最近、ディズニーかマーベルの映画ばかり見てたので、無性に邦画が見たくなり、見てきました。
ちなみに原作の小説版は読んでいます。
映画もとても良かったです。
小説版のファンも納得の内容なのでは。
少しストーリーの流れが違う(よね? ちょっと小説の内容があやふや)ので、最後までハラハラしました。
原作の和田竜さんの歴史小説は「のぼうの城」、「小太郎の左手」、そして今回の「忍びの国」と見てきました。
自分が思う、この3作の共通点は、「主人公の影」の薄さです。
その逆に脇を固めるキャラクター達が誰も彼もアツくてカッコイイ。
これが一人だけだったら「主人公を喰ってしまう」ことになるんですけど。
忍びの国でも、日置大膳、シモ・ヘイヘ……じゃなかった下山平兵衛を筆頭に、北畠具教、天下人信長の小倅信雄、アクの強い伊賀上忍たちと、良い奴、悪い奴も芯が通ってる。
原作では、武将のカッコつけ方にすごく重きを置いている気がします。
それが武士道なのかわからないですが、とっても粋なんです。
映画でもそういうシーンが度々あって、目頭が熱くなりました。
ヒロインのお国さんも良かった。
世間知らずで、理想主義者なんですけど、良い意味で今っぽいというか、そういう感じが配役に合っていた気がします。
主人公の無門ですが、小説を読んだ印象では、後半になるまで得体の知れない人物像がなかなか掴めないキャラクターで、なかなか難しいキャスティングだったと思います。結果として原作とも異なるキャラクター付けに感じましたが、これは正解だったのでは。
この映画でケチを付けるなら衣装とCGですね。
まず、衣装ですが、原作では当時、忍び装束というものはなく、見た目は農民そのものだったという史実に基づいた描写ですが、映画では映画的なわかり易さを優先したのか、忍び装束が登場しました。それは致し方ないとして、それで衣装の予算が倍になってしまったのか、武将の甲冑が安っぽかったです。日置大膳の鎧なんて細かな装飾が絵であることが、映画のスクリーン上でも丸わかりで、ブルーレイで高解像度のモニターで見たら、お遊戯に見えてしまうのではないでしょうか。
次にCGですが、やっぱり日本の映画はこの部分が弱い。
どんな凄いシーンでも、CGじゃん、ってなると冷めてしまいます。
合戦の無門の殺陣は、最高にシラケました。
撮影に時間がかかるから安易にCGに逃げているって感じがして。
あと、キャッチコピーは、小説版のじゃないかな?
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