今日もサイバーパンク2077についての雑感考察コラムです。
正直、このゲームは未完成だけど、可能性を信じるチューマ(相棒、ダチ公って意味らしいです)、盛り上げていこうぜ!!
第一回:
第二回:
プレイ時間もちょうど100時間となりました。
まだゲームはクリアはしていないんですけど、第3回目のテーマは、伝説のロッカーボーイにして物語のキーキャラクター、ジョニー・シルヴァーハンド役に現実の俳優であるキアヌ・リーブスがどうして起用されたのかについての推測を書きたいと思います。
PV稼ぎしたい一部のメディアはこう書くかもしれません(もしかしたら既に書いてるかも)。
「キアヌ・リーブスは、未完成のゲーム販促用に起用された広告塔だ」
僕自身、ゲームに実在の俳優を起用するのは、どちらかと言えば反対です。
なぜなら、俳優を起用しても、実際のゲームの面白さには直接つながらないと思っていたからです。どんなにゲームの出来が良くても、広告としての意味合いが強いと思うんです。アニメなどで、演技の下手くそな芸能人を声優して起用するのと同じです。
ゲームに興味がない人が、「あ、キアヌ・リーブスが出てるんだ、ちょっと買ってみようかな」って思わせる効果を狙ってるんじゃないかなって。ゲーマーにしたら、俳優に出演料払うくらいなら、製品クオリティアップにお金使ってくれよ、というのが、ゲームを遊ぶまでの本音でした。
ジョニーがゲームに登場すると、キアヌ・リーブスの起用の理由に合点がいきました。
ジョニーは本物のロックスターでした。我が強く、無軌道で、マジのクソヤロウでした。
有名人というのは、世間が求める理想像を押し付けがちなものです。清廉潔白で、人格者。例えば、ジョン・レノンなんて、その最たるものでしょ。あの究極のええかっこしぃが……、楽曲やメッセージ性は素晴らしいかもしれませんけど、実像はひどい人物っていうのは、スターっぽいと思いました。
そういう意味で、スターの本当の人物像……弱さ、苦悩、メッキが剥がれた姿、しかし根本にある強烈なカリスマを感じられて、ジョニー・シルヴァーハンドというキャラクターは、すごく人間臭く、(物語の登場人物として)とても魅力的なキャラクターとなっています。
しかし、主人公Vの頭の中にむりやり居座る相棒としては、かなり迷惑な存在なのです。
これがキアヌ・リーブスじゃなかったら、最初の時点で、「なんて嫌なやつ!」 と、これから先、ずっとこいつと一緒なのか? とうんざりしてしまったはずです。
実際のキアヌ・リーブスがどんな人なのかはわかりませんけど、キアヌ・リーブスは、どこか影があるけど、とても素晴らしい人格者という世間のイメージがありますよね(僕はそうだと思ってる)。それが、ジョニーの粗野な感じをうまく中和してくれています。もう少し我慢して、ジョニーを理解しようって気にさせてくれるんですよ。
もうひとつ、キアヌ・リーブスのルーツについて。僕は最初、キアヌ・リーブスって黄色人種、それもネイティブ・アメリカンの血が入ってるんじゃないか、って思ってたんですけど、それはハズレで、中国系ハワイ人をルーツにしているらしいです。
おそらく、ジョニー・シルヴァーハンドも純粋なアメリカ人ではないのに(人種差別じゃないですよ、移民の国なんだから、そんなのいねーし)、企業の思惑で戦争に駆り出され、仲間と左手を失い、ロックスター兼テロリストになるんですよ。
アメリカは核実験で日本に原爆を落としますが、ジョニーも米国にあるアラサカ本社ビルを核爆弾によるテロの標的にするのです。その構図は、かなり象徴的に感じました。どこか東洋の血を感じる男が、アメリカの地に核を爆発させるのです……。
はた迷惑なクソ野郎と、嫌でも離れられなくてバディ関係を結び、短くも濃い時間の中で、どのように関係性を変えていくか。このゲームの大きな見どころです。なんとなく「闇の左手」を思い出しました。僕は男主人公でやってるんですけど、女主人公にしたら、どんな感じなのかな。