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WWDC直前! 予想とフラットデザインについて考える。

◯WWDCとは

WWDC (WorldWide Developers Conference) は、毎年カリフォルニアにおいて開催されるApple主催のデベロッパー向けイベント。NDAがあるため、ほとんどのカンファレンス内容は開催後も一定期間秘密。また、例年プロシューマ向けのハードウェア・ソフトウェアや次期Mac OS Xの概要などが発表されることが多いため、デベロッパーのみならず全Macユーザが注目するイベント。 2013年は6月10日~14日にサンフランシスコにて開催される。

以上、はてなキーワードより引用。

デベロッパーとは、開発者のことですな。カンファレンスはこの場合は、講演やアップルの中の人とのマンツーマンの質疑応答ができる場という意味だと思います。NDAは守秘義務的なことだと思いますが、横文字を変に使いすぎるな、はてなキーワードは。

開発者向けのイベントがなぜ我々消費者に注目されるかというと、新しいOSのプレビューや、時に新しいプロダクトも発表されるからです。

また、その時の基調講演は、アップル社の最高経営責任者(CEO)がスピーカーとなります。前のCEOが、かのプレゼンテーションの名手であった、故スティーブ・ジョブズさんであったため、そのプレゼンはロックコンサート並にエキサイティングだ、と言われていました。代変わって、現在のCEOであるティム・クックさんのプレゼンは、最初こそ朴訥とした口調でがっかりしましたが、回数を重ねるごとに上手になっていっている気がします。そう言う見方も乙なものです。基調講演の内容は、ポッドキャストや、ユーチューブなどで見れます。初代iPhoneの発表は、字幕つきのヤツがあって、感涙モノです。・・・色々とね。


iPhone を発表するスティーブ・ジョブス(日本語字幕) - YouTube

 

今年のWWDCは日本時間で6月11日の深夜2時頃!!

基本、場内は撮影不可なため、文字のみリアルタイムで通訳してくれるサイトを参考にするつもりです。もしかしたら、強制退場も辞さない覚悟で、ストリーミング配信するロックな連中が現れるかもしれません。丁度、次の日は夜勤なので、夜更かししようかな、と思っています。

 

◯ハードウェアは何が発表されるか?

ネット上で噂されているのが、

iPhone5S

廉価版iPhone

第4世代iPad

第2世代iPad mini

iWatch

レティーナディスプレイ&インテル最新チップセット内蔵のMacBook Air

インテル最新チップセット内蔵のMacBook Pro

インテル最新チップセット内蔵のMac Pro

・・・という所なのですが、僕なりの考えを述べたいと思います。

 

◯iPhone5S、第4世代iPad 、第2世代iPad mini

これらは、今回の発表は、かなり薄いと考えられていますね。iPhone5の発表は、そのためのイベントが催され、発表は現地時間で9月12日でした。今回もその辺りかと思います。去年iPhone5にアップデートしたので、賢者モードで静観できます。

5Sは、通年通りのS、つまり、外装デザインはそのままで、カメラ・CPUのアップデードやソフトウェア系の新機能追加になると思います。

iPadについては、処理スピードの高速化と薄型軽量化だと思います。iPad2から無印になりましたが、これって定番化というか、パソコンのように極端な機能変化はありませんよ、という意味と思うのですが・・・呼び方は困りますが。今のiPadレティーナディスプレイモデルと言う名前は、スッキリしないですね。

ipad miniは、レティーナ化の噂です。僕個人の意見としては、レティーナと言う名前が足かせになっている気がします。店頭でminiを触ってみて思うのですが、普通に綺麗に思います。買わない理由がレティーナじゃないから、というのは、アップルからすると、予想していなかったんじゃないでしょうか。そりゃ、より高解像の方がいいに決まっていますが、iPad2・mini用の解像度に、iPadレティナディスプレイの解像度、さらに新しいmini用の解像度が必要となるのはなんか、美しくないのですよね。アプリ開発者も大変だろうし。

・・・はい、iPhone5の4インチ、反対派です(便利に使っているけど・・・)。iPhone MathなんてNO! ですよ。デカイ携帯が欲しいのなら、他のスマートフォンでいいじゃん。少なくとも、今までのサイズを殺してしまわないで欲しいと思います。

 

◯廉価版iPhoneについて

そもそも、それは存在しうるのか、について。

僕は大いにある、と思います。というのも、iPhoneの販売数は、結構、飽和状態なんですよね。日本では、iPhoneが安く買えることもあって、廉価版があってもそんなに変わらないかもしれません。でも、お年寄りとか、これからスマートフォンにしようかな、と言う人向けの選択肢としてありかもしれません。

 

◯レティーナディスプレイ&インテル最新チップセット内蔵のMacBook Air

MacBook Proのレティーナディスプレイモデルが出るまでは、MacBook Airの方が解像度が高かったのはご存知でしょうか。今でも通常モデルは、低いままです。その点を踏まえると、レティーナ化は無いように思います。っていうか、みんなレティーナって言葉にこだわりすぎ。それが自然という風になるのが、本当のシンプルなんだと思う。いい加減、MacBook AirからAirを無くせばいいのに。

 

◯インテル最新チップセット内蔵のMacBook Pro、インテル最新チップセット内蔵のMac Pro +インテル最新チップセット内蔵のMacBook Air

これが、本命とされていますね。Mac Proは在庫が無くなってきているらしいです。iMacは最近アップデートされたばかりなので、望み薄らしいです。

で、インテル最新チップセットの通称「Haswell」ですが、消費電力がかなり抑えられて、今のモバイルバッテリーだと約1.5倍長持ちするそうです。MacBook AirはCore 2 Duo時代が長くて、待ちに待ったIvyBridge MacBook Air(13' 128GB)に飛びついたクチなんですが、やっぱりメインPCとして128GBで戦うのには無理がありました。動画編集したり、RAW画像を現像するのにもキビキビ動かない時があるので、アップデートしたいなあ。

 

◯iWatch

スマートウォッチの開発は各社噂されていますね。今回のカンファレンスでの発表は無いとは思いますが、まず、発売日には手にしようと考えています。

できれば、ディスプレイ付きで、2万円以内で、Jawbone UPとかナイキのフィーエルバンドのような、ライフログ機能がついていると最高です。

 

◯ソフトウェアについて

コレは確定していますね。

Mac用のOS10.9とiOS7。すでに会場には横断幕(リンク先:ギズモード・ジャパン)がかけられています。

OS10.9は、10.7のライオンが最後のOSXと噂されていましたが、順当に世代を重ねていますね。それだけOSの完成度が高いと言うことでしょうか。名前は、何ていうネコ科の動物になるのでしょうか。どうなるにしても、僕は直ぐにアップデートします。価格も恐らく2000円ぐらいでしょうし。10.4のままアップデート代をケチったら、アップデートできなくなった悲劇はもう繰り返しません。

 

◯iOS7とフラットデザインについて

iOS7は、もともとiPhone OSと呼ばれていた最初のバーションから初めて大幅なデザインの刷新が行われるとされています。原因は、パチンコガンダム駅で一役有名になったアップル内製のマップのゴタゴタの責任を負ってスコット・フォーストールさんが会社を追われたことと、スティーブ・ジョブズさんの死でしょうか。今までのiOSのデザインを占めていた金属、木、皮、布などの質感を再現していたデザイン手法は、彼らが愛したものだったと言われています。そんな二人が退場し、今回、iOSのデザインのテコ入れに乗り出したのは、アップルの製品のプロダクトデザインを総括するジョナサン・アイブさんです。

正直、僕もiPhone5を手にした時、そのプロダクトデザインと乖離していると、ソフトウェアデザインに感じていました。(過去記事:iPhone5 レビュー2:iOS6編

アプリケーション間で、チグハグなんです。iOS1(iPhone OS1)のときは、まとまっていたものが、世代を重ねるごとに装飾過剰になっていったように感じます。かつて、アップルは、パソコンとOSを一括して販売することの理由を、ハードとソフトのシームレスな一体感の為としていましたが、今や、それは言えなくなっていってきている気がします。客の言う”もっと速い馬を!”の声に流されている。

 

で、今回はフラットデザインに生まれ変わろうとしているとされています。奥行きを極力廃し、幾何学とカラー、フォントなどの単純な要素によるデザイン手法です。例に上がるのが、WindowsPhoneやwindows8のメトロ(・・・と呼ばれていたけれど、商標登録上使えなかったのに、別の名前が定着しなかったんですよね)が浮かび、おいおい後追いかよ、などと嘆く人がいますが、表層的なスタイル、一時的な流行ではないと僕は思っています。

 

かつて、パソコンが無かったころ、この新しい道具の仕組みを、いかに一般消費者に伝えるか、開発者は苦心していました。そこで考えられたのが、既存のモノに置き換える方法でした。例として、作業スペースをデスクトップ(作業台)、そこに飾る絵を壁紙、データなどをまとめておくフォルダ(書類ばさみ)、不要となったデータを捨てる領域をゴミ箱、パソコンを介してインターネット間でやり取りされるデータをメール(手紙)…などです。今のiOSのデザインって、この方法を流用しているんだと思います。今では、パソコンは目新しい道具では無いので、そうゆう〇〇風なテクスチャは全く不要な装飾でしかありません。我らが導師(グル:スティーブ・ジョブズのことです)も、そんな過渡期の人ということです。

 

フラットデザインになって何が心配なのかというと、やっぱりダサくなってしまわないか、ということだと思います。装飾する要素が少なくなる分、デザインは難しくなります。足すことより引くことの方が難しいのです。

僕は、昔、派遣社員として、某社の広報&Web担当部署に居たのですが、とあるバナー広告の作成を上司から承りました。バナー広告は、サイズは48×120pxの大きさでした。こんなサイズですから、背景はシンプルに1色、w5の小塚ゴシック体で内容、そして、きっちりしたスタイルを壊す要素(注目してもらうために)クレヨンで描いたようなアドビのイラストレーターのブラシで、赤い線を引いて、完成。

バナーを上司に見せました。

「なんですか? これは? こんな単純なもの、子どもでも作れそうなモノがデザインなんですか? もっと時間をかけて凝ったモノを作ってください」

・・・と言われました。もちろん、そのバナー広告は、デザイナーとして生計を立てている人が見たら、お粗末なモノだったのでしょう。きっとその上司も、今回のWWDCの横断幕(バナー)を見たら、文句言わないでしょう・・・。

かわりにOKを貰ったバナー広告は、背景は写真が使われ、文字が目立つように白で縁取られ(写真は何だか分からない)、クリック!とか言う文字が派手に装飾され(何が一番重要か分からない)、サイトの片隅に置かれたとき、他の要素に埋没してしまいました。

そんな過去の苦い思い出を思い出しながら、WWDCを楽しみにしています。