雪解けと共に、アウトドアしたい(道具集めたい)欲求が萌えてきたので、気になっていたメーカーの新素材を使った、行動着にして防寒着を購入してみました。
僕はアウトドアウェアは、ハードシェル/レインウェアだけこだわって、OMMのイーサスモックですが、行動着のレイヤリングは無頓着で、ベースレイヤーのポリかウールとポリ混紡のTシャツだけって感じでした。
レインウェアと言えば、革命を起こしたのは、ゴアテックスやイーヴェント、ネオシェルなどといった、外からの雨露を防いで、身体からの湿気を逃がす防水透湿性素材の登場です。
今回の防寒着に使われてる素材は、防水透湿性素材についで、アウトドアウェアで革命を起こすとして、近年注目されている素材らしいです。
そんなの言われたら、試してみてぇ~ってなるのが私の性(さが)。この素材を使った製品は、どれもとても人気で、入荷しても即完売でしたが、やっと購入することができました。
素材の説明の前に、メーカーの説明をば。
2019年にスタートした、まだまだ新興のメーカーであるスタティック。
自らを環境配慮型アウトドアブランドと称し、天然素材やリサイクル素材を積極的に使って、環境負荷の低いやり方で製造、裁断で出た端切れなども全て回収して、リサイクルしているそうです。
紙タグは再生紙で、ステッカーは生分解されやすい素材で出来ています。
意識高杉じゃないの、って最初は思っていたんですが、あくまで現段階で最善の方法を選ぶという感じで、無理はしていないようです。たとえば、今回購入したアドリフトフーディウィズシェルも、ストレッチ入りの良質なリサイクルナイロンが無かったため、リサイクル素材ではないようです。あくまで、使用シーンに適うことが最優先。無理しても続きませんからね。
肝いりの新素材の名前は、Octa(オクタ)といいます。
「だけじゃない、テイジン」でおなじみの帝人が開発したフリース素材で、極細の糸は中空構造になっており、その外周に歯車のような出っ張りがついています。
その特徴は、同径ポリエステル繊維より重量半分で、吸水速乾性があり、遮熱効果があるということです。
これが革命的で、普通防寒着は、着たまま動くと蒸れて熱くなって、オーバーヒートしてしまいます。また、汗をかいて濡れて冷えてしまいます。なので、普通はレイヤリングして、こまめに着たり脱いだりするのですが、ザックを背負っているので、面倒です。オクタ素材は、軽くて暖かく、汗を吸っても、すぐ乾くので、着たまま動けるそうです。
アドリフトシリーズのオクタ生地は、メッシュになっていて、より風の抜けが良さそうです。
無風状態だと暖かく、動いていて身体が熱くなっていたら、熱を逃がすような感じ。
試しに半袖で着てみたら、スースーして防寒着になるのか? って感じなので、別にベースレイヤーを用意するか、上にウィンドブレーカーを羽織るか、という感じでしょうか。
裏地はちゃんと起毛していて、フリースでした。
素材の特性上、おそらく火に弱いでしょうし、引っ掛けにも弱いでしょう。
この点がオクタのデメリットと言われています。
で、僕が今回買ったアドリフトフーディウィズシェルは、そのデメリットを解消した製品となっていて、オクタ素材をそのままでもなく、全部をシェルで覆うわけでもなく、絶妙に必要箇所部分だけを覆っているんです。
たとえば、枝などが当たりそうな腕の外側。ザックのショルダーハーネスが擦れる肩。冷やしてはいけないお腹(内蔵)部分。
追記:このシェル部分は、あまり強くないです。ちょっと引っ掛けるだけで傷つきます。正直、あまり意味がないように思いました。オクタ素材のフリースの上にシェルを着たほうが賢いかもしれません。
逆に、発熱の多い首まわりや脇などは、オクタ生地のままです。
ザックの背面パッドが常に触れている背中も同様。
化学繊維の防寒着としては衝撃の軽さ、Mサイズで実測240グラムです。
参考に調べたところ、パタゴニアのR2はSサイズで380グラムでした。
モンベルのシャミ―スジャケットと同じくらいですが、こっちはフードとナイロンシェル付きですから!
コンプレッションすれば、十分小さくできます。
ジッパーはリサイクルプラスチック製。
ジッパーの動きはなめらかですが、風を防ぐためか、ジッパー裏の布(なんていう部位なの……)の面積が広いため、噛みやすいかもしれません。
左右の裾部分にドローコードあり。
ウルトラライトマンは、軽量化のために抜くのも有りかな。戻せるかはわからない。
ポケット部分はオクタが二重になっています。かじかんだ手を入れると温かい。
ポケットは胸部分と両脇にあります。
オクタ部分とナイロン部分の両方にストレッチ性があり、逆に袖口の部分はあまり伸縮しない別布が使われています。
身長169センチ、体重62キロがMサイズを着用したところ。
公式サイトで、ほぼ同体型の人がSサイズを着用とあったので、ちょっと悩んだんですが……肩幅あるほうなので、Mサイズをチョイス。袖はジャストサイズでしたが、お腹まわりはもう少しタイトなほうが良かったかな? 個人的には許容範囲。
フードは、競泳水着みたくピッチリフィットするタイプ。
怪人前髪お化け。
明日、自転車でテストしてみようと思います(宣言しておかないと、動かない)。
参照-STATIC|ADRIFT Hoody With Shell/ アドリフトフーディウィズシェル