儚くとも美しい幽玄耽美で退廃的世界……卓越した作家性を感じるフィギュア原型師といえば、僕の中で植物少女園・石長櫻子氏です。
美少女フィギュアを買ってる人なら、その作品を見れば「知ってる!」 なること請け合いの人気作家です。
ワンフェスでテーブルへ向かうとそうそうに完売していて、見本を指を咥えて眺め、買えたとしても自分では繊細なパーツを組むことが出来そうにないと諦めて、ガレージキットを購入する機会はこれまでありませんでした。
商業作品は、明石さんと鬼龍院皐月は購入しようかめちゃくちゃ考えたなぁ……。美少女フィギュアはきっと持て余してしまうと考え、購入には至りませんでしたが。
そんな植物少女園さんが、個展開催と同時に作品集が刊行されるということで、購入しました。
※画像は過去のイベントで撮影させていただいた作品です。
自分のイメージは、肋骨が浮き出るくらいに痩せた体付きの少女の造形が得意という感じで、エロティシズムよりも死や鬱な雰囲気が漂うダークな雰囲気を魅力的に感じています。
一覧として網羅された歴代作品をみると、僕のイメージにはなかった、健康的な明るい作品や、肉感的はバインボインなナイスバディな美女の造形もされていたんですね。
あと男性のキャラクターも。衛宮士郎の筋肉めちゃくちゃカッコいいと思いました。
活動期間約20年の軌跡、驚くべきことに初期の作品から一貫した植物少女園イズムを感じますが、オリジナル作品と商業作品を交互に作る中で、相互作用によって技術が高まったそうです。
作品集には60点ほど掲載。単純計算、20年間の期間で、丁度夏冬のワンフェスに新作作ればそんな数になるのか。
1作品毎に数ページかけて大きな写真が掲載されており、文字は少なめで、絵から感じろ、学べ、という感じです。
表紙の新作については詳しく原型から複製、彩色までの工程が語られています。
そんな秘密が……!