東日本大震災で被害を受けた宮城県石巻市を元気にする新しい産物を作りたい! という想いから誕生した「石巻こけし」と、東日本大震災の復興支援および震災の記憶を未来に残していくことを目的とした自転車イベント「ツール・ド・東北 」がコラボした「石巻こけし・ツール・ド・東北2015 リミテッドエディション」です。
友人からの戴き物になります。
高さ約12センチ。蝋引きあり。
石巻こけしを制作するのは石巻市立町商店街に店を構える呉服店の若旦那、林貴俊さんです。
通常の石巻こけしの彩色は、赤と海をイメージした青が使われていますが、今回はツール・ド・東北のイメージカラーである緑を主体に使って、フィッシュボーダーと言う定番の図柄に落とし込んでいます。
ツール・ド・東北リミテッドエディションは2015年以降もバリエーションを増やして作られているようです。
顔や胴体に魚のモチーフが散りばめられています。漁業が盛んな石巻に因んだモチーフらしいです。
木地はミズキ材が使われていています。白く木目の目立たない木地に筆の線がきりっとしていて、とても綺麗なこけしです。
頭部はドーム形状で丸々福々とした形状です。
Xメンのヴィラン、ジャガーノートっぽい。
表情は悪戯っ子的というか、茶目っ気があります。
頭部と胴体はひとつのパーツから削られていますが、頭部と胴体の太さが違うため、結構な削りの量になるのではないでしょうか?
こけし工人が二足のわらじを履いているのは、実はよくあることらしいのですが、もともとこけし作りを生業としていたお家が、それだけでは安定しないから……というパターンが多いようで、石巻こけしのように一転発起して他業種からこけし作りを始めるというのは珍しいみたいですね。
こけし作りには伝統こけしの作家さんが系統の垣根を超えての支援や薫陶があったそうです。
こけし作りを続けて、いまある11系統の伝統こけしの12系統目になるため、日々健闘されているそうです。
参照-ツール・ド・東北 公式サイト、石巻こけしって? | 手とてとテ -仙台・宮城のてしごとたち-
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