モデリズムさんのオリジナルデザインロボット「メカトロウィーゴ」が、まさかのねんどろいど化しました。その一報をワンフェスのパネル展示で知った時、「あざとい! しかし、これはヒットするぞ!」と思いました。
そもそも、メカトロウィーゴは、ガレージキットとして誕生し、ニッチでマニアックな作品でした。今あるような展開は予想されていなかったと思います。マスプロ品としては千値練が1/35スケールでダイキャストカーを彷彿とする、男の子向けのアクションフィギュアとして企画されたように思います。蓋を開けてみると、ドールを購入する女性にまでウケて、カラバリ展開も相まって大ヒット、アニメなどを原作としない稀有なオリジナル作品となりました。
今回、ねんどろいど化に際して、モデリズムさん御本人によるデフォルメデザインで、もとより可愛かったウィーゴが、よりキュートになっています。これはインスタ女子もバシバシ画像アップするに違いない、しかも35ウィーゴのようなディテールと可動すれば、僕達もとても嬉しいアイテムになるに違いない……そう思ってました。
目の付けどころは良かったのに、本当に勿体無い製品です。
流行っている作品をタイアップして右から左へと、ルーチン化された商品企画のやり方に慣れすぎてしまったのでしょうか。オモチャの魅力よりも、商品開発スピード優先し、「そのキャラだから売れるだろう」っていう安直な打算による製品企画。
「ねんどろいど」という型枠がある以上、多少は定形どおりになってしまう部分はあると思いますが、ねんどろいどにはフル可動仕様のモノもあるのに……どうしてなんでしょうか……、メーカーの得意とする仕事と製品が合ってなかったという感じがします。
本当に外見は可愛いです。
全部プラスチックでできています。
35ウィーゴと価格はあまり変わりませんが、質感は比べるとやはり安っぽく感じます。
頭部ハッチオープン。
メカっぽいディテールが一切ないので、あっさりしてしまう印象です。
腹部ハッチオープンは12ウィーゴと同じ仕様で、この部分は35に唯一勝っていると思いました。
このアイテム最悪の部分が可動部位の少なさです。
肘が動きません。
膝、足首が動きません。
触っていて、楽しくないんです。遊べないんです。オモチャなのに。
肩はボールジョイントですが、脚は軸可動です。
この時代にこの仕様です。
このアイテムは何かと絡ませて遊ぶ、というのが本来の楽しみ方なのかもしれません。
単体ではちょっと魅力がないアイテムと言えます。
メカトロウィーゴがヒットしたのは、それ単体でも人格が宿っているかのような愛らしさがあったからだと思うんです(インスタグラムで#ウィーゴで検索すると、ウィーゴがおしゃべりしているかのようなキャプションを良く見ますよね)。でも、ねんどろいど版は、きぐるみって感じなんです。
カラバリ展開も念頭に、もっと凝った仕様で出すべきだったと思います。
千値練があれだけ成功しているのだから、もっと攻めてもよかったと思うのですが……謎です。
千値練と仕様に関して決め事でもあったのでしょうか?
35ウィーゴばりの出来だったら、購入層を奪い合いかねないので、その可能性はありそうですが……、どうしてこうなった!?
ねんどろいどもあ メカトロウィーゴ ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア
- 出版社/メーカー: Max Factory
- 発売日: 2017/08/29
- メディア: おもちゃ&ホビー
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35メカトロウィーゴ しろ 1/35スケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア
- 出版社/メーカー: 千値練
- 発売日: 2015/08/20
- メディア: おもちゃ&ホビー
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