公開初日のレイトショーで見てきました。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックスです。
いい映画でした。
ワクワクする冒険とスカッとするバトル、ほんのりとしたロマンス、じんわりする友情と家族愛のストーリー。
以下、ネタバレ感想です。
良い映画でしたが、前作ほどノリが良かったとは思いませんでした。
うーん、普通にいい映画だったな、という感想。
具体的に言いますと、前作みたいに他の映画で見たことのないようなシーンと言うのがあまり無かったですね。例えば、強敵の前で、いきなりダンスしちゃうとか。思わず、こんな展開でいいの? とびっくりするような感じが無かったというか。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー節が2割減という感じ。
やたらとベビーグルードの可愛さ押しをしてくるのも、なんだかなーと思いました。ラストの爆弾を押すシーンは、あれだけ「押すなよ、押すなよ」やってて、あっさり押さないってというのも捻りのない気がしました。
ヨンドゥがなぜスターロードを父に渡さなかったのか、そしてスターロードの裏切りを毎回許してしまうのか、父の正体など、前作の伏線が回収されました。また「スターロード(星の王)」という中二病的ネーミングが、現実になってしまうのも、映画的でよかった。神の凄い力を手に入れたのに、結果的に全てをあっさり失い、タダの人になってしまうという展開もアツい。
今回のテーマとして、「仲間と家族の絆」というものがあると思います。幼児化したグルードとの関係。似た者同士故に反発しあうスターロードとロケット。人質としてお互い戦わせられ、姉妹間の愛情を知らなかったガモーラとネビュラ。掟を破ってしまい、仲間と疎遠になってしまったヨンドゥ。本当の父エゴと育ての父ヨンドゥ。この盛り込み過ぎな状態を綺麗にまとめ上げている感じは凄いと思いました。
1点、心残りがあるとすれば、今回はヨンドゥにフォーカスした作りになっているのですが、エゴの方ももう少しちゃんと描けていればよかったと思いました。
エゴは自分の目的の為に母や息子を犠牲にする酷い父です。しかし、マンティスという感情を読んだり変化させる能力をもつキャラクターを保護して、自分の眠らせる手助けをさせます。物語の展開としては、彼女がいることで危機を脱するわけですが、どうして、そんな弱点となる彼女をエゴは保護していたのでしょうか。それは、息子の事を考えると眠れないからです(本当はどうかわからないけど)。その名のとおり、エゴの塊、とんでもない父だった彼も、後悔があったということ。良心もあったんです。
スターロードは最後までエゴを「酷いやつ」としか思ってなかったと思いますが、ラストバトルで一方的にボコボコにするんじゃなくて、マンティスの感情を読む力を使って「隠された本心」を暴く展開にすれば、もっと深みが増したのではと思いました。
銀河の命運をかけた戦いにしては、誰の知るところでもなく、宇宙の果てでヒッソリと雌雄が決したのも、なんか地味でした。
今回も吹替版でみましたが、シルベスター・スタローン役のおそらく本職の声優さんでしょうが、すごく聞き取りにくかったです。固有名詞を喋らせると、何言ってんのかわからない。次回は彼がよく出てくるみたいなので、吹き替え派の僕も、次回は字幕かなぁ。話と映像が良くわかるから吹き替えで観るので。
グルートは字幕版ではおそらく全部「アイ・アム・グルート」だと思うけど、吹替版だと「僕はグルート」「俺はグルート」と変わる。
前作、ラストに往年のヒット曲がセルフリミックスされたテープが渡されるのですが、今回もそのシーンがありましたね。今回はテープではなく、なんとマイクロソフト社のMPプレーヤー「ZUNE」でした。ZUNEはAppleのiPodに対抗してマイクロソフトが出したプロダクトでしたが、市場では一瞬でなくなってしまいました。販売されたのはアメリカとカナダのみ。マイクロソフトの会長ビル・ゲイツの息子ですらZUNEを使わずiPodを使っていた、というオチ。遠く離れた宇宙では、ミュージックプレイヤーのトレンドも異なるようです。レイトショーで笑ってしまったのは、たぶん僕だけでだったみたいです。
最後にタイトルについて。
原題「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvol.2」をリミックスと改題した配給会社のノリがイケてない。vol.2にしなかったのは、続きモノと思われなないようにしたためと考えます。前作を知らない人が「2か、1を見てないしやめとこう」と思わなれないようにしたんでしょうね。だっせぇなぁ。
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