パニック・プレイデートは黄色いキュートな本体に、高精細のバックライトなし(!)モノクロスクリーン、格納式のクランク付きという尖った仕様の最新の携帯ゲーム機です。
このゲーム機は、ゲーム配信方法もユニークで、毎週決まった日に2本、計24本のゲームが届く仕組みです(その他にもゲームは自由にインストールできますし、自分で開発もできます)。
現在配信中のシーズン1のゲームの紹介記事です。
第何週目になんのゲームがとどくのか、ネタバレになってしまいますので、記事にはナンバリング等はしません(日付でバレるけど)。
今回届いたゲームはスウィート・ベイビー社開発のビジュアルノベル+ピンボールゲーム「ロスト・ユア・マーブルズ」。
ザクロの村では、年に一度の祭りが開催されます。その会場へたどり着くまでの冒険というストーリー。
ママがなぜか仮面レスラーというぶっ飛んだ配役。Googleレンズによる機械翻訳では、文章の機微が感じられず、直訳すぎて面白みに欠けるのが残念です。今後の日本語化に期待。
村の全体図。
ビジュアルノベルパートで理由が語られたのかわかりませんけど、いきなりピンボールゲームが始まります。
星、太陽、月のいずれかのオブジェクトにボールを当てることで、選択肢を選んだことになるのだと思います。クランクで盤面を揺らして操作するのですが、ボールの挙動をコントロールするのが難しいので、自分の思ったとおりの回答を選ぶことができないのは、少々イラッとします……。
正直、このゲームデザインは問題が多いです。
まず、ボールの操作はクランクで操作するのですが、加速度センサーを使って自由な方角にボールが転がせたほうが良かったでしょう。そちらのほうが直感的ですし、困難な位置にある回答を挑戦して、自分で選んだという感覚になりやすかったはずです。
現状のクランク操作では、ランダムで跳ねてしまって、その選択肢を選ぶつもりなかったのに! っとなってしまう。
それに加速度センサーを使ったほうが、他のゲームよりも目立てたでしょう。
WiiやDSが登場したとき、その特徴的なギミックを活かそうと思うあまり、使いにくいUIにしてしまったゲームをたくさん見てきました。
十字キーでメニューを操作したほうが簡単なのに、リモコンでジェスチャー操作を強要してしまったり、メイン画面と会話ダイアログを上下の画面に分けてしまう、タッチ操作を強要してしまったり……など。
これは、新しいゲーム機が登場した時に、開発者が陥りやすい間違いです。
今回もクランクという特徴的なギミックに縛られてしまって、適切なユーザーインタフェースを選べなかったのだと思います。
開発したスウィート・ベイビーズは、ナラティヴゲーム(物語主導のゲーム)の開発を得意とする会社とトレイラーで紹介されていたので、そっち方面に期待したいですが、現状日本語がないので、現環境では自分の英語力では評価できません。何個かプレイデート用ゲームタイトルを準備されているようですが、ゲームプレイの面白さで挽回してほしいところです。
バックナンバー: