※中盤のネタバレと、極度の妄想を含みます。
フロム脳というのは、あまりテキストやカットシーンなどで、詳細を説明しないフロムソフトウェアのゲームで、場面状況やアイテムのフレーバーテキストから、妄想を繰り広げて、拡大解釈を楽しむ作法です。
序盤を抜けると、物語がより断片化されてしまい、自分でもちょっと無理があるのではないか? と自信ない部分がかなりあります。
例によって、コメント欄は公開していますので、自由に書き込みして頂いて大丈夫ですが、正しい・間違ってる等が書かれて、まだ途中なのに僕自身がネタバレ喰らいたくないので、書き込みあっても僕の方からリアクションはしませんのでご了承ください。
今回はみんな大好きラニたん(キモい)について考察です。
ラニは、最初レナと名乗り、遺灰の召喚を可能にする鈴をプレイヤーに渡します。もう二度と会うことはないだろう、という逆フラグを立てて別れます。
再び会うときは、本名であるラニ、そしてカーリア王家の王女である身分が明かされています。
自分の目的のために、プレイヤーに仕えさせますが、了承すると自分が眠りにつくまで塔から出られないようにします。……私が眠るまで行かないで、と無言で訴えるなんて、メチャクチャキャワイイーー! と思えば超幸せです(末期症状)。
どうしてレナと名乗ったのか
偽名を名乗るのは、本当にもう二度と合わないつもりだったから、なんでしょう。
つまり、プレイヤーを最初からメチャクチャ意識していたということじゃないでしょうか。褪せ人であるプレイヤーは、狭間の地を巡って、リエーニエの自分の塔にやってくるかもしれない。そのとき、自分がラニであることを知られたくなかった。最初から、二人の間には何らかの縁があり、ラニはそれを自覚していたんです。
レナの名前の由来は候補が2つあります。
一つは、自分の姉か妹の名前。レナとラニの塔がある地名はスリーシスターズ。つまり、つまりカーリア王家の王女は3人いたんでしょうね。
カーリア王家の子供は短命であると何かのフレーバーテキストにあったので、生き残ったのはラニだけだったのでしょう。レナ、ラニ、残り一人が誰なんでしょう。レナラが胸に抱いていた生まれなかった子なんでしょうか。
エルデンリングの王家は名前の頭文字で、ある程度血統を知ることができます。Gはゴッドフレイの血統。ゴッドウィン、ゴドリック。Rはラダゴンとレナラの家系です。ラニ、ラダーン。星砕きのラダーンが二人の子供であることは、どこかのフレーバーテキストに書かれていました。この法則が正しければ、レナはカーリア王家の血統でしょう。Mはたぶんマリカの血統かな。ミケラ、ミレニアとか。
あるいは、レナはラニの今の姿のモチーフになったと言う老魔女の名前なのかもしれません。人形に姿を変えたとき、その姿を真似て、名前を拝借した。
ラニの目的-原因
ラニの目的は、狭間の地の真の支配者である二本指から開放されることです。復讐もあるかもしれません。
永遠の女王マリカの後継者候補として、ミケラ、ミレニア、そしてラニが神人として選ばれました。
レナラの子は短命であったとされますが、ラニが生きているのはそのためでしょう。同じく、ラダーンもデミゴットであることで、長生きなのでしょうね。
しかし、ラニは二本指に不信感を抱き、運命に逆らいます。
自らの肉体を殺し、魂を人形に移すことで、その宿命から逃れます。
この時からラニと二本指はお互い呪いあう関係となります。
ラニは自分一人で暗い道のりを進み、二本指から開放された神人になることを選びます。
二本指は、それを阻止するために半狼の刺客を送り込みます。
おそらく、狭間の地に残る旧王朝って、二本指以外の神(クトゥルフ神話における旧支配者的な)がいろいろいたんだけど負けて滅び、二本指が勝ち、マリカの統治になったって感じなんでしょうね。
さて、ラニがここまで二本指に不信感を抱いた理由はなんだったのでしょうか。
ラニは、神人に選ばれましたが、まだデミゴットで神人ではありませんでした。神人になるには、もう一つの段階が必要なのでしょう。おそらくそれは、マリカがゴッドフレイやラダゴンと婚姻したように、王との契りによって、神人になるはずだったのでしょう。
暗月の指輪というアイテムがあります。
ここにはラニが望んで伴侶に贈るはずだった指輪とあります。
ラニが神人となるため選ばれた王が、その相手だった場合、彼女が死ぬ理由はありません。
つまり、二本指は本人の望まない相手との婚姻を強要したのです。
望まぬ相手と結婚するくらいなら、死んでやる。
ラニ……情熱家ですね。
ラニの好きな人は誰?
ラニたんの昔の男なんて知りたくねー!!! って人はごめんね。
本来不死? 不老? であるデミゴットが死ぬ方法は、死のルーンを使うことでした。
デミゴットで最初の死者は、ゴッドフレイとマリカの息子であるゴッドウィン(死王子)です。黒き刃と呼ばれる集団により、霧の夜に暗殺されました。
ラニの捨てた肉体にも、死のルーンによる呪痕が刻まれていました。
彼女は死のルーンの半分を使って、自ら死を選びました。
まあ、こうなってくると、ラニの意中の相手はゴッドウィンとなってきます。物語の構造として、無関係とは考えにくい。
意中の相手と同じ手段で死を選ぶ。悲しいけどロマンチックでもあります。
結果として、ゴッドウィンは魂が死に、ラニは肉体が死ぬ。死してあの世ですら交わらぬ運命とは、なんと残酷なんでしょうか。
さて、僕のラニたんが~……と気落ちしている皆様、ここから良くお聞きください。
ゴッドウィンは、ゴッドフレイの息子です。
ゴッドフレイは最初の褪せ人です。そして、プレイヤーはゴッドフレイの血統を受け継いでいる可能性があります。ある意味、プレイヤーは全員ゴッドフレイの息子なんです。
つまり、ラニとプレイヤーが結ばれることは、過去の悲劇の巻き返しと言えます。
ラニ……良かったね……!
ラニが結婚拒否した相手って?
ここからは胸糞悪い話です。
二本指が指定したラニの結婚相手って誰だったんでしょうか。
ラニのかつての肉体の残っていたカーリア書院の霊体が、王女の秘密を隠してくれ、と言っています。
そこに出現する魔術教授の仮面に、レナラの夫であるラダゴンが強要してかぶせて、秘密を守らせていた、と書かれています。
しかし、ここには王女(ラニ)のスキャンダルを隠せ、という父としての愛情? は皆無で、我(ラダゴン自身)が事を秘匿せよ、とあります。王女の秘密は、自分のことに関わっている、ということです。
マリカとゴッドフレイの結婚が解消したあと、マリカと再婚したのはラダゴンです。
……うーん、これって、そうだよなー。
二本指が指定したラニの結婚相手とは、父親であるラダゴンだった、のではないでしょうか。自分の父と結婚せよ、と言われてオッケーと言う娘はいないでしょう……。
ラニは抵抗しました。自分には好きな相手がいると。
ゴッドウィンです。そして、ラダゴンは自分が王になるため、目障りなゴッドウィンを暗殺します。
あれ? ということは黒き刃ってラダゴンの手先なのか?
こうして外堀を埋めて、自分が王になれるぜ、って思ったら、娘が自死を選んだ。
しょうがないので、マリカと再婚して王になった。
自分はそこまでまだストーリー進めてないので、これが正しいのかわかりませんが、筋が通る気がします。
今ん所、ラダゴンの印象メチャクチャ悪いんだが……。
ブライヴとレジー、セルブスについて
魔術教授セルブスの塔の壁の上に、ブライヴそっくりの狼の頭部の装備が手に入れられます。
最初手にしたとき、この頭部はブライヴの父親で、子であるブライヴを引き取って、ラニの義兄弟になったのかな、なんて妄想したんですが、全然違いましたね。
たぶん、ブライヴはもともと人間だったんでしょう。
二本指によって、宿命を背負わされ、半狼化してしまったんじゃないでしょうか。
うーん、違うのかな。リエーニエで、狼は結構親しい種族みたいです。
レナを名乗っていたラニは、最初はぐれ狼の遺灰を渡しますし、学院を守っていた赤い狼もいました。でも赤ってラダゴンの色なんだよなー。月がカーリア家の象徴で、狼はラダゴンの眷属なのかな。
途中、協力すると言っていたブライヴが居なくなってしまいました。レジーに聞くと用事があるとか……大事な主君のいち大事に用事ってなんだよ! って思ってたら、レナの塔の近くで二本指の意志に支配されかけているのを抵抗していました。抵抗虚しく、プレイヤーに襲いかかって返り討ち。周りには、黒い刃の連中の死体が。
レジーにブライヴの最後を伝えると、影牢に閉じ込めて信用していなかったと自分の行いを嘆いています。
ああ、レナの塔には、ノクローンへの転送門がありました。ラニを追って助けにいこうと思っていたのか、それともやってくる黒い刃を防いでいたのか。
レジーは、自分も死を覚悟しているかのようです。もう一度レジーに会いに行くと、黒い刃の連中とやり合ったあとでした。
形見の兜のテキストを読むと、レジーは二本指に恐怖していた、とわかります。ブライヴを信用しなかった弱さは、自分自信も信用できていなかったからなんでしょう。
セルブスは、仮面からみるに、最初からラニを裏切ってますね。ラニもセルブスのことをもったいない部下だ、とは言ってなかったような。
ラニの配下は、三者とも主君を裏切る(可能性)を持っていた、という共通点がありますね。
しかし、レジーとブライヴは自身の誓いを全うしたわけです。
小ネタ:虫の話
星砕きのラダーン将軍は、重力魔法の使い手でした。理由は、相棒の馬に自分の体重を支えれるように重さを低減するためだったようです。
星砕きの逸話は、重力魔法で隕石を封じ込めていたみたいです。
ラダーンが倒れてきたとき、封じていた隕石が落ちて、地面に大穴が空きます。
進んでいくと、高度に発達した虫の文明があり、ボスとして暗黒の落とし子アステールというムカデみたいなやつがいます。
こいつも重力魔法を使います。もしかすると、隕石も重力魔法で、こいつが地表へ侵略するためだったのでは?
虫って、隕石に付着していて、突然地球上に現れたという説があるので、それにかけてあるのかもしれませんね。
本日の考察は以上。
では、狭間の地へもどります。