今回のこけしは、鳴子系です。
主な産地は宮城県の鳴子温泉だそうです。こけし作りが盛んで、もっとも伝統こけし工人が多いとか。
鳴子の名の通り、頭部を回すと首の部分がキィキィと鳴ります。……ということは、こけしありきで温泉の名前が付いたのでしょうか?
京都の御所人形をお手本に絵付けされているらしく、模様もどこか都会的で洗練された印象を受けますね。頭部の前髪なんかも、御所人形の特徴を受け継いでいるそうです。
見上げこけしの名前の通り、通常正面を向いているこけしですが、上を向いています。
購入先では、運気上昇の意味がありそう、と書かれております。
僕は、どうしてもチョット変わったもの(と自分は思ってる)に惹かれてしまう傾向にあるらしく、変わり種かな? と思って購入してしまいましたが購入してみて、とても洗練されていて真っ当なこけしだ、と思いました。
◯見上げてくれるのが可愛い
(あ…写真ちょっとブレてますね)
大きさは約11センチとなります。
このこけしの置き場所は自分の目線よりも低くすべきですね。
◯後頭部
弁髪? それともおさげ?
◯美しい模様
この模様は少しでもブレると美しさが破綻してしまう、とても繊細な絵付けに感じました。
目も覚める鮮やかさです。
……手を見ると、顔料が手に移っております。
◯鳴子系なんで……
キィキィさせたかったんですよ。
そしたら、顔料が手に移り、折角の白い肌に色移り!
私の不注意でしたが、こいつが洗礼というやつでしょうか!
木の表面がつるつるとして光沢が美しかったんですが、塗料が浸透しにくい感じだったのかも知れません。
経年していけば、馴染んで目立たなくなるでしょうか。遠目に見れば問題ないんですけれど……折角の美しいこけしを自分の手で台無しにしてしまうとは。
コレクションも充実してきましたが、だいたい同じ大きさで、上手く観せられません。長く蒐集されている方の棚の圧倒される感じ、本当にワクワクしてきます。
でも、お気に入りをじっくり集める事にしましょう。そうしないと、一つ一つを愛でられませんからね。僕にとって、レビューを書くのも、一つ一つのオモチャを自分にインプットしていく行為なのかも知れません。