
AIと共に書いた異世界小説、公開します。
赤と青、二つの月が支配する世界。
月の神々は、人を四つの性に分けた。
男の前衛と後衛、女の前衛と後衛。
戦争では「正しい組み合わせ」だけが許された。
掟を外れた者たちは弾圧された。
百年たった今も、差別は形を変えて残っている。
そんな世界に、ひとりの異邦人が迷い込んだ。
月の巡りとともに〈前衛〉と〈後衛〉が入れ替わる。
世界一めんどくさい体質。
「前衛っぽく振る舞え」
「後衛らしくしろ」
言うことは月替わりで、どれも正解じゃない。
それでも、その足取りは止まらない。
周りはうるさいけど、心の奥では冷めている。
偽りの平等と、見えない線引き。
これは、月に照らされた“多様性の国”の物語。

AIと人間の、果てしない“共作”の旅
今回の小説は、AIとの共作で書き上げました。
最初は「設定とプロットを考えたら、あとはエンターキーをッターン! で完成や!」
……なんて思っていました。ところが、ぜんぜんそんな簡単じゃなかった。
AIに全部任せるのは、むしろ難しい。
構想の根っこは数年前から温めていたので、そこからAIと一緒に世界設定を練り、
プロットを組み、AIに弱点と強みを評価してもらい、何度も再構築しました。
下書き(完成度30%くらい)を僕が書き、AIが添削し、それをまた僕が直して、AIがもう一度添削する——そんな推敲のループを延々と。
人とAIの間にある境界線が、少しだけ溶ける。
それもまた、この小説のテーマと重なっていった気がします。

物語のテーマと背景
内容としては、男女の役割や多様性を、
「前衛」「後衛」という架空の性別の仕組みで描いたファンタジーです。
ジェンダーやポリコレといった現代的なテーマを下敷きにしつつ、
決して説教臭くならないよう、エンタメとして楽しめる形を目指しました。
いわば、「相手の気持ちを本当に理解できる世界とは何か?」という実験です。
最近の創作界隈で感じた“正しさ疲れ”や、“語りづらさ”へのもやもやも、
全部この世界にぶつけています。

執筆の裏側
執筆期間は約一か月半。9月末に書き始めて、11月半ばで完成しました。
本編は全12パート、総文字数14万字ほど。
ライトノベルとしてはちょっと多めのボリュームです。
さらに、本編のあいだには「AIとのやりとり」をまとめたオマケコラムも挟んであります。
物語だけ楽しみたい方は読み飛ばしてOK。
執筆の裏側を覗きたい方は、メイキングとしてどうぞ。

発表にあたって
小説を書くって、自分の内側をさらけ出す行為です。
恥ずかしい。キッツい。でも出したい。
「smoglog」名義で出すのは正直ちょっと勇気がいりました。
でも、無反応なのはもっと悲しい!
なので、もし少しでも面白いと思ったら、
感想や一言でももらえたら嬉しいです。
あなたの反応が、次の物語への魔力になります。

タイトルについて
『XXX and the 異世界』
――伏せ字部分には「性別」を意味する英単語が入ります。
発音は「ピー・アンド・ザ・異世界」。略してピーせか。
昨今の創作物への“過剰な検閲”への皮肉を込めたタイトルです。
笑いながらも、ちょっと考えてもらえるような、そんな名前にしました。

クレジットと公開情報
※本作の構想および文章の一部にAI支援ツールを使用しています。
ただし、最終的な構成・文体・表現はすべて作者によるものです。
AI使用の意図は、作者の技量を補うだけでなく、
AIという存在を作品構造とテーマとの相乗効果を狙ったものです。
※全12パート執筆済み。
本編+オマケコラムを毎日1パートずつ公開していきます。

本編はこちらで読めます。
XXX and the 異世界 - smoglog|Nolaノベル
Nolaノベル XXX and the 異世界