コーラはお好きですか。コカ・コーラ派? ペプシ・コーラ派?
現在のコカ・コーラ調味法が秘密になっていますが、実際には発明者であるペンバートン博士が複数の相手に対してレシピを販売していたそうで、100年以上前に発明されたオリジナルレシピについては、秘密でもなんでもないそうです。
現在でも柑橘類、スパイス、コーラの実など、全て天然の材料を使って小さな工房でコーラを作るクラフトコーラというジャンルがあって、伊良(いよし)コーラは日本でのそのはしりであり、世界で唯一のクラフトコーラ専門メーカーだそうです。
さて、オリジナルコーラには、そのコーラという名前の由来となった、コーラの実というアフリカ原産の嗜好品(噛みたばこやガムのように噛み砕いて楽しむ)のエキスが入っていました。当時のコーラは、薬としての側面があり、現在でも風邪をひいたら飲むという文化のある国があるみたいですね。
コーラについて、調べていて、驚いたのは、現在ふつうに流通している多くのコーラに、コーラの実は含まれていません。どうして使われなくなったのかは、コストや流通量の問題があったのかもしれません。でも、言うなれば、我々が、普段飲んでいるコーラは、コーラの紛い物だったのです! 回転寿司の近類種を使ったネタを食べているようなものです。本物のコーラを飲まずして、コーラ好きを名乗れるでしょうか!
そんなわけで、伊良コーラを注文しました。
メーカーヒストリー。
一人のコーラ好きが、美味いコーラを探し求めて世界を渡り歩き、ふと和漢方薬品の工房だった実家に戻ると、その製法がコーラに活かせないか思いつき、試行錯誤して生まれたのが伊良コーラ。
探し求めていたものが、自分のルーツにあったなんて、なんかよく出来た漫画のようなストーリー。
価格は100ミリリットルの原液が3本入りで、3600円……。
言うな、わかってる。
この原液と炭酸水、1:3で希釈します。つまり、400ミリリットルで一杯1300円(炭酸水も含む)の超超超高級コーラです!!!!
本当にうまいんだろうな!?
口さがなく、空気の読まない親父なんかは「ぼったくり」 としか言いませんので、こいつには一口も飲まさないことにしました。
ビンのデザイン。
いらコーラではなく、いよしコーラ。いらコーラで検索してもヒットします。
原液の匂いは、コーラはコーラですが、駄菓子的な香り。駄菓子の値段感とこっちの値段差に、大丈夫かな? と一瞬不安になる。
色は、普段飲んでいるコーラよりも、赤い。
グラスに氷をいっぱいにします。
原液の粘度は、想像よりもサラサラとしています。
ちびちびやろうかな、と思いましたが、ここはドーンと一気に一本投入。
贅沢だー。
炭酸水を投入。
撹拌することに加えて、結構炭酸が抜けてしまうので、喉越し辛口にしたい場合は、ちょっと工夫が必要かも。
澱というか、固形物が結構たくさん入っています。喉越しが悪くならないか心配。
レモンも浮かべました。
じゃん……! うまそう!!
ごくりごくり。
クラフトコーラそのものは、何回か飲んでいて、こんなもんだろ、みたいな考えがありました。シナモンの味と香りが尖っていて、強く効いたジンジャーが喉を焼いてイガイガする、そんな感じ。
伊良コーラは、配合されたスパイスのバランスが良いのか、角がなく、非常に飲みやすいと感じました。想像していたのと違って、味の難解さなどなく、ストレートに美味しい。滋味深い、という感想です。ナチュラルで、身体によさそうだし、老若男女が美味しく飲めると思う。
価格に見合っているのか、僕にはわかりませんが、後悔はないですね。僕はお酒が飲めないので、なにか祝杯を上げたいときに、このコーラを飲みたいです。
母親とシェアしましたが、「美味しいね!」 と言ってました。贈り物としても良いかもしれません。
グラスの底に残った固形物も、喉に引っかかることなく、サラリと通っていきます。
パン生地に練り込んだら美味しいと思う。もったいないので、追加で炭酸水を注いで、綺麗にした。
抵抗なくごくごく飲めてしまうのが、価格から考えると恐ろしい……。
父親が「どうやった?」 と物欲しそうだったので、母親といっしょに「普通、普通!」 と取り繕っておきました。
このコーラは、価値観が共有できる、大切な人と一緒に飲もう!