画家のナガモトマイさんが初めてデザインされたソフビ製のオモチャとなります。
画家本人の手による月産2個のハンドペイントカラー版と、今回紹介するスタンダードのボーンホワイトカラーがあります。
詳しくは公式ブログにて→
7月12日 [ソフビ 玩具 NEA 遂に発売] AM11時より店頭発売スタート : Nuuのお道具箱
今回のオモチャは、東京のブックマーク浅草橋という会場で開かれた個展にて販売されたようです。もちろん、僕は田舎の人間なので、通販で購入しました。その時で、通常カラーの無彩色版は売り切れでした。次回の入荷は未定とのことでしたので、一月くらい待たないとダメかなぁ、と覚悟していたのですが、この記事を書いている前日に届きました。
実は、このオモチャがどんなキャラクターか知らずに購入しているんです。
なので、NEAくんの素性を聞いて一気に好きになりました。
今回は届いた状態の無塗装版でのレビューとなります。
塗装するつもりで購入し、もうすでに塗装しているので近いうちにカスタムペイントした記事も書くつもりです。
続きは、NEAとはどんな男の子なのかと全体像を載せます。
◯全体
画家のナガモトマイさんが書いた平面の絵を、原型師のT9Gさんが見事に立体化しています。過去にT9Gさんのオモチャをナガモトマイさんがカスタムペイントされているので、その関係なんでしょうか。
T9Gさん原型のオモチャは、メディコムトイ VCD 髪飾りの少女 - smogbomをレビューしております。
ぱっと見の印象は、”不気味な子ども”でしょう。
それもそのはずで、彼はとある病気を抱えて病院で暮らしている男の子なのです。
以下、公式ブログからの引用。
[義足のCHAMシリーズ〜 NEA]
[イタズラと食べることが大好きなNEAは、産まれついての病のため病院で暮らす男の子。毛は抜け、頭はジャガイモのような形、歯はガタガタで風貌は不気味。でも病院には楽しい仲間達 もいるし、いつも窓から景色を眺めて外の世界を想像し、病院を探検して昼夜問わず遊びまわっています。
そんな弱い心に負けない毎日を全力で生きる小さな男の子NEAがあなたの人生にお邪魔します。
BY MAI NAGAMOTO ナガモトマイ ]
次は、商品に同封されていた取り扱い説明書からの引用。
この度はNEAをご購入ありがとうございます。
NEAは病院に住む男の子で、弱い気持ちに負けないように毎日を全力で生きる、とても強い子です。長い間、外の世界を見たいと心待ちにしていました。これから、貴方様の人生にお邪魔させていただきます。
いたずらっこなので何かご迷惑をおかけしたら、ナガモトマイまでご連絡ください。
……なんかいいでしょ。
高額ドールを購入することをお出迎えと業界では言うそうですが、このオモチャに血が通っていると感じました。
◯fair is foul,and foul is fair.
シェイクスピアの戯曲マクベスの有名なセリフなんですが、翻訳すると「綺麗は汚い、汚いは綺麗」、「良いは悪い、悪いは良い 」、「いいはひどい、ひどいはいい」等あります。NEAを見ていて、このセリフが浮かびました。
色々解釈あるんですが、僕の考えとしては、外見上は凄く立派でも裏を返せば汚かったり、悪意に満ちていたりする。逆もまた然り、という感じでしょうか。
筋肉ムキムキで強面の人が爬虫類見ると、腰砕けになってしまったりする。前回の刺青の話じゃないけれど、”強さ”が自分の内面的な弱さを隠す鎧だったりする。
NEAくんは病気を抱えている一方で、そのハンデを物ともしない(持っているからこそ?)パワーをもっているんですね。弱いから強い。
芸術や音楽などでは、ハンデを抱えていること自体がウリになってしまうことが多々あります。本来であるならば、ハンデがあるなしで芸術的評価が変化するのは変なことです。
画家のクロード・モネが、光の画家と称されるような、ああいう輪郭がぼやけた感じの絵を描くことができたのは、目が非常に悪かったからという説があります。
そういう意味では、弱さが強みに変わることがあると思いますが、世間を賑わせた例の音楽家は、聴覚障害が実際にあったとしても、それがビジネスになると確信していたことに、すべての人間に対しての冒涜だなぁ、と思うわけです。
次回は、カスタムペイントした状態で記事にします。
インスタグラムでネタバレしてるんですけどね。