランカー達はおそらく全員が具現化能力者です。
能力名はディグ・ユア・グレイブ〈自らの墓穴を掘る者〉。
DYGは3ドルで販売中。
プレイデートでも屈指のマストバイタイトルと思います。