ただでさえ斜陽エンタメ産業感ある映画……値段が高いし、気軽じゃないし(地方民にとって)、マナーの悪い観客と一緒になるリスクがある……にくわえて、昨今は感染リスクもあるから、自分は万全の対策をしていても、なんだか後ろめたい気持ちになって気軽に行けません。テネットは見たいなぁ。
ノーラン最新作『TENET テネット』US本予告2020年9月18日 ─ 時間を戻せ、世界を救え
今回話題にしたいのは、米アカデミー賞について。主催する映画芸術科学アカデミーは、作品賞に多様性を盛り込んだ新たな基準を設けると発表しました。
参考:アカデミー賞の作品賞に新基準 主演俳優やスタッフに女性、マイノリティ出身、LGBTQ、障がいをもつ人を起用
内容は、主演俳優やスタッフに女性、マイノリティ出身、LGBTQ、ハンディキャップをもつ人を起用しなければならないというルールです。これはあくまで作品賞のみに関わる作品に設けた基準で、建前としては俳優・製作陣においても多様性と公平な雇用機会を確保することを目的にしているとしています。
なんで作品賞のみなのかはわかりませんけど、この基準をクリアしないとノミネートされないようです。
雇用機会を確保する目的なのに、映画そのものの出来栄えを評価する作品賞に関わるというのがネックですよね。「意識が高いで賞」とか新設すればいいのに。
百歩譲って、撮影や広告など制作陣に縛りがあるのは理解できるけど、俳優にまで制限を設けてしまうのは、ストーリーそのものの自由度を制限してしまうことになってしまいます。
こんな方法で「アカデミー賞は、アメリカ映画の健全な発展を目的に、キャスト、スタッフを表彰し、その労と成果を讃えるための映画賞」という趣旨を守ることができるのでしょうか、はなはだ疑問です。また、「映画観客の多様性とグローバル性をより正確に反映する」ことになるのでしょうか。
僕は、大学のゼミ? でアカデミー賞をテーマに発表をしたことがあるのですが、詳しい内容は忘れてしまいましたが、その年は、デンゼル・ワシントンとハル・ベリーが黒人でダブル受賞した年でした。これも当時は作為的すぎて、黒人差別に配慮したアピールだ、なんて一部では批判されたそうです。
そもそも、アカデミー賞の趣旨は、アメリカ映画の健全な発展とするように、作品の芸術性などを評価している訳ではなく、発展=金儲けが目的なのです。なので、今年は作品賞は該当なしです、なんてことはありません。〇〇って映画が作品賞とったぞ! ミーハーな客が見に来るぞ! わーわー! っていうのが、アカデミー賞のやり方なんです。ファ○通のクロスレビューと同じです。
ちなみに、テネットにはデンゼル・ワシントンの息子が出るらしいですね、見に行かねば(ミーハー)。