僕が学校給食で好きだったメニューは、黄金パンでした。きなこパンとも言うみたいです。
揚げたコッペパンに、たっぷりと甘じょっぱいきなこが降り掛かっています。結構素朴なメニューだったんですが、シャバでは食べる機会がなく、僕にとって給食でしか食べれない、特別なメニューでした。余ると、争奪戦に参戦しましたねぇ。
スーパーで、この黄金パンを見つけて、思わず2つ、誰か休んだクラスメートの分をゲットした体で買いました。ひとつ100円。
繰り返しますが、僕はこの黄金パンが大好きでして、母親にも、家でも食べたいとせがんだ覚えがあります。しかし、当時町中のパン屋などを巡っても、黄金パンを置いてあるところがなく、ますますこのメニューは神格化されていまったのです。
でも、それも良かったのかもしれません。僕の母親は、うかつに料理を「美味しい」 と言うものなら、嫌というほどリピートしてくる人なので、そのせいで嫌いになってしまった好物が結構あります。それも愛情なんでしょうが……。
さて、久々に口にする黄金パンの味は……。
ああ、これこれ!
きなこが口の中の水分奪っていく感じ。揚げパンのカリッとした食感。甘さとしょっぱさのコンビネーション。
アラフォーだから油がキツイかな、と思いましたけど、2つともぺろりと平らげてしまいました。
自分の焼き菓子好きの原点はここにあったのか。
美味しかったです。
でも、給食の献立表をみて、黄金パンが書いてあったときの飛び上がるような嬉しさを感じることはできないんだなぁ……としみじみとしてしまうのでした。