画像ソース:Andy Rubin (@Arubin) | Twitter
先日、マイクロソフトの2画面分割スマホ「サーフェス・デュオ」が気になるって記事書きましたが、今度はエッセンシャルから、気になるスマホがチラ見せされました。
エッセンシャルのCEOは、アンディ・ルービンさんです。ゼネラルマジック社の初期メンバーで、アンドロイド社のCEOでした。アンドロイド社がグーグルに買収され、陣頭指揮をとってアンドロイドOSをリリース。アンドロイドの父って言われるのはそれが由来。退社の後に立ち上げた会社がEssentialです。
Essentialでの最初のプロダクトは、EssentialPhoneという携帯電話でした。個人的に、今のスマートフォンのデザインのフォームファクタの完成形と言って過言ではない美しい製品で、めちゃくちゃ欲しいプロダクトでした。日本で正式に販売されたときには型落ちで、残念ながら手にする機会はありませんでした。
Essential Phone 128 GB Unlocked with Full Display, Dual Camera ? Black Moon [並行輸入品]
- 出版社/メーカー: Essential
- メディア: Unlocked Phone
- この商品を含むブログを見る
世界的に見ても、販売実績は芳しく無く、一年経たずに投げ売り状態で、予定された2世代目もキャンセルされてしまいました。グーグルの退職理由がセクハラ、退職金が毎月2千万円などのスキャンダルも相まって、会社を畳んで、このまま引退しちゃうのかな……なんて思っていたところ、今回の発表です!
詳しいスペックは例のごとくわかりませんが、この見た目です! Xperia1の21:9を超える超縦長ディスプレイ。キワモノですね! 細長い本体は持ちやすそうです。
Essential側は、スマートフォンのUIを再定義する……なんて言っていますが、ある意味、最初からニッチ層向けの製品なんだと個人的には思っています。
スマホはすごく競争の激しい分野で、差別化は開発コストがかかるカメラぐらいしかなく、あとは価格、デザインぐらいでしょうか。現在のスマートフォンの形式において、極限まで完成度を上げたEssentialPhoneが不発に終わり、今までにない形式のスマートフォンを発表するのは、すんなりと腑に落ちました。
今のスマホのトレンドって、画面大型化なんですよね。それって、何でもできる情報端末ってことです。動画もゲームも写真も音楽もバッチリな製品。そのせいで、スマホは高価格化し、タブレットの市場もカニバっている状況にあります。
ProjectGEMの背面カメラは単眼で、その下の窪みは指紋センサと思われます。おそらく、ミドルレンジのスペックで、価格も500ドル程度で、タブレットをあわせて使うにもってこいの価格設定になるのではないでしょうか?
ProjectGEMのアプローチは、通知(ノーティフィケーション)を基本とした製品のように感じました。画面が長細いApple Watchという印象です。
ブロック状に配置されたアプリは、アイコンというよりもウィジェットのようです。アプリを立ち上げることなく、必要な情報をさっと確認する。
小さな画面に表示される通知を見て、もしガッツリと作業したいようなら、PCなりタブレットなりで作業する、そんなコンセプトに思いました。
Essential=必要不可欠……今回はデザインではなく、中身もそういうアプローチなんだと感じました。
UIのコンセプトは、かつてのWindowsPhoneのUIのようです。
あと、忘れてはいけないのは、日本のINFOBARなどにも採用されたIIDA UIです。
そう考えると、ProjectGEMはそう目新しいコンセプトでも奇をてらったものでもない気がします。
必要最小限の情報を取得するためのミニマルな端末。いまでも小さなスマホの需要はありますし、会社規模的にも、ニッチではあるけど絶対に欲しい人はいるところに目をつけたのはすごいです。
よく見ると、フロントはパンチホールになっています。プロダクトデザインも相変わらずミニマルで美しいですね。
カラーリングはProjectGEMという名前に合わせたのか綺麗です。この写真の奥に、透明ケースが見えていますね。
ケースをはめても解消できない、カメラの出っ張りは嬉しくないけど、常に手に持つ端末なので、机に置いて両手で触るというものでもないのでしょう。
独自UIを採用したアンドロイドということで、ネイキッドのアンドロイドを採用していたEssentialPhoneとは異なり、バージョンアップの点で難があるかもしれません。
このUIが動いている動画がないので、なんとも言えませんが、ブロック状に積み重なるウィジェットのスクロール方向が気になります。
現状のスマートフォンのUIって、まだディスプレイサイズが小さかったころの設計をまだまだ引きずっている部分が多くあると思っていて、横幅はともかく縦の方向では、多分片手では届かない。
仮に、上へスクロールするのであったら、自分はアンディ・ルーピン、たいしたことねーな、って思います。なんでかというと、その方向だと一番上のウィジェットに片手でタッチできないから。
逆に下へスクロール(ロールペーパーを引っ張り出すような)場合は、先頭にあるウィジェットは手元に寄せてタッチできます。上にあるアプリも引き寄せて操作することができます。
音声コントロール端末という噂もあるので、詳細が早く出てきて欲しい、楽しみな製品です。