ケトケトさんの獄犬(ごくけん)塗装版第三期です。
3月に販売されました。
僕の胸には、だいぶ深く突き刺さりました。
こいつは紛れもない傑作です。
全高約15センチ、全5パーツ形成。成型色は茶色(ミルクチョコレート)。
この作品が発表されたとき、僕は思いました。
この三首の怪物犬が守っているのは、地獄の門ではなく、中二病疾患者が心の奥底に秘める黒歴史の扉だと。うわーッ! やめてー、きえぇぇぇエエエッ!
とりあえず、落ち着いて全体像を見てみましょう。
恐ろしいくらいの細かいディテールにまず圧倒されます。
この犬は、おそらくお尻にある扉を守っています。
なにから? それは鑑賞者に委ねられている部分でしょう。
僕のように痛い過去の妄想がソフビ中のヴォイドにあるのかもしれません。
RPGでいうなら、地獄には強い武器が隠されていたり、失った仲間や愛するひとを救い出したり……なんてイベントがあるかもしれませんね。
獄犬の体には、この門を潜ろうとした冒険者(盗掘者?)の武器が突き刺さっています。
突き刺さる……? いや、むしろ張り付いています。
この表現がニクイです。
これは、おそらく重度の中二病に罹っていた当時の技術的限界点に合わせた表現なんですよ。大人になるにつれて正しい知識が身につき、まだ未熟だったころの真摯な表現方法を失ってしまう……だから、この表現は大人になってしまった僕の心に突き刺さります。
あわせて付属したミニポスターも見てください。
これ、もーやばいでしょ。
中学二年でこれが描けたらヒーローですね。現在の僕が見ると、落ち着かない気持ちになってゾワゾワしますよ。うわーッ! きえぇぇぇーー!!!
鍵のかかった扉。鎖によって厳重に閉じられ、そして獄犬もまた自由を奪われています。
フリーメイソン的な意匠。
中二病の人間は秘密結社や「ワル」に憧れるものです。周囲から逸脱したつもりになることで、自分はこの世で特別な人間なんだと思う。自分がどんなに閉じた場所で周りから守られているのかなんて、少しも考えず……。
それぞれ特徴的な頭部。
ロボットヘッド。
改造されてまで使役されている、ということかな?
轡(くつわ)がされていることも、なにやら意味がありそうです。
片目が潰れている……隻眼は、中二病の人間がよく採用するイコンです。邪気眼ってやつですね。キャラクターデザインすると意味もなくオッドアイのキャラが出てくんだろ? あががが……!
ピアスも、中二病的アイテムですね。
ゾンビヘッド。
スカルもまた、中二病的。
裏蓋。
ktokotoと書いています。
最新作のゾンビマシーンもゲット済みですが、レビューはしばらく後になりそうです。
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