2010年、中国のとある遊園地に巨大ロボット模型が展示されました。
それは天郷1号と言って、遊園地側はあくまでオリジナルと言い張ったそうですが、その姿は、黄色くて微妙にバッタモンクサイけれど、どう見ても連邦の白いモビルスーツです。
偽ガンダム、中華ガンダム、チャイニングガンダムと揶揄された、この展示物は日本ばかりではなく本国の中国からも物議を醸し批判されることになり、一度は撤去されました。
しかし、2011年に再び、今度はトゲ付き肩アーマやパイプダクトなど、ジオニック社的ディテールが追加された天郷2号として再展示されることになったのでした。
そんな天郷2号を今度は中国(香港?)の作家さんが、マドガンという名前でソフビ化。
パクったやつをさらにパクる。これをパクリだ! と訴えるのか? 複雑な入れ子構造です。駄玩具、パチソフビとして楽しむのもヨシですが、個人的には作りの本気度と誕生の背景を考えると、中国の社会風刺としても考えられ、立派なアートとしても楽しめる作品なのではないかと思います。
全高約24センチ。
パーツ数は接着箇所もあり、正確ではありませんが、18? 20? とかなり細かくなっています。武器のライフルはプラスチックのように思います。
完全な包み塗装で、腰を外したところ、成型色はやや透け感のある白色でした。
塗料同士がくっついてしまっている部分があるので、そのまま長期保管するのは危険かもしれません。時々は遊んで動かしてやった方が良いと思います。
スラッシュ成形ではなく、ローテーション成型で、腕の接合部などはカンチャク穴ではなく窪みでカンチャクを受けるカタチでした。
人によっては、ソフビというよりPVC玩具という認識かもしれませんね。
ボックス仕様です。
メーカー名は大便堂。
英語ではDAIBAN、つまりBANDAIのアナグラムとなっており、ガンプラへのオマージュなんだか喧嘩を売っているのか(汗)。
プロポーションはとても美しいです。
あの入手がとっても難しいD(電人)さんのガンダムを彷彿とします。
めちゃくちゃ綺麗という程ではないのですが、中華製らしからぬ……と言うと語弊がありますが、色分けも綺麗です。
包み塗装のせいか、パーツ同士がくっついてしまうので、わかりにくいかも知れませんが、結構動きます。
あっ、「こいつ、動くぞ……!」
頭あるけど、ラストシューティング!
このライフルのデザインはオリジナルなんでしょうか?
肩パーツは独立していて、複雑な形状。
2パーツを接着しているようにも見えます。
なかなか後ろ姿がカッコイイです。
耳の部分のエアダクトの部分、結構な深さで穴が開いています。
スラッシュ成形だと、ちょっと難しい形状なのでは。
角は別パーツで接着ですね。
脚はゲッターっぽい角があります。
設置感も良いですが、ちょっと柔らかめの成型材なので、少し傾いて来たかもしれません。
正直、決定版カラーでこの後の展開どうするんだろう? と思っていたのですが、次のYAKUZAなど、なかなか面白いカラバリを発表してきているので、杞憂になりそうです。
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