Pixel3レビュー第4弾。多分次でとりあえずラストにしたいと思います。
今回はカメラ関連についてです。あっ、お一人様上等人間なので、インカメラについては書けません。
2018/11/20追記:夜景モードの記事をアップしました。
- まず、本体設定から
- デフォルトカメラアプリそのものについて
- アウトカメラ基本性能−単眼デジタルズームAI画像補正
- ポートレートモード
- 暗所性能
- Google Lens - 使いこなすとすごい機能
- Playground - ARでキャラクターと自撮り
- Pixel3レビュー記事一覧
まず、本体設定から
Pixel3の有機ELディスプレイは、とても美しいのですが、派手で、けばけばしい印象です。ちょっと彩度が高い。画像調整をマニュアルでするとき、自分の環境と相手の環境の大きな乖離から、意図した編集内容が相手に伝わらない可能性が大です。
設定のディスプレイ>詳細設定>カラーで、色調をコントロールできます。
自分はナチュラルにしました。
あと、iPhoneから画像をコピーした方は、モバイル通信のバックアップは切っておきましょう。速攻で通信規制になり、1000円課金したのに30分でギガが半分になりました。グーグルの中の人は賢いが人の気持ちが読めないってのは本当だったんだ。
デフォルトカメラアプリそのものについて
iPhoneのアプリと変わらない使用感です。
良い点として、シャッター音がカメラのレフ板の音「カシャ」じゃない事。あの音ってすごく圧力ありますよね。pixel3では、「ボッ」と鈍い音が鳴ります。音量も小さく目立たないので、無音カメラのような本末転倒アプリを入れなくて済みます。
悪い点は、個人的によく使う1:1アスペクト比がない事です。後で編集しないといけないので、面倒です。別アプリを落とせば良いんですけど。
アウトカメラ基本性能−単眼デジタルズームAI画像補正
Pixel3のアウトカメラは単眼となっています。
ズームはデジタルによるものなので、寄れば解像度は低下していきます。Googleは機械学習によって、画像解析して画質劣化しないように補正する技術をPixel3に搭載しました。
その真価は。2年落ちの機種ですが、広角・標準の2つのアウトカメラを搭載したiPhone7Plusと比較してみました。
上/Pixel3、下/iPhone7Plus
まず、もっとも広角の状態です。
オートでフォーカスさせずに取りました。
個人の好みですが、メインの被写体となるミロクロケットの金属の質感は、iPhone7Plusの方が個人的には好きです。
全体をみると、照明の強く当たった左端の三天王の黄色が白飛びしています。
僕個人の考えでは、スマートフォンのカメラはより簡単であり、きちんと情報を残すことが重要なので、Pixel3のカメラのが良いと思いました。
上/Pixel3、下/iPhone7Plus
次は、iPhoneの方を標準レンズに切り替えました。
Pixel3は単眼なので、この時点でデジタルズームになっています。iPhoneはセンサー全体で解像しているのに対して、Pixel3はセンサーの一部だけ使っています。
その分、画質は劣化しているはずです。
……たしかに、Pixel3の画質は、全体的にiPhoneよりも低くなっています。
しかし、一番左のピンクのミロクロケットは、むしろiPhoneよりも良い描写をしている印象です。
左/Pixel3、右/iPhone7Plus
最後は最大ズーム時です。
どちらもデジタルズーム。こうなってくると、写真としては使えるものではなく、実験検証の側面しかなくなります。
ぱっと見てわかるとおり、Pixel3は確かに画像修正が効いています。
特にエッジ部分を補正して、輪郭をシャープにするように補正しているように思います。
iPhoneは標準レンズからのデジタルズームに対し、Pixelは広角レンズからのデジタルズームです。どちらが不利な条件かは明白。
ポートレートモード
背景をボケさせて、被写体をより浮かび上がらせる。
ボケ味とは、センサーサイズの大きなカメラの専売特許でしたが、スマートフォンのようなカメラにおいても画像処理技術の発達によって可能になりました。
これまでは広角と標準2つのレンズの差を合成させることによって可能にしていましたが、Pixel3やiPhoneXRは技術革新によって単眼でも可能になりました。
左/Pixel3、右/iPhone7Plus
2年前の機種と比べるのもどうか、なんですが、被写界深度の認識力はあきらかにPixel3が強力です。背景と本体の毛糸の際部分の認識率、ディテール。
左/Pixel3、右/iPhone7Plus
複雑な部分の切り抜きも、Pixel3の方が自然に思います。
上/Pixel3、下/iPhone7Plus
逆光が強い場合、iPhone7Plusでは、マニュアルでは背景は完全に白飛びしてしましました。Pixel3の場合は、オートで丁度いい感じのボケ味に。
左/Pixel3、右/iPhone7Plus
Pixel3は機械学習によって、「どんな写真が一般的に良いとされる写真か」を判断できるようになっているように感じました。
今回使っていて思ったのは、ポートレートモードは単眼の方が楽、ということです。
二眼カメラの場合、被写体との距離がシビアで、寄って撮ろうとすると「もう少し下がって」と警告されます。精度の点で、二眼の方が良いのかもしれませんが、スマホのカメラの評価軸において最優先したいのは「楽さ」なので、ここでもPixel3に軍配が上がります。
ガジェット誌のライターやスマホ評論家の人で、Pixel3は単眼なのが残念だ、という意見がありましたが、それって典型的なスペック厨発言ですよね。数字はより大きく、機能がいっぱい付いている方が優れていると言う考えには、ちょっと賛同できません。よりシンプルに、使える機能だけを搭載するほうが、ずっとスマートだと僕は思いますよ。
暗所性能
Pixel3の最大の強みが、ここです!
まずこの写真を御覧ください。
iPhone7Plusで、日中のカーテンを締め切った部屋を撮影しました。
肉眼で見ても、暗いなぁと感じる状態です。
これをPixel3で撮ると……。
どーん!!!
やばくないですか!?
どーなってんの、これ!?
肉眼よりも何倍も明るく撮れます。
ノイズも全然少ない。
「写真作品」にはなり得ない写真ですが、「記録写真」としては最高の性能じゃないでしょうか。
この暗所性能を活かして、夜の大阪を撮影しました。
こんなに美しい夜景が手持ちで、スマートフォンのカメラで撮れます。
ちょっと薄暗いアーケードの店のテーブルから撮影。
こってりとした色調、古くなったガラスに映る照明の感じ……すごく良い。
時間帯は20時くらい。街灯のすくない状態、歩きながら何気なく撮ってもこのクオリティです。
雰囲気重視の暗い照明下でも、食べ物が美味しそうです。
Pixel3の暗所性能はやばい!!
Google Lens - 使いこなすとすごい機能
気になる製品をGoogleLensにうつして見ましょう。
よく似た製品を検索して、探し出してくれます。
これをテキストで検索しようとすると、商品名や、トレイルランニングって言葉をしらなければ、なかなかヒットしない可能性があります。
言語化できない「アレ」を探す機能と言う感じ。
商品以外にも探すことができます。
名前を知らない植物を探す。
この機能は、山登りが趣味(という設定)の僕にぴったりじゃないですか。
画像の中の文字を認識してコピペしたり、翻訳することができる機能。
手書き調の文字でも認識しているので、認識率は高そうです。
これらの機能は代替するアプリがこれまでなかった訳ではありませんが、ひとつのパッケージとして、AndroidOSのデフォルトアプリとして搭載されていることが画期的です。
Playground - ARでキャラクターと自撮り
マーベルやスターウォーズのキャラクターをAR表示できる機能です。
写真・動画両対応されています。
だからどうなんだよ、って言われればそれまでですが……(笑)
床の認識率は完璧です。
手のひらに、キャラを置いた場合、きちんと動きに追従して、ちょっと感動してしまいました。
壁の認識は今ひとつですが、人の認識はなかなか良い感じで、手を差し伸べればきちんとオーバーレイしてくれます。
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