今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」
もう年末ですね。年賀状書いてますか。
皆様もお気づきかと思いますが、僕はあまり人付き合いの多く無い人間です。
親類縁者を抜きにすれば、毎年の年賀状のやり取りは片手で足りるくらいです。
人間関係の希薄な僕ですが、それでも人間社会に溶け込もうと、去年届いた年賀状があれば、こちらから書く法則で、年賀状は欠かさず書いてきました。関係を辞めるイニシアチブは相手に委ねてきたのです。
先日、毎年律儀に年賀状を送ってくれる友人と遊んだのですが、その時に「今年で年賀状やめるわ!」 と言われました。
とどのつまり、年賀状のやり取りが無くなるということは、年賀状の生産コスト、輸送コスト、人件費など、やり取りする2人分の無駄がなくなり、地球がキレイになるのです!!! SDGs! SDGs!!!
一方、一緒にいた一人の友人が「自分もそうしたいけど、年賀状でしか生存確認できない知り合いがおるんや……」 と言っていて、その理由ももっともだと思いました。
そんな会話を耳にして、友人との談義から妄想の世界に旅立っていきます。……こういう瞬間が頻発してしまうのが僕の人間関係の希薄さに起因しているような気がします。昔の恥ずかしいエピソードを、人前で思い出して「きィええええええぇーーーーー!」 と発狂してしまうのです。引くわ。
話を戻すと、その時自分の脳裏に浮かんだ人物は前職の同僚のことでした。
僕とは違って非常にできる男で、しかもとても男前で、僕が持ってないもの全てを持っている憎らしい男でした。
僕と彼は、同じ非常に性格の歪んだパワハラ気質の上司の元でシゴカれる戦友でした(現場は違うので、一緒に仕事をしたことはない)。
彼は仕事を愛しデキる男したが、その分高い理想を持つ完璧主義で、上司の曖昧な指示に悩み(まじでなんの説明もなく現場について「じゃ、後頼むわ」 と言って何処かに言ってしまうレベル)、理不尽な叱咤に心が病み、最後は自ら死を決意するほど追い込まれ、なんとか踏みとどまって、長い休職期間の末に退職して、今は別の仕事で活躍していて、結婚し子宝にも恵まれて幸せに暮らしているようです。
一方の僕はというと、僕のミスを下請け関係各社がズラリと並ぶ朝礼の場で、さらし首の上になじられ、「いや、あんた社長の前では、上司である私の責任である(キリッ)」って言ってたやんか……白目向いて、自分が申し訳ないという気持ちよりも、「こいつマジクソやな……そや、ここで発狂したらどんな反応示すやろ?」 と、もうどうでもいい気持ちになって、その朝礼の場所から無言でその場を離れて、「うわああーーーーあああああーーーーー!!!!!」 と絶叫してみました。
あたりは騒然。
戻ってみると、みんなびっくりして、一言も言いません。
上司は挙動不審になって、キョロキョロしてます。
めっちゃ面白い。
自分はケロリとして、朝礼を続けると、すごい空気のまま、朝礼が進みました。
その後、上司は僕の名前を呼び捨てから〇〇君になり、腫れ物扱い。
「こいつ、マジ俗物やな……」 と呆れます。
上司のいない休憩所で、下請けからは「びっくりしたけど、マジスカッとしたわ」、「あんなん上司の態度じゃない。見てて無茶苦茶ムカついた」、「何が私はまっすぐな男だやねん。自分からしか真っ直ぐでも、こっちからみたら歪んでんねん」、「ダブルチェックで数値確認すれば上司のあいつが防げた」、「でも君、ミスはミスやで」 と温かい態度で迎えられました。
上司も同僚も僕も退職し、上司とは駅ですっかり白髪になった姿をチラリと見た記憶がありますが、同僚とは何度か飲みにさそってもらい、次第に疎遠となりましたが、年賀状だけはやり取りしていました。
年賀状を辞めるという選択肢を提示され、それだけが後ろ髪引かれるものだったんです……。
うん、年賀状辞めよ。
そりゃ、友人無くすわ。
いやいやいや、ちゃんと代替案考えてますから!!!!
それを電話で伝えます。
ペラ紙1枚よりも声でやりとりする。
年賀状という細い糸でもつなげておこう、という気持ちがあるんですから、電話のほうが心の交流はあると思うんです。
電話……電話……電話かぁ。
……ちょっと億劫だな。
結局なにもせず年賀状送るに一万ペリカ!