smogbom

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ブッシュクラフトナイフ(プーッコ)を砥ぐ/6年ブランクのナイフ研磨

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前回記事に続きまして、ナイフ研ぎです。

僕は研いだ気になっていましたが、全然駄目だったということで、弟に研ぎ直してもらいました。弟は、5年の実務経験を持つ元大工。辞めて6年のブランクがあるため、上手に研げるかわからないとのことです。

前回記事→ブッシュクラフトナイフ(プーッコ)を研ぐ/はぢめてのナイフけんま - smogbom

 

 

 

◯まずは砥石

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上の写真の右から2つは中砥用で、左の白いのが仕上げの8000番の細かいものになります。

天然砥石ではないかぎり、砥石一つで刃物を仕上げるのは難しいみたいです。

天然砥石を手に入れようとしても、現代では天然砥石は採り尽くされてしまって、良いものは超高級品です。手軽に手に入るセラミック砥石やダイヤモンド砥石が数千円の世界なら、十万円以上するモノがあるそうです。

天然砥石は、最初は目が粗いのです。砥いでいると砥糞(とぐそ)という黒い汁が出てきます。この中に含まれる粒子がどんどん細かくなっていって(人工砥石では細かくならない)、仕上げ研磨レベルまで一つの砥石で仕上げることができるそうです。この話を聞けただけでも、記事になるなぁと思いました。

 

◯作業開始の前に

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中砥からでいいだろう、ということで、3000番からです。まずは、砥石を水平にするため、800番のダイヤモンド砥石で削ります。プロっぽい。

 

◯削り始め

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スカンジナイフは、グラインドが真っ直ぐだから砥ぐのは簡単だよ、とネットの知識で言ったんですが、頭を傾げてキチンと砥げないと言います。よっぽど僕の研磨が下手くそだったんでしょうか。

 

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ダイヤモンド砥石でもっと根本から研ぎ直しにします。

何年も砥いでないと、感覚が鈍るようで手がブレてしまっているのが分かるとのことです。

大工で使う道具は、ノミやカンナなど片刃のもので柄は取り外せるものですから、勝手も異なるようです。

 

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バリが出てきました。写真はフォーカス合ってませんが……キチンと刃に当たると、刃返りと言って、金属の剥離が起こり反対の面がザラツキます。逆に言うと、コレが出ない限りは砥げておらず、見当違いの部分を磨いているということです。

 

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柄の一部が砥石の台に当たるということで、違うものに変更。かなり研ぎやすくなりました。しかし、僕の研ぎが下手くそすぎて、修正が難しいようです。

 

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とりあえず、中砥に移ります。慣れないうちは、研ぎのストロークを小刻みにするといいそうです。その分、砥石は一部分だけが削れるので消費が激しいそうです。

 

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仕上げ。刃ができてるかな? と少し自信なさげ。

この砥石は名前を忘れてしまったそうですが、当時は大工仲間の中で一世を風靡した砥石だそうです。

 

◯完成

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▲正直、納得行く仕上りではない、とのことですが、この輝き!

木端を削り、コピー用紙を試し切りしましたが、切れ味も良くなりました。

まともな砥ぎができるまで、最低2年必要とのことですが、僕も頑張って砥ぎを上達させたいですね!

仕舞う際、今度は錆びないようにオリーブオイルを塗って、食品包装用ラップに包みました。