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エルデンリングPC版クリア-四半世紀ぶりに人生のベストゲームが増えた※後半ネタバレ含む

文章によるネタバレは、先に警告を入れる。画像によるネタバレに注意されたし。

エルデンリングは、いわゆるソウルライク・アクションゲームの開祖であるフロムソフトウェアの最新作だ。

これまで培ってきたソウルシリーズのゲームメカニクスを受け継いで、現代AAAゲームのトレンドであるオープンワールドを取り入れた集大成的作品となる。

アイテムのフレーバーテキストや環境ストーリテリングによる断片的なストーリー展開が特徴で、神話をゲーム・オブ・スローンズ原作者のジョージ・R・R・マーティンが手掛けた。

これまでフロムソフトウェアのソウルシリーズを、自らのゲームの腕に自信がなく避けてきたが、完全な杞憂であった。自分のこれまでのゲーム観を一新し、人生のベストゲームを四半世紀ぶりに増やすことになった。

最高のゲームとは、10代の多感なころに遊んだアレとアレ、と固定されて更新されることはない、と頑なだった過去の自分はもうない。ある意味、未来のゲームへの期待に色褪せてしまった自分は、もうないのだ。

これだけは断言したい。エルデンリングは、ゲーム下手お断りのゲームではない。あなたがもし、アクションゲームが大嫌いで、料理でいうなら口にしただけで吐き出したくなるというほど適正がないのならおすすめしないが、アクションゲームは苦手だけど嫌いじゃない、そんなあなたにこそ最適のゲームだ。

 

固定されてしまった人生のベストゲーム

今年で40歳になるおっさんゲーマーである僕にとって、人生のベストゲームというと、10代のころのゲーム体験が大きい。その体験が自分の趣味嗜好の成形に大きかったゆえに、心のなかの"人生のベストゲーム棚" を占有してしまっていたのだ。

大人になってからも、素晴らしい作品に触れているのに、どうしても思い出補正されたベストゲームに勝てなかった。

 

ところが、エルデンリングは違った。

美しくも恐ろしい魅惑的なフィールドを散策し、断片的で全容の知れないストーリーを思索し、プレイヤーをおもてなそうとする気のない、褪せ人絶対殺すマンな敵たちに打ちのめされ、息も切れ切れになって打倒して歓喜するたび、初めてゲームをプレイした時のような気持ちになった。

 

いつしか、自分の心の中に、新しい人生のベストゲーム棚が設置されていた。

過去の人生のベストゲーム棚はそのままで良いじゃない、また新しい面白いゲームが探せる、大きな転換期をエルデンリングは与えてくれた。

 

エルデンリングは他のゲームと比類のないくらい革新的である

巷のレビューに目をすると、やはりゼルダの伝説ブレスオブザワイルドとの比較がある。

人生のベストゲーム棚が新設された僕にとっても、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドは、その棚に納めるに相応しい傑作である。ここに異論を挟むつもりはない。

 

しかし、革新性については、ゼルダの伝説BOWのほうに軍配が上がるとする評価が多いように思える。

ゼルダの伝説BOWの革新性は頷ける。これまでゲームになかった物理エンジンを備え、プレイヤーの想像力に無限に答える創造性を得た。これはたしかに、今までに無かったことだ。

翻って、エルデンリングは、既存のソウルライクなゲームメカニクスに、流行りのオープンワールド要素を加えた、今まであった要素の組み合わせでしかない。

その観点で評価すれば、革新性においてゼルダの伝説BOWに軍配を上げる人が多くなるのを頷ける。

 

だが、ゼルダの伝説BOWに不満がないわけではない。

祠、コログ探しなどのパターン化されたイベント、種類の少ないモブ敵(倒しても報酬がない)、物語要素の希薄さ、などが相まって、広いフィールドがどこか空虚な気持ちになってしまった。

何度も言うが、オープンワールドの課題のひとつに、物語との相性の悪さがある。メインストーリーが分断され、かさ増しされたつまらないサブイベントがスタックして、本来自由であるはずのフィールドを、イベントマーカーに先導されるままになってしまう。

エルデンリングは、この問題点をものの見事に、鮮やかに解決している。

それはクエスト受注画面を潔く廃したことであり、物語を環境ストーリテリングやアイテムのフレーバーテキストによって語るようにしたことである。

 

ここに、ひとつの答えがでた。

オープンワールドはRPGに向いていない。

いわば、従来のリニアで一本道なRPGというのは、小説や映画のようなもので、オープンワールドはオムニバス形式の短編小説集のようなもの。一本の重厚なストーリーを語るのに、オープンワールドが不向きで、困難が付きまとうのは、当たり前だったのかもしれない。

オープンワールドと物語を融合させよう、という無理が、プレイヤーが訪れるまで時間が停止して待ち続けるNPCや、膨大になりすぎて中身が希薄になっていくイベントなどの問題を生んでいるのだ。

昨今の大作は、マーケティングの観点からもオープンワールドを採用しがちであるが、見直す時期に来ているのかもしれない。そういえば、オープンワールドと言いつつ、フィールドがシームレスなだけで話は一本道なゲームが増えているが、それも理由のひとつなのかもしれない。

 

エルデンリングが出したもう一つの回答がある。

それは、オープンワールドはアクションゲーム向きということだ。

アクションゲームとは、移動のゲームである。全方向に自由に移動できるオープンワールドゲームにおいて、移動に面白みを感じるアクションゲームと相性が良いというのは、どうして今まで気が付かなかったんだろうと思うくらい、納得できる。

アクションを主体に、ストーリーを環境やアイテムに配したエルデンリングは、オープンワールドにおけるひとつの到達点といえるし、これを革新性といわずして何を評するか、と個人的に思う。

 

不満点

エルデンリングはアクションRPGである。先に述べたとおり、オープンワールドはRPG向きではないので、やはりRPGの部分で問題がある。

物語はどうしてもNPCが起点となっていて、見逃してしまうことが多かった。アップデートで最低限のマーカーが出たが、たしかに便利な反面、美学としてはちょっと醜く感じる。

一回のプレイで極力取りこぼしを少なくしたいとすると、外部(ネット等)の力が必要となる。

そこで攻略法などを手にしてゲームを遊ぶのと、自分の力で散策して発見する新鮮な気持ちや喜び、どちらがゲームをより楽しく遊べたのかは明白でモヤモヤが残る。

しかし、ソウルライクにおけるRPG的成長要素は、一種の救済処置である。敵が強くて倒すのが困難でも、レベルを上げて成長させれば、難易度を緩和できる。

 

その点で、完璧なオープンワールドとの融合とまでは達成できていないように感じる。

欲を言えば、インターネットの力なしに、自分の力だけで、ゲームの美味しいところが十分味わえるような作りになっていればよかったと思う。これは自分が有効に仕える時間が限られていること、自分の意志の弱さもあると思うが、今後の課題として、ぜひ上手い解決を試みて欲しい。安易にイベントリストを作るなんてことはやめて欲しいが……。

 

もう一つの不満点は武器の強化要素である。

エルデンリングにはたくさんの武器と戦技があるが、鍛冶屋で武器を鍛える要素のせいで、せっかく手にした新しい武器を試しづらくなっている。

製作者側の意図としては、いろいろな武器や戦技を試して、自分なりのベストなビルドを考えて欲しいはずだ。

しかし、一時、環境を席巻した「霜踏み」 のように、製作者側の願いとは裏腹で、実用レベルまで武器を鍛えるコストが高すぎる。無駄を嫌い、ネットを使って全員が同じ強い武器と戦技を使うという多様性のない状態になってしまっている気がする。

 

すくなくとも、強化レベルが25や10もあるのはやり過ぎと感じた。

強化を一時だけで使ってると通常に戻るとか、強化すると全部の武器に適応されるとか、もう少し色々試しやすいようにしてほしかった。そうすれば、敵やフィールドに応じて最適な武器を付け替えるという戦法も取れたように思う。

2周目以降のやりこみ要素としては満足度が高いが、使われない武器がもったいない気がした。

ここはぜひ改善してほしい点だ。

 

ネタバレ自分のプレイを振り返って

出生は盗賊で最初は、技量と信仰に振っていた。竜の祈祷が強そう、と思ったのだ。しかし、最近のアップデートが入るまで、祈祷は弱かった。メイン戦技は無敵の盾で、夜騎士のフレイルを両手持ちで霜踏みで戦っていた。補正が入らないのに、霜踏みメインで戦った。

すぐに無理に思い、生まれ直して技量と知力をあげ、名刀月隠をメイン武器とした。中距離で戦える戦技は使い勝手が良かったし、ヒットアンドアウェイ戦法に必然的になるので、バトルの緩急をつけることができない下手くそには相性が良かった。

このビルドは気に入っていたが、霜踏みのように神秘出血ビルドがナーフされる前に体験しておこうとおもい、エレオノーラの双薙刀と神肌剥ぎの二刀流になった。連続攻撃が気持ちいいし、出血ダメージで戦闘時間が短くできるので、下手くその味方であった。

このころになると、攻撃タイミングもだんだんと読めるようになり、初期のころ無敵の盾でガチガチ守っていた自分から、ここまで成長できたものだ、と感慨深い気持ちになった。

 

歴代最強と謳われるマレニアも、出血の力で撃破。

大ボスは全員倒せたと思う。

 

僕にとって最大の鬼門はラスボスだった。出血が効かない敵との二連戦。

ゲームオーバーは数十回したと思う。

レベル不足と感じレベル上げ、生まれ直しを何度もしていろいろ試した。

最大HP減と削り戦法、純魔法戦法、基本に立ち返って盾と霜踏み戦法。

結果として、技量特化(知力微盛り)にして、両手鞭という構成で、右手をウルミ(鋭利派生で技量S補正)、左手にホスローの花弁(冷気派生)、戦技は猟犬ステップ、防具は聖属性カット率のたかいツリーガード装備という構成だった。

このビルドで手応えを感じ、そこから数回の挑戦をして倒した。

喉がかすれるほど叫んだ。

最後の最後までギリギリの戦いを強いられるゲームバランスに脱帽であった。

 

総プレイ時間約150時間、レベル179、狂い火の王(灰都前に受領)でクリアした。あえて針は使わなかった。

 

ネタバレDLC予想

いくつか謎が残っているように思う。

ます、明確なのはミケラ関連だろう。

なんとなく、ミケラとトリーナは同一人物だと思っている。眠りであるとか、男とも女とも言われるとか、名を関したスイレンがあるとか、どちらも明確に本編に登場しないであるとか。ラダゴンとマリカとの関係に似た感じではなかろうか。

 

タニスによる蛇復活もありそう。出奔した娘がどう関わってくるのか。

 

マレニアと腐敗の女神の続きもあるのではないか。3度咲くって書いてあるし。

死王子の肉体の話も続きがあると嬉しい。戦いたい。

あとは、圧倒的に謎なメリナ関連の話もありそう。

 

もう二週目の世界に転生してしまったので、DLC遊ぶなら、進めないと。

今度はパッチを殺さないぞ。

でも、すこしお休みしたい……。

 

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