長い(といっても2時間くらい)戦いでした。
先日キックスターターでバックしていた自作キーボード「KUMO」が届きました。
四列45キーしかない超ミニマルキーボードです。
ファンクションキーや数字・記号など、足らないキーはレイヤを駆使します。
一応、出荷時にデフォルトのキーマッピングがされているんですが、日本語キーボードとして使うには、ちょっと使いにくいのです。
例えば、長音「ー」がベースレイヤーにない。他個人的に使いにくい部分がいろいろあったので、カスタマイズは必須でした。
しかし、ガジェットは好きだけど知識もスキルもない、コードなんてhtmlと関連する言語をひと齧り……いや、ひと甘噛した程度。かなりの困難が待っていました。
でも今、僕は慣れないキーボードでこの記事をたたくことができています。
カスタマイズに関して、参考にしたサイトはこちら。
そもそもこのサイトで40%キーボードを知り、たまたま「KUMO」のクラウドファンディングを知ったのでした。
MiniVan Keyboardというのは、「KUMO」の兄弟機みたいなもので、中の基盤はそのまま共通しています。
結果をもうしますと、理由はわかりませんが、途中まではうまく行ったんですが、最後のファームウェア書込がうまくいかず、文鎮化してしまいました。
以下、僕がうまくいった手順です。
上手くいかない状況も合わせて書きます。
Windowsでのやりかたになります。
なんでうまくいったのか自分でもわからないので、教えてほしいとか言われてもこたえれませんが、参考になればと思います。
1.キーマップを作成する
公式サイトのキーコンフィグページにアクセスします。
http://qmk.thevankeyboards.com
このページでデフォルトのキーマップが確認できます。
一番上の選択窓からMiniVanを選択します。
zonesの項目でライトハンドをarrowにすると物理キー数が変化します。
僕はキー数の一つ多いarrowにしています。
次にIndicatorsの項目です。
ここはレイヤーのLEDランプの管理ができます。
色、発光箇所を設定できます。デフォルト設定でレイヤー3を選択すると、2つ目と3つ目が同時発光するのは、これが理由。
自分はベースレイヤーとレイヤー1、レイヤー2の三枚にしました。
あとはポチポチとマウスで自分の思う最強キーマッピングをやっていきます。楽しいです。
自分はこんな感じにしました。長音の追加、左親指スペースキー、右親指エンターキーー。レイヤーはトグルボタンです。
エンターキーとスペースキーの隣は入力変換にしてMACに似た環境にしたんですが、英数字ボタンがうまく機能しません。
レイヤー1は数字と記号。
レイヤー2はゲーム用で、WASDを方向キーにして、ファンクションキーをまとめました。
「TRANS」は上位レイヤーと同じキーになります。
キーマッピングできたら、Build Firmwareのボタンを押します。
すると、「.hex」という拡張子のファイルができます。
2.Flipでファームウェア書込(失敗)
2-1.Atmelから「Flip」をインストール
アトメルという会社は、マイクロコントローラやメモリなど半導体を作るメーカーみたい。
Flipは、USBからフラッシュデバイス(今回の場合はキーボード)をプログラミングできるようにするソフトウェアのようです。
Windows用は二個あって、容量のでかい方はJavaランタイム環境が統合されたもの。なんのこっちゃと思って軽い方インスコしたら動かなかったンゴ。
2-2 デバイスドライバ をインストール
キーボード本体をつないだ状態で、裏面のリセットボタンを細い棒で押します。
注意! これでデフォルトのキー配置が消され、次にファームウェア書込しないとキーボードとして使えない状態になります。
デバイスマネージで「ほかのデバイス」から「ATmega32u4」を選択、マウス右クリックで「ドライバー更新」をします。
「ATmega32u4」っていうのは、キーボードの中に入っているチップのことです。
「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索」を選択し、前項でインスコした「Flip」の場所を指定します。「サブフォルダーも検索」にチェックが入ってることを確認します。
2-3 ファームウェア書込
一番左の半導体チップアイコンから「ATmega32u4」を選択。
キーボードの裏ボタンで再度物理リセット。
USBアイコンでポートを開く。
右から三番目の本のアイコンで「 1.キーマップを作成する」で作成した「.hex」ファイルを読み込む。
Operations Flowの4つの項目すべてにチェックが入っている状態で「Run」ボタンを押す。
最後に [Start Application]を押す。
これでファームウェア書込が完了し、キーボードがうご……うご……
動かないーーーーー!!
なんで駄目なのか自分にはわかりませんでした。
MiniVanじゃなくてKUMOだから? 僕の環境特有の問題でしょうか?
3.QMK Toolboxでファームウェア書込(成功)
キーテスターと化けた、オプション送料込みで約二万円の僕のキーボード。
途方に暮れ、ネットをさまよえる。
やがて、自作キーボードについて、指南書となったアスキーのKTU氏の自作キーボー道にヒットしました。
https://ascii.jp/elem/000/001/612/1612870/index-8.html
ここで「QMK Toolbox」が紹介されています。
KUMOの裏面には燦然と輝く「QMK Firmware」のロゴが!
同じ名前の「QMK Toolbox」ならいけんじゃねー? とチャレンジしてみました。
ここでダウンロード。
特に設定はないもしていませんが、普通に認識してくれました。「2.Flipでファームウェア書込」のときにやったことが影響しているのか不明です。
「Open」ボタンで「 1.キーマップを作成する」で作成した「.hex」ファイルを読み込みます。
「Microcontroller」の項目を「ATmega32u4」を選びます。
キーボードの物理リセットボタンを押すとなにやら黄色い文字が表示されます。
そして「Finish」を押すと……
なんか書き込まれてる!!!!
こうして無事ファームウェア書込ができました。
良かった……!
使用感について ファーストインプレッション
一度で理想のキー配置ができるわけないので、このあと数回ファームウェア書込しましたが、問題ありません。
現在、約3,000文字打ち込みましたが、なかなか慣れが必要だと思います。親指エンターキーとかレイヤー移動で。
でも楽しいです。
クリッキータイプのスイッチにしましたが、音はそこまで気にならず、とても気持ちが良いです。
PLANKのような直列配列キーボードに憧れる気持ちはまだありますが、とりあえずこのキーボードで満足しています。
キーキャップのカスタマイズなどで今後も楽しみたいです。
手っ取り早く40%キーボードがほしいという人には、完成品のこちらがおすすめ。ぶっちゃけ文鎮化したら買おうとしていました。
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