smogbom

蒐集/レビュー/散財。アートトイ,ThreeA,ソフビ,民藝。ウルトラライトハイキング。Giant MR4r。Apple,Mac,iPhone。

鬼滅の刃の作者が女性だからって、そんなのどうでもいいのに気にする心理はどうして?

f:id:smoglog:20200528133040p:plain

テレビアニメ化して爆発的ヒットのまま、週刊連載は珍しくサクッと最終回を迎えた鬼滅の刃。その作者が女性だった、ということで話題になっていたみたいです。どうもネガティブな方向で。

僕自身はどうでもいいことですし、登場人物の緻密な心理描写からみて、別に不思議ではないとおもいました(男性の少女漫画家もいるし、反論あるとおもいますけど)。

 

マーベル映画のキャプテン・マーベルは、映画の評価に反して、観客動員数が少なく、興行収益としてはマーベル映画としてはいまいちな結果に終わりましたが、その理由が女性ヒーローだからだそうです。

smoglog.hatenablog.com

世の中には、女性が男性よりも優れているわけがない、そうであってはならない、と思っている人が一定数いるみたいです。

こういう心理の元をたどると、性差を根拠にする説があります。

女性は優しくて、か弱く、守られる存在であるというやつです。僕の考えでは、これは男性優位社会による脅迫、抑圧、情報操作、マインドコントロールでしかありません。僕より賢く、強い女性なんて事実、腐るほどいます。しかし、スポーツ競技では男女は分けられ有耶無耶になっていますし、将棋などの世界では女性は男性に勝つことができていません。だぶん、そこで世の中の男性優位論者は溜飲を下げているのでしょう。

 

そもそもどうして、世の中の男性優位論者は、女性の上に立ちたいのでしょうか。言い換えれば、女性をどうしてコントロールしたいのでしょうか。

 

世界には、現状女性がなれない立場というのがあります。家長、天皇、法王など。女性がなれない明確な理由というのは、僕にはないように思えますけど、女性が大変でキツイ立場になれないのは、むしろ楽がさせてあげているんだぜ……なんてはぐらかすように言います。

家長、天皇、法王などなにかのトップに立つことが、男性が女性に変わってやっている大変なものだったとしたら、逆に女性にしかできない大変なことってなんでしょうか?

 

鬼滅の刃という漫画に同調して、藤崎竜さんの封神演義のナタクのエピソードを思い出します。出産されないまま死の運命にあったナタクですが、母の妊娠中に仙人が夢の中に現れ人体改造の結果、ナタクは生まれます。ようやく誕生した息子を溺愛する母に対して、はたしてこの子は自分の子供なのだろうか? 仙人に取替られた化け物ではないか? と疑い、凶行に及ぶ父の姿が描かれています。

 

要するに、自らの血を引き継いたと実感できる母と、誰の子なのか確証を得られない父という構図が、女性を支配して確証を得るために、女性は弱くて男性の庇護下にいないと幸せに生きていくことができない、という大義名分が使われているんです。

血統を引き継がせることが人間に課せられた目的であるなら、それをコントロールしているのは、男性ではなく女性です。言い換えるなら、女性こそが人類の支配者なんです。その事実を受け入れられない人が、男性優位論者と言えるでしょう。

 

話を鬼滅の刃に戻すと、鬼滅の刃に登場する女性たちは……正直、男性優位的です。少年漫画であることのニーズ的にも仕方がないと思いますが、強いキャラクターは基本的に男性キャラで、主人公の妹の禰豆子は、助けだす囚われのヒロインポジションですし、鬼殺隊の女性メンバーも惚れっぽいという如何にもなキャラクター(良いエピソードでしたけど)や、毒という搦め手を使います。

回遊魚のように人気があるうちは連載し続けるという週刊少年漫画にしては、切りの良い丁度いいタイミングで連載完結したことが評価されているようですけど、個人的には炭治郎が鬼化して、彼を助ける一派と倒す一派に鬼殺隊が分派し、今度は禰豆子が鬼殺隊に、戦闘中は鬼化と人化をコントロールできるハイブリッド的な感じのガールズチーム的な第二部を期待しておりました。

ちなみに最終回はまだ読んでません……。

 

 

 

smoglog.hatenablog.com

smoglog.hatenablog.com

smoglog.hatenablog.com

smoglog.hatenablog.com

smoglog.hatenablog.com

smoglog.hatenablog.com